みんなの力で実現した成果 対話で知らせ仲間づくりを
国公労連は24秋季年末闘争のとりくみとして、職場の仲間(組合員のほか未加入の職員を含む)と活発に対話をすすめることを運動方針に掲げています。
ポテッカーと チラシで対話促進
具体的には、近年の組合活動による成果を職場の仲間に伝え、それをきっかけに職場で変えたいことや実現したいことなどを対話により引き出して要求の見える化につなげるなど、対話を契機とした仲間との関係づくりをすすめて組織強化・拡大を図ります。
国公労連では、このような職場での対話促進のツールとして、6種類のポテッカー(掲示版などに貼ってアピールする小さめのポスター)と1種類のチラシを作成しました。ポテッカーは、24人勧などで勝ちとった成果をアピールするものとし、チラシはそれらの成果についての簡潔な説明を内容としています。
仲間に成果を 伝えよう
24人勧では「初任給の大幅引上げ」「通勤手当の改善」「再任用職員の手当拡大」を盛り込ませることができたほか、本年6月には「3年公募要件」の撤廃や定員合理化計画の「5年10%から5%への半減」を勝ちとりました。これらの成果がわたしたちの粘り強い運動によるものであることや、さらには今後勝ちとりたい要求などについて、職場の仲間と語り合い、対話の輪を広げていきましょう。
それぞれのポテッカーに記載されているQRコードをスマートフォンで読み取ると国公労連のウェブサイトにアップされているチラシにアクセスすることもできます。
ポテッカーとチラシを対話のツールとして大いに活用してください。
国公青年交流集会Connectの成功を
国公青年フォーラム定期総会ひらく
国公青年フォーラムは10月12日に東京都内で国公青年フォーラム2024年度定期総会を開催し、総勢23人が参加しました。
各単組からのとりくみ報告では、各々が各地ですすめてきたとりくみや、今後予定している青年の全国交流集会などが報告されました。また、職場実態について、政府が強引に推し進めるDX化に伴う業務の複雑化や、昨今増えつつある公務職場でのカスハラの実態などが報告されました。
学習会では、国公労連の笠松書記長を講師に「労働組合が勝ち取ってきたもの」についての講演がありました。公務員に対する風当たりが極めて厳しい当時、財政赤字による予算削減のため、人事院の勧告どおりの実施がされず、値切りや凍結の連続だったことや、人勧を無視した賃下げや国家公務員の定員が減らされてきた歴史などが報告されました。
しかし、そういった厳しい時代においても、賃金公開運動や早朝ストライキ、職場からの要求書提出・交渉などの全国的なとりくみを粘り強く実施してきたからこそ現在のような人勧の完全実施や定員合理化計画のなかでの定員の純増、この間も訴え続けてきた非常勤職員の3年公募要件の撤廃など公務労働者の権利を勝ちとった今があることを学びました。
講演の最後に笠松書記長は、引き続き青年のとりくみから労働組合を盛り上げていってほしいと呼びかけました。
分散会では講演の感想や今後勝ちとっていきたいものについて、意見交換をしました。賃上げや大幅増員といった意見が多く出されたほか、これまで公務員への風当たりが強かった中で失われてきたものを取り戻すことや、時代に合わせた新しい制度を勝ちとっていく必要があるといった意見も出されました。
最後に、運動方針案の採択と国公青年フォーラム運営委員長の再任が承認され、吉原太一運営委員長から国公青年フォーラムの大きなとりくみとして12月7〜8日に香川県で開催される国公青年交流集会2024Connectが改めて紹介されました。そして、1日目のレク、2日目の学習会と分散交流の場に、多くの青年組合員の参加で青年運動を盛り上げていこうと呼びかけ、総会を閉じました。
【秋田県国公】寒冷地手当改悪に反対する署名を展開
【秋田県国公発】全国各地から寒冷地手当の団体署名にご協力いただき、この場をお借りして感謝申し上げます。
勧告内容を知って直感的に、「これは現地から声を上げなくてはダメだ」と感じました。
まずは取りうる方策を思いつくままメモし、県公務共闘事務局長に提案しました。ウェブ会議で打ち合わせを行い、国公側で署名や要請書等の原案を、公務共闘側で説明用資料の作成を担当し、代表者が集まる機会をとらえて共同でのとりくみを確認していただきました。その後、署名展開や国会議員要請は国公が、県への要請と県議会請願は公務共闘が中心となり、県労連の協力も得ながら進めてきました。
一連のとりくみは、勧告が明らかになった日に、単組書記長から発せられた「当然、何かするよね」との一言が始まりです。この一言と、一緒にとりくんでくれる仲間がいなければ、ここまで頑張れなかったと思います。
法によれば、「内閣総理大臣は、寒冷地手当支給の定めをするについては、人事院の勧告に基づいてこれをしなければならない」とされています。代償機関たる人事院の勧告を尊重させる趣旨でしょうが、その人事院が不利益変更を勧告した場合、わたしたちに抗する手段(制度)はなく、まったくもって無権利であることを痛感させられるとともに、国家公務員の労働条件が地方行政など広範囲に影響することを実感しました。
不利益変更に直面したことが、一人ひとりが主体的に運動に参加する契機になればと思います。ともにがんばりましょう。
男女ともに安心して働ける職場を
【国公女性協】秋の代表委員会
国公女性協は9月21〜22日、都内の会議室で「2024年秋の代表委員会」をオンライン併用で開催しました。7単組、2ブロック、5県国公から、オブザーバーや女性協スタッフを含め25人が参加し、2024年度方針と統一要求、秋季年末闘争方針を確立しました。
初日は班別分散会を実施して各職場の実態を共有し、具体的な要求に結び付けるための意見交換のほか、女性部活動の悩みなど組合活動におけるそれぞれの思いを語り合いました。
2日目の全体討論では、分散会の報告をもとに、オンライン参加者も含めて意見交換を行いました。具体的な要求については、増員、中高年層の賃上げ、両立支援を男女ともに気兼ねなく使えるような職場の整備、定年延長に関わり安心して働き続けられる職場の整備等が挙げられました。
また、家族が病気の際に利用できる新しい休暇制度や介護休業制度の改善など、女性協が制度要求運動の先頭に立っていこうといった意見も出されました。人手不足の課題については、昇給しないまま係長の仕事をこなしているような実態について、処遇に見合っていない働き方に失望している青年層が将来に希望を持てるような働き方に変えていくべきという指摘もありました。根本議長からは「国公女性協は愚痴も積もれば要求になるをモットーに活動している。人手不足を解消し、制度を気兼ねなく活用できる余裕のある職場体制を目指していく」というまとめがなされました。
議長に関口香織さん(国公労連)、副議長に根本厚子さん(全司法)を選出し、新体制の女性協活動をスタートさせました。
国民の暮らし守る研究を
軍事研究を考える国研集会ひらく
国公労連と学研労協で開催する国研集会実行委員会は、10月3日と6日に第42回国研集会を開催しました。
3日のサテライトセッションでは、「今年の人事院勧告と給与制度のアップデートについて」という題目で国公労連の笠松書記長から24人事院勧告の内容などについて、講義を受けました。参加者からは、「現状がよくわかった」「人事院に対してさらなる抗議が必要」などの意見が出されました。
6日のメインセッションでは、今年の国研集会が「国立研究機関と安全保障を考える」をテーマにしていたこともあり、まず基調講演として、東京新聞記者の望月衣塑子さんを講師に、自民党総裁選を終え衆議院総選挙を迎える情勢にあたり、私たち国民は何を考えるべきかということを中心に、国内の政治情勢をはじめ、国外諸国との外交、中国などアジア諸国と日本の現況、沖縄など南西諸島ですすむ自衛隊配備「南西シフト」の状況などについて、わかりやすく解説していただきました。
その後のパネルディスカッションでは、運輸研究機関における業務と安全保障についての報告のほか、全厚生からは来年4月に発足する特殊法人「国立健康危機管理研究機構」の概要と問題点などについての報告がなされ、討論が行われました。
国立試験研究機関については、国からの運営費交付金が削減され続けているうえ、国策として軍事研究などが優先されており、国民の暮らしを守る研究が後回しにされています。
国研集会では今後もそのような問題点などを検証し、国民のための真の国立研究機関の在り方について、議論をすすめていきます。