国公労新聞|2023年7月25日号|第1608号

23年人勧  大詰め迎える
職場からの押し上げで大幅賃上げを

 8月上旬ごろに出されることが想定されている人事院勧告にむけて、交渉も大詰めを迎えています。
 2023年人事院勧告にむけた重点要求に関して、各単組・各級機関での上申交渉を背景に、国公労連本部・各ブロック国公と人事院の間で交渉を積み上げています。7月7日には各単組の調査部長と非常勤組合員が参加する人事院交渉を実施しました。
 7月14日には人事院(審議官対応)交渉を実施し、各単組書記長がそれぞれの職場実態をふまえて、全世代での大幅賃上げ、再任用職員の処遇改善、非常勤職員の安定雇用と均等・均衡待遇、通勤・寒冷地手当改善などの課題を追及しました。
 人事院は勧告作業と賃金改善について「民調結果を集計中であり、今の段階では何とも言えない状況である。本年においても民調の結果に基づき、適切に対処したい」との回答で、どのような勧告になるのかは今のところ不透明な状況です。長時間労働の是正など、そのほかの要求課題についても、これまでの人事院のとりくみに言及した以外は従前の枠を超えない回答に終始しました。
 23年人勧は、物価の高騰がつづき生活悪化が深刻化するもと、すべての職員が生活改善できる大幅な賃上げ、少なくとも物価上昇を上回る賃上げが求められています。そうしたなか、23年春闘での賃上げ状況をみると、全労連・国民春闘共闘では、単純平均6,483円/2.59%(前年同期5,960円/2.06%)、加重平均6,318円/2.31%(同5,655円/2.02%)となっています。一方、連合では、全体の加重平均は1万560円/3.58%(同6,004円/2.07%)、中小企業(従業員300人未満)では、8,021円/3.23%(同4,843円/1.96%)という結果となっています。春闘における賃上げ率が約30年ぶりの高水準となっているなどと報道されましたが、賃上げがこの間の物価上昇に追いついておらず、生活改善には至っていません。このことは、春闘の影響が反映される5月の実質賃金がマイナスになっていることにも現れています。あらためて、人事院には労働基本権制約の代償機関として、これまでの職員の労苦に報いるとともに、すべての世代で生活改善できる賃上げ勧告を打ち出すことが求められています。
 他方、今年の人事院勧告(報告)では、職場の大きな関心事でもある「給与制度のアップデート」の骨格案が示されることになっています。しかし、その概要が依然として明らかになっていない状況にあります。労働者本位のアップデートとしていくためにも、職場から現行給与制度の問題点の指摘・追及を強めていく必要があります。
 交渉の最後に浅野書記長は、「民間準拠との人事院のスタンスは承知しているが、俸給表の決定にあたっては現状に鑑み、第一義的に生計費原則を据えるべきだ。この間指摘してきた、官民給与の比較方法についての我々の問題意識も踏まえ、生計費の原則を重視したスタンスで勧告に臨むよう求める」と人事院の基本姿勢を正しました。また、「給与制度のアップデート」に関して「直近過去2回大きな給与制度の見直しが行われたときは、『公務員バッシング』があり、公務員に対する風当たりが強く、政治的な外圧によって給与制度が相当歪められたのではないか。公務員の給与について『国民の納得性』も必要であるものの、今回の給与制度のアップデートでは、むしろ『職員の納得性』に重心を置くべきと考える」と指摘し、今年の勧告や報告にあたり、「職員の納得性」ということを十分肝に銘じて人事院の役割を十二分に発揮するよう求めました。
 今後、7月27日には人事院との中間(職員福祉局長・給与局長対応)交渉が予定されています。その前段の26日には、生活改善できる賃上げや職場実態に見合った増員など人勧・概算期要求の実現にむけた7・26 中央行動(主催:国民春闘共闘・全労連、全労連公務部会)が実施されます。中央行動では、この間職場でとりくんできた「物価高騰から生活を守る大幅賃上げを求める署名」(1万5,803筆、7月19日現在)を人事院に提出し、職場からの声を届けます。
 夏季闘争は最終盤を迎えますが、23年人勧と概算要求での要求前進にむけて最後まで奮闘していくことを呼びかけます。

もっとずっと安心して働きたい!
非常勤職員課題で人事院前行動と交渉を実施

 国公労連は7月7日、非常勤職員課題で人事院前での昼休み要求行動と人事院・政府(内閣人事局)交渉を実施しました。
 行動と各交渉には、単組役員とともに非常勤職員として働く3人の組合員が参加し、全国約8万人の非常勤職員の働き方の実態と切実な要求を訴えました。

〈人事院交渉〉病休の有給化を

 午前中は、2月に提出した「非常勤職員制度の抜本改善にむけた重点要求書」等にもとづく人事院交渉を実施しました。
 はじめに人事院の早乙女参事官は要求書に対し、「公募要件を撤廃することは適当ではない」、給与指針について「非常勤職員の給与についても、常勤職員に準じて遡及改定するよう努める旨を追加した」、休暇の改善について「引き続き民間の状況等について注視し、必要に応じて検討を行ってまいりたい」などと回答しました。
 交渉参加者からは、更新時の公募要件の撤廃、いまだに5年雇い止めを行っている当局への是正指導など雇用の安定化と、病気休暇の有給化・日数拡大など休暇制度における不合理な格差の解消、寒冷地手当や住居手当の支給などを求めました。
 交渉参加者からは、更新時の公募要件の撤廃、いまだに5年雇い止めを行っている当局への是正指導など雇用の安定化と、病気休暇の有給化・日数拡大など休暇制度における不合理な格差の解消、寒冷地手当や住居手当の支給などを求めました。
 参加者の一人は、職場で非常勤職員が育休取得中に公募にかけられ雇い止めにあった事例を紹介し、「このような運用では、期間業務職員に雇用されたら、子どもは産むな・育てるな・女性は子育てに専念しろと言っているに等しい」と述べ、各府省の制度運用を是正するよう求めました。
 早乙女参事官は「いただいた意見を担当とも共有したい」などの再回答を行い、最後に笹ヶ瀬調査政策部長から、次回の交渉で積極的な回答を行うよう求めました。

〈人事院前要求行動〉「涙流し 去っていく仲間」

 昼休みの時間帯には、50人が集まり、人事院前要求行動を展開しました。
 主催者あいさつで九後委員長は「新型コロナなどの厳しい状況のなかでも、非常勤職員の課題は前進を勝ち取ってきた。ここまで世論を高める一翼を担ったのは、労働組合の仲間。今こそ確信をもって要求し、この夏の人事院勧告と概算要求で、国民のための仕事をしたいという私たちの要求を前進させよう」と述べました。
 続いて、笹ヶ瀬調査政策部長は「多くの非常勤職員は、恒常的な業務に従事しており、定期的に交代させる3年公募の合理性はない。撤廃を強く求める。人事院は、労働契約法の無期転換ルールに適合した人事院規則を直ちに定めるべきだ。雇用不安のため非常勤職員は自身の権利である育児休業や休暇制度を利用できず、職場ではハラスメントが横行している。人事院と政府には実態把握と是正が求められている」と述べました。
 続いて、非常勤組合員から「涙を流して去っていく仲間が何人もいた。更新時の公募はなくしてほしい。相談者・利用者が一番の不利益を被っている」「5年を超えて働くことができるよう早急に改善され、非常勤職員の雇用が安定することを強く望む」と訴えました。

〈内閣人事局交渉〉3年公募の撤廃を

 午後に実施した政府・内閣人事局交渉において、中里参事官は「3年公募ルールについて、皆さまから強くご要望をいただいた。人事院の通知のなかに書かれていることであるので、いただいたご意見は必要に応じて人事院と共有したい」「課題が制度面なのか運用面なのか、いただいたご意見を精査したい。制度的な課題であれば人事院などとも情報を共有したい。運用面の課題であれば、こちらとしてできる対応があればしていきたい」などと回答しました。

仲間との関係づくり学ぶ
あなたも「仲間づくり講座」に参加を

 国公労連は7月5日、第2回「仲間づくり講座」を開催しました。講座は全員参加型の運動スタイルを実践するために、すべての組合員を対象に6月から毎月開催しています。

 第2回のテーマは「仲間との関係をつくる対話の手法」。参加者から寄せられた感想を紹介します。

 〇相手の考えの引き出し方がわかってとても参考になりました。

 〇ワークショップで実際に対話してみて上手くできましたが、目の前にあるガイドブックを見ながらの対話なので、実際の場面で上手く対話するためには日ごろから何度もトレーニングをすることが必要だと思いました。

 〇ステップを踏みながら対話をしないといけないと思うと話の内容に集中できないので、意識しなくてもステップを踏めるように練習を積むことが大切だと思いました。

 〇意識せずともいろんな場面で実践できるようにするためには、繰り返し学習しないと身につかない内容です。とりわけ組合役員は誰しも学習すべき内容だと感じました。多くの仲間に参加してもらいたいです!

 第3回「仲間づくり講座」は8月2日に開催します。相手が抱えている問題を聴きとり、問題解決策を相手とともに考えていくためのコーチングスキルを学びます。仕事やプライベートでも役立ちます。左記QRコードからあなたもぜひご参加ください。

シェアお願いします!