2025年12月20日
国公労連第165回拡大中央委員会
国公労連は本日、第165回拡大中央委員会を開催し、2026年春闘方針を決定した。
本年度の地域別最低賃金の改定ではすべての都道府県で時給1,000円を上回る成果を得た。しかし、来年3月31日に発効する秋田県と10月3日に発効した東京都では半年間、地域間格差が212円から275円へ広がる異常事態となっている。全国一律最低賃金制度の確立はもとより、物価上昇を上回る実効ある賃上げで個人の消費購買力を高め、内需拡大で景気回復をめざしていくことが重要である。一方、労基法改悪の議論がすすめられている。長時間労働はワーク・ライフ・バランスを崩壊させ、健康を損ねかねない。人間らしい生活を実現するため、賃上げとあわせて労基法改悪阻止と労働時間短縮のとりくみを強めていく必要がある。
本年の人事院勧告に基づく賃金改定は34年ぶりに3%を超え、官民較差の比較企業規模の引上げ、中高齢層にまで波及する俸給額の改定、2年連続となる通勤手当の拡充など、少なくない賃金改善を実現した。一方で、民間の春闘相場を大幅に下回る賃金改定率であり、官民較差の比較企業規模をはじめとする本府省と地方支分部局の機関間格差の拡大、再任用職員や非常勤職員の劣悪な勤務条件などの課題を残した。
また、人事院勧告の取扱いは前年に続いて、政局に紛れたまま放置され、改正給与法の成立が遅延した。政府が多岐にわたる賃金改善を事実上「凍結」状態としたことは、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告を軽視する甚大な権利侵害である。地方自治体や独立行政法人など約900万人の労働者の賃上げや労働条件の確定も遅延させており、政府及び国会が国民・労働者の求める生活改善にブレーキをかけていることも重ねて問題である。人事院勧告制度が十分に機能していない実態を踏まえれば、労働基本権の全面回復は待ったなしであり、公務労働者の権利回復のため、職場内外で世論を高めるとりくみをすすめていく。
政府が続ける定員管理政策は、長年にわたり行政運営に絶対的に必要な人員を削減し続け、職場に深刻な影響をもたらしてきた。公務・公共サービスは国民の共有財産であり、社会の基盤を支える重要な役割を担っている。公務労働者は「全体の奉仕者」として、さらに「エッセンシャルワーカー」として、社会の安全と安心を支え続けている。国民本位の行財政・司法の確立のため、「公務・公共サービスの拡充を求める請願署名」を基軸としたとりくみに、すべての組織・組合員の結集を呼びかける。
いま職場は、多くの非常勤職員や再任用職員の力によって支えられている。しかし、その処遇は依然として低く、不安定な雇用形態が続いている。常勤職員との不合理な格差を解消し、すべての仲間が安心して働き続けられる環境を整えることは、公務職場の持続性を高めるうえで不可欠である。職場の実態に即した要求にアップデートしながら、処遇改善と安定雇用の実現に向けた運動をより強化する。
憲法第15条に定められた公務員の本分は、中立・公正な公共の「担い手」として不可欠な要素である。また、自分らしく生きる権利である第13条「幸福追求権」と第14条「法の下の平等」のもと、人権と多様性が尊重される公務職場のためには、ジェンダー平等の後退を許さないとりくみも重要である。
しかし、大軍拡・大増税、憲法改悪の動きのなかで、「戦争する国」づくりが加速している。平和と民主主義を守る運動をいっそう強めるとともに、「ふたたび戦争の奉仕者にならない」のスローガンのもと、憲法遵守擁護義務を負う国公労働者としての役割を発揮する。
26春闘では、とりわけ4月期の組織の強化・拡大をめざし、「減らさず、増やす」を合い言葉に正規、再任用、非常勤、役職定年者などすべての職員に積極的に声をかけ、とりくみの成果を効果的に発信しながら「対話と学びあい」の実践で仲間の輪を広げていく。また、地域で重要な役割を果たすブロック・県国公の専門性をいかしながら地域の共同のとりくみに結集していく。一人ひとりの力は小さくとも、結集すれば社会を動かす力になる。国民本位の行財政・司法の確立を展望して、職場・地域から奮闘しよう。