国公青年フォーラムNews|2023年1月31日|第13号

国公青年交流集会2022“Connect”
「国家公務員と憲法」をテーマに学習
分散会や街歩きレクで楽しく交流

 国公青年フォーラムは12月3日から4日の2日間、国公青年交流集会2022「Connect」を滋賀県長浜市で開催。現地参加125人とオンライン参加22人の計147人の青年たちが全国各地から結集し、国公青年フォーラム2022年度運動方針の柱に据えている「学び」と「交流」を深めました。

憲法について深く理解することが不可欠!

 1日目の全体会では、弁護士で日弁連憲法問題対策本部・副本部長の伊藤真(いとうまこと)さんを講師にお招きし、「国家公務員と憲法」をテーマに、熱のこもった講演をしていただきました。
 伊藤さんは、「公務員は市民として憲法を守らせる立場と公務員として憲法を遵守する立場の二面性がある」とし、憲法について深く理解することが不可欠であると説明。
 また、与党が掲げている改憲案の問題点を指摘し、「9条を変えることによって政策立案や運用において軍事的なものが憲法上の要請になり得る」とし、改憲案には公務員を「戦争する国」の奉仕者にしてしまう危険性を含んでいることを強調しました。

 そして、伊藤さんは「本来こうあるべきだという理想に少しでも近づけていくことこそが公務員・行政官の仕事だと信じている。みなさんが交流し学び合って、それを大きな力にして理想に一歩でも近づいていくことを願ってやまない。若いみなさんに期待している」と力強く語りかけて講演を締めくくりました。

青年たちからの鋭い質問

 講演後、参加者からは、「少数者の人権を守ることを目的とする憲法が、多数者の意思により改正されることの矛盾をどう考えればよいのか」「いまの日本はウクライナに似たような外交問題を抱えている。外交だけではどうにもならない現実的解決策として、政府は改憲を提案しているのではないか」など、多くの質問が投げかけられました。

 これらの質問に対し、伊藤さんは、「憲法は多数意見の暴走に歯止めをかけるためのものだが、多数者によって改正されるという矛盾を抱えている。この矛盾を率直に受け止めたうえで、改正運動の適切な規制なども検討しつつ、少数者の人権をしっかりと考慮した改正手続きを進めていくことが重要」「ウクライナ戦争では、ウクライナ自身が強力な軍隊を持ちアメリカも協力していたが、軍事的抑止は破綻し、大きな被害を出してしまった。私としては、日本は『近隣諸国への安心の供与』という外交政策と専守防衛に徹することが最善策だと考えている」と丁寧に回答しました。

 講演のあとは、12のグループに分かれて分散会。自己紹介をしつつ、お互いの職場紹介や講演についての感想など、ざっくばらんに意見交換を行いました。講演については、「伊藤先生の伝え方が押し付けがましくなく、いろいろな意見があることを前提に深い議論を重ねていくことが大切だと思った」「国民の権利を守ることを使命とする公務員として、憲法を学び続けていきたい」など、学びや気付きの多い講演会になったとの声が多く寄せられました。

青年たちが楽しくレクリエーション!

 2日目は、現地レクリエーションとオンラインレクリエーションに分かれて実施。現地参加者は長浜市内の黒壁スクエア近辺を中心に、「町歩き散策レク」を行いました。
 現地レクのルールは、①4組のスタッフが黒壁スクエア内に隠れている、②隠れているスタッフを見つけ出してそのスタッフから問題を受け取る、③その問題に書かれているスポットを探し出し、指定された写真を撮る、④撮影した写真をホテルで待機するスタッフに提供する(問題に合致している写真ほど高得点)、というもの。
 雨予報が一転して時折り青空も覗くなか、参加者は町中に繰り出してスタッフ探しとスポット探しに奔走。巨大な万華鏡や、「ラスボス感」をかもし出す得体の知れない銅像の出現に、参加者は笑顔で写真撮影を続けました。

 オンライン参加者は「バーチャルクイズツアー」と「Gartic Phone-伝言ゲーム」を行いました。「バーチャルクイズツアー」では、オンライン参加者にも長浜の雰囲気を味わってもらいたいということで、運営委員が事前に長浜を探索した時に撮影した写真や動画を元に作成しました。現地レクと関係したものや長浜の名産品などに関連したクイズがあり、現地に来ることができなかった、オンライン参加者にも長浜の魅力が伝わるクイズツアーになりました。
 「Gartic Phone-伝言ゲーム」とは、Webブラウザ上でできるお絵描き伝言ゲームのことです。①参加者それぞれが「○○する××」などのお題を作成し、②そのお題を元に絵を描く、③その絵を元にお題を予想、後は②と③を繰り返し、どれだけ正確に伝言できるかというゲームです。また、このゲームはゲーム機などの特殊な機械は必要なく、アプリのインストールも不要なのでどなたでも参加することができるゲームになっています。独特な絵やお題予想により盛り上がりを見せ、参加者からも笑顔があふれるレクになりました。

主役は参加してくれたみなさん

 まとめ集会では、「町歩き散策レク」の答え合わせと結果発表。集計された得点をもとに、上位3チームが発表され、それぞれのチームの一人ひとりに吉原運営委員長から景品が手渡されました。
 最後に、吉原運営委員長が閉会あいさつ。「このConnectの主役は、ここに参加してくれたみなさん、そして全国にいる青年の仲間たち。これからも、ひとりでも多くの仲間の結集で青年運動を盛り上げていこう」と呼び掛け、集会を閉じました。

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