再任用を含め中高齢層へ厚く配分 [較差]
人事院は月例給に関し、1万5056円、3.51%(昨年1万5014円、3.62%)の官民較差があったとして4月に遡って給与改定を行うとしました。
これは、労働者・国民の生活を守るために奮闘した全労連・国民春闘共闘委員会をはじめとする労働者・労働組合のたたかいが反映されたものです。なお、本年の春闘結果は図表1のとおりです。
改定額、改定率ともに昨年並の水準となりましたが、物価の高騰・高止まりが続くなか、生活改善には不十分な引上げです。
「骨太の方針2026」で「賃上げが『成長戦略の起点』」などと謳われていることを踏まえれば、約900万人の労働者に影響する国家公務員の賃金改定としては、低水準と言わざるを得ません。
官民較差の配分は、俸給表の改善に1万1179円、広域異動手当の改定に2376円、はね返り分(俸給表改定により連動して改善となる手当への影響額)に1501円が充てられます。
俸給表の改善では、平均3.3%の改定が行われます。初任給についてはそれぞれ9500円引き上げられ、一般職試験・高卒者は20万9800円(4.7%)、一般職試験・大卒程度は24万1500円(4.1%)、総合職試験・大卒程度は25万1500円(3.9%)となります。
また、各組織の業務遂行において重要な役割を担っている中堅層以上の職員について、昨年を上回る改定が行われます。
この結果、平均改定率は、1級4.0(昨年5.2)%、2級3.6(同4.2)%、3級3.4(同3.4)%、4級3.1(同2.9)%、5級~10級まで3.0(同2.8)%となります。
さらに今年の大きな注目点は再任用職員の賃金改定です。人事院は職種別民間給与実態調査の結果、民間のフルタイム勤務再雇用者とフルタイム勤務の再雇用職員の月例給を比較すると公務が民間を下回る状況にあることから、民間の水準に見合ったものとなるよう改定するとしています。そのため、人事院はこれまで、再任用職員の賃金は行(一)俸給表の対応する級の高位号俸の改定額を基本に改定してきましたが、それを上回る平均8.5%の改定を行うとしています。
これらは、国公労連がすべての世代で生活改善できる賃上げ、とりわけ中高齢層職員への配分を求めてきた成果です。
しかし、再任用職員も含め、中高齢層職員の生活と労働の実態からすれば、まだまだ十分とは言い難い水準であり、引き続き大幅な賃上げを求めていく必要があります。



広域異動手当の引上げ転居手当(仮称)を新設 [転勤]
「働き方や価値観の多様化により、転勤を敬遠する職員が増加している」ことを踏まえ、「異動の円滑化を図る」ため、いくつかの措置が講じられます。
広域異動手当の支給割合の引上げ
図表4のとおり、現行の支給割合が1.6倍となり、26年4月に遡及して適用されます。
一方で、支給割合の引上げにとどまらず、距離区分の再編なども検討されるべきです。広域異動に伴う経済的な負担は、その距離に比例して増加することが一般的ですが、その軽減という趣旨を踏まえれば、現行の距離区分はあまりに大雑把です。上限の距離を2500㎞以上程度まで拡大するとともに、距離区分と支給割合を細分化する必要があるはずです。
転居に関する手当の新設
現行の単身赴任手当の加算額を分離・再編(月額3万円の基礎額は存置)し、家族帯同や独身の場合も含めて、転居を伴う転勤があった職員を対象に支給する転居手当(仮称)が新設されます。人事院の説明では、官民給与の比較で「較差外」となる予定です。概要と支給額などは図表5と図表6のとおりです。支給額は転勤前の住居への帰宅費用などを踏まえて設定され、27年4月に施行されます。
一方で、「転勤を敬遠する職員が増加している」要因には、広域かつ頻繁な転勤の実態があります。家族帯同で転居することに伴い、配偶者の離職や不安定な非正規雇用、子どもの転校などを余儀なくされ、そうした事態を回避するために長距離・長時間通勤や単身赴任を選択する職員には、過剰な精神的・経済的な負担が伴います。育児や介護などの家庭的な事情により転勤が困難な場合には、離職を余儀なくされる職員も少なくありません。これまでの人事管理の慣行は、もはや「若者の公務員離れ」などをさらに助長するものでしかありません。
したがって、転勤の必要性や合理性、その地域的な範囲、頻度の在り方などを検証し、広域かつ頻繁な転勤を是正することこそが不可欠です。
また、支給期間は「異動から3年間…ただし、単身赴任者でやむを得ない場合には3年間を超えて延長可能」とされています。職場では、複数回にわたる転勤をくり返し、長期間の単身赴任を余儀なくされている実態があります。実質的に単身赴任手当の加算額の支給要件を改悪することは許されません。単身赴任が継続する場合には、転居手当の支給期間も延長されるよう、支給要件の緩和などを求めていく必要があります。



今年も最低月数0.05月の引上げ [一時金]
人事院は本年の職種別民間給与実態調査の結果、25年8月から26年7月までに民間事業所で支払われた特別給が、年間で所定内給与月額の4.72月分に相当しており、国家公務員の期末・勤勉手当の年間支給月数(4.65月)が民間を0.07月下回っていたとして、0.05月引き上げて4.70月に改定されます(図表2)。引上げ分は、期末・勤勉手当に均等に配分されます(図表3)。
国家公務員の期末・勤勉手当の改定は0.05月単位で行われており、今年の改定も最低月数でした。この間の物価高騰などを踏まえれば、全く不十分な改定と言えます。すべての職員の生活改善が急務である現状からすれば、引上げ分は、生活補給金に相当する期末手当へ重点的に配分するよう、今後も人事院を追及していく必要があります。
支給月数の引上げは、再任用職員等にも措置されます。しかし、再任用職員の一時金の支給月数が常勤職員の約半分にとどまっているという根本的な問題は解消していません。
今後も、再任用職員に職務給原則を徹底し、常勤職員との均等・均衡待遇を実現するよう、強く求めていきます。なお、非常勤職員の一時金についても、予算確保の必要性を関係省庁へ指導するよう要求していきます。
住居手当の改善されず [宿日直手当・住居手当・地域手当]
宿日直手当は昨年に続き、通常の宿日直勤務、特殊な業務を主とする宿日直勤務とも300円引き上げられます。
住居手当については、実態調査が実施されたものの、今年も勧告に反映されませんでした。国公労連は、全国的に家賃の引上げが顕著になっていることなどを捉えて、積極的な検討を強く求めてきました。今後も、支給額の大幅な改善を求めていきます。
「給与制度のアップデート」による地域手当の支給割合の見直しは、27年度が3年目の改定です。継続して引下げ中止を求めるとともに、現行の地域間格差の早急な解消を求めていく必要があります(支給割合の詳細は、下記URL参照)。
給与制度を歪めかねない能力・実績主義の強化 [新たな人事制度]
「公務に志高く優秀な人材を確保し、定着させる」ため、「採用の種類や年次に縛られず、人事評価に基づき、…優秀な人材が魅力を感じる人事制度を実現する必要がある」という認識のもと、本府省幹部職員等(事務次官級から課長級までの職員)を対象とする人事制度の見直しを先行実施するとしています。本年は「措置の骨格」(概要は図表7のとおり)を報告し、「令和9年夏に具体的な内容」を報告するとしています。
職務・職責をより重視した給与体系
本府省幹部職員等は、「各府省の政策決定等において中核的な役割を担って」いるにもかからず、「人材獲得競争で競合する民間企業において同等の職務・職責を担っている役員等」の年収水準を「大幅に下回る状況にあるとの指摘もある」という前提のもと、「適切な人事評価に基づき、…職務・職責に見合った処遇を確保していく必要がある」としています。
国家公務員法は、人事評価をあらゆる人事管理の基礎として定めています。「職務・職責をより重視した給与体系」とは、能力・実績主義の強化にほかならず、現在の人事評価制度に公正性・透明性・客観性・納得性が確保されていない実態を踏まえれば、その対象が本府省幹部職員等であっても容認できません。人事評価の矛盾と弊害によって行政や人事管理の在り方が歪められ、それが地方支分部局にも直接的に影響してきた経過があるからです。「本府省幹部職員等以外の職員を対象」として、「能力・実績がより処遇に反映されるよう…必要な制度の見直しを行っていく」ともしていることを踏まえれば、将来的に能力・実績主義の強化の対象が拡大することも警戒せざるを得ません。
「職務・職責をより重視した給与体系」をめざすのならば、そもそも職務給原則に矛盾した実態の解消を先行させるべきです。①55歳や60歳という年齢のみを指標とした賃金抑制をはじめ、②再任用職員や非常勤職員という属性のみに着目した不合理な賃金体系、③地方支分部局の機能を過小評価した本府省との機関間格差、④同一労働同一賃金の原則に矛盾した地域手当による地域間格差、⑤年齢別人員構成の不均衡に起因した昇任・昇格を伴わない級別定数の下位流用など、職務・職責が軽視された構造的な問題が多岐にわたっています。それらを解消しないまま、能力・実績主義の強化という施策に矮小化することは、現行の給与制度をさらに歪めることになりかねません。
また、業績等手当では、図表8のとおり、「不支給」となる業績や職責の状態が継続する場合には、1年間で1回も支給されないことが想定されています。本府省幹部職員等が業績等手当の不支給を免れようとするあまり、自身の業績を捏造することや部下に過剰なノルマを強要することなど、不適切な業務につながるおそれがあります。さらに、業績評価を追求するあまり、国家公務員が「全体の奉仕者」であること、組織目標や費用対効果などを無視した業務に埋没するようなことも懸念されます。
国の行政機関の特性である集団的執務体制を踏まえれば、組織が担う業務やその成果には、複数の職員が多種多様に関与しているため、一部の職員の能力や業績が評価され、そうした人事評価の結果を任用・給与などの決定に活用することは、多数の職員の不公平感を助長するものでしかありません。「職務・職責」とは、あくまで官職と密接不可分の概念であり、職員の資質などで流動的になりがちな個人の能力・実績に結びつけるべきものではないはずです。
人事院が「職務・職責をより重視した給与体系」を検討する場合であっても、さまざまなリスクなどを想定しつつ、極めて慎重に判断すべきです。その過程では、勤務条件そのものに影響する課題であることを踏まえ、広範かつ透明性のある議論の保障とともに、実効性のある交渉・協議を求めていく必要があります。
能力・実績に応じた人事運用の徹底
本府省幹部職員等は、「能力・実績に基づいて適任者を登用・抜てきするとともに、登用後の勤務実績を通じて、その能力を適切に見極めることが重要」としています。
そのため、「条件付任用期間における特別評価」(採用・昇任後の6カ月間に実施する人事評価)により「本府省幹部職員等のポストに必要な能力が十分でないと判断された場合」には、注意・指導や担当職務の見直しなど(改善措置)もないまま降任させることや条件付任用期間を延長することを検討するとしています。
しかしながら、その根拠となる特別評価の結果に瑕疵などがあった場合には、職員の権利を不当に侵害することになりかねません。また、条件付任用期間の延長は、職員の地位を長期間にわたって不安定なものとするため、その合理性が厳格に判断されなければなりません。
勤務時間にとらわれない働き方
本府省幹部職員等は、「国の重要な政策に関する意思決定や複雑な調整等を行う立場にあり、必要な判断をより適時適切に行うことを可能とする」ため、「勤務時間にとらわれない働き方ができるスキームとすることが必要」とされていますが、さまざまなリスクと弊害が想定されます。
国の行政機関の機能を担っている本府省幹部職員等とそれ以外の職員は、さまざまな連絡・調整など、日常的な連携のもとで職務を遂行しているばかりでなく、緊急に幹部職員等の決裁を得なければならないことも少なくありません。幹部職員等が不在となる時刻に本府省の業務が停滞するおそれがあり、それが地方支分部局を含めた国の行政機関の機能の低下につながることも懸念されます。
また、本府省幹部職員等が勤務している時刻であっても、それ以外の職員が帰宅している場合なども想定されます。職員の勤務時間ではない時刻に幹部職員等から電話やメールなどがあれば、いわゆる「つながらない権利」が侵害され、必要な休息や勤務間のインターバルを確保できず、深刻な健康被害につながりかねません。
さらに、本府省の他律的業務の実態を踏まえれば、勤務を予定していなかった時刻に緊急の業務に従事せざるを得なくなるなど、そもそも本府省幹部職員等が自律的に勤務時間を管理できず、長時間過密労働を余儀なくされるおそれもあります。


全職員対象に新設 [無給休暇]
すべての職員を対象に、取得事由を問わずに年間7日間まで取得できる「無給休暇」が新設されます。日単位だけでなく、時間単位でも取得できますが、給与上の取扱いは無給となります。施行は27年4月1日が予定されています(概要は図表9)。
「公務員人事管理に関する報告」では、既存の休暇の付与日数を超えて勤務できない事情を有する職員へのセーフティネットとして機能することや、時間単位で取得することにより、フルタイム勤務の継続が一時的に困難となった職員が、一定の期間内で短時間勤務を行うことが可能となるといった説明がされています。また、「無給休暇」が利用される場面には、子の看護等休暇や短期介護休暇など、取得日数の不足が指摘されている現行の両立支援制度の補完のほか、災害等で生じた住居の損壊等への対応、いわゆる「小1の壁」への対応などが想定されています。しかし、「無給休暇」を利用して一時的に短時間勤務ができたとしても、中長期的にフルタイム勤務が困難となった場合などには、離職を回避する措置として機能しません。
今後も、現行の両立支援制度の改善とともに、特定の事由に限定することなく短時間勤務が選択できる措置を追及する必要があります。

勤務した時間と同じ時間休むこと可能に [代休日]
職員の健康福祉の増進を図る観点から、休日や週休日に勤務した場合に取得できる代休日の指定や週休日の振替等について、1日又は4時間に限らず行えるようになります。施行は27年4月1日が予定されています。人事院は、長時間労働の是正が喫緊の課題であり、職員の総実勤務時間を減少させることが重要だとし、この改正により、職員が、勤務した時間と同じ時間だけ休むことが可能になるとしていますが、職員の健康福祉の増進につなげるのであれば、可能な限り一暦日の休みを確保するよう求めていく必要があります。
勤務時間柔軟化の負荷に注視 [フレックスタイム制]
フレックスタイム制について、テレワークの活用などが広がるなかで「更なる柔軟化を求める声がある」として、現行で2時間以上4時間以下の範囲で各府省が定める1日の最短勤務時間を見直すとともに、各府省の判断でコアタイムを設定しないことを可能とする見直しを行うとしました。施行は27年4月1日が予定されています。勤務時間の柔軟化が深夜・早朝労働など心身の負荷につながらないよう、引き続き注意が必要です。
公務員人事管理に関する報告
「人事制度の改革」打ち出す 現場のニーズとは乖離
公務員人事管理に関する報告は、「人事制度の改革」を前面に打ち出した内容となりました。
昨年の報告で示した4つの柱を踏襲し、重点は次のとおりです。いずれの課題も、国公労連との十分な交渉・協議と合意を前提として、真に職場の求める改革を行わせる必要があります。
① 実力本位で活躍できる公務
「激しい人材獲得競争が続く中でも、公務に志高く優秀な人材を確保し、定着させることが不可欠」とし、そのためには「採用の種類や年次に縛られず、人事評価に基づき、幅広い人材から登用・抜てきを行うなど、優秀な人材が魅力を感じる人事制度を実現する必要がある」と述べています。
具体的な取組は、本府省課長級以上の給与体系・人事運用・勤務時間を一体的に見直す「本府省幹部職員等を対象とする人事制度見直しの先行実施」(3面参照)と、「本府省幹部職員等以外の職員を対象とする制度の見直し」に分けて記述しています。
後者においては、「あらゆる世代の職員の人事管理や処遇について、年齢にかかわりなく、能力・実績がより反映され、職務上の役割・貢献に応じたものとしていくことが求められる」としつつ、「人材の育成やモチベーションの維持・向上等にも配慮する必要がある」と述べています。また、60歳超職員の給与水準7割措置の見直しなどに関して、シニア職員の活躍を支える観点から、給与水準を含む人事管理制度の一体的な検討を加速すると表明しました。
人材確保・定着のために能力・実績主義の一層の強化が必要との認識が貫かれていますが、現場の実態や職員のニーズとは乖離しています。人事評価制度の機能不全からは目を逸らし、ごく一部の本府省エリート層しか視野に入っていないと言わざるを得ません。
② 働きやすさと成長が両立する公務
「近年、働き方や価値観の多様化により、転勤を敬遠する職員が増加している」という問題意識のもと、各府省に転勤の目的や必要性の再検討、職員への丁寧な説明などを求めるとともに、人事院として転勤の経済的な負担軽減のため、広域異動手当の引上げと転居手当の新設等を行うとしました(2面参照)。
また、転勤する職員や家族の生活の拠点として宿舎の整備や居住環境の改善が必要であることから、今年中に「民間における社宅の状況を調査し、関係府省に働きかけを行う」と表明しています。
さらに、民間企業の転勤一時金などの例を踏まえて、転勤に対する給与上のインセンティブ措置を講じていく必要があるとして、転勤に関する手当を再編・統合した総合的な手当を新設することを目指し、その措置内容を27年夏に報告すると述べています。
「働きやすい環境の整備」としては、昨年に引き続き、「月100時間等の上限を超える超過勤務の最小化」に取り組むと述べています。超過勤務の上限規制を超えた職員は高止まりしており、職員の生命と健康を脅かす人権侵害というべき労働環境です。人事院の「伴走支援」に即効性が見られない以上、さらに強制力をもった措置が求められています。
一方で、長時間労働の是正に不可欠な人員増に関する記述は、「各府省の実状等を関係部局に示し、各府省の業務遂行に必要な要員の確保を支援していく」という消極的な記述に留まりました。
「公務災害に対するセーフティネットの整備」の項目では、民間の労災保険法改正を踏まえ、配偶者が夫である場合にのみ課せられている遺族補償年金の受給資格要件の撤廃、遺族が1人の場合の年金額の見直しなどを内容とする「国家公務員災害補償法の改正についての意見の申出」を行うとしています。
そのほか、「成長できる職場」の整備として、キャリア形成支援や「スキル一覧」を活用した人材育成、自己啓発等休業の事由の拡大の検討、公平審査制度や苦情相談の充実のための制度見直しの検討、人事管理支援共通プラットフォームの構築に言及しています。
③ 誰もが挑戦できる開かれた公務
ここでは採用プロセスのアップデートについて述べています。具体的には、受験機会の拡大に向けた基礎能力試験へのCBT方式(オンライン試験)の導入、官庁訪問や内定式等における受験者の経済的負担の軽減、技術系人材の確保のための特定資格保有者の選考採用範囲の拡大などを検討・実施するとしています。また、一度公務を離職したアルムナイ人材を含め、各府省が専門人材等の情報を集約・共有する「人材プール」を今年度中に整備し、登録された採用候補者に対して公募情報等をタイムリーに発信する仕組みを構築すると表明しています。
④ 高い使命感とやりがいを持って働ける公務
昨年に続き「公務のブランディング」をすすめ、若年層や技術系人材層などを重点に「公務の魅力の発信を戦略的に推進していく」としています。また、「一般職試験採用者の仕事の魅力を的確に伝える方策について、府省横断チームにおける議論も踏まえ、検討を進めていく」と述べています。
公務の魅力の広報は重要であるものの、報告全体から読み取れるように、人事院自身が「公務の魅力」を曲解していることが懸念されます。あらゆる属性の職員が安定・安心して働き続けられる労働条件の整備よりも、ごく一部の職員を優遇する成果主義・競争主義を優先しようとするならば、公務の魅力の回復やブランディングは空回りすることが避けられません。

