統一要求に対する政府・人事院回答をうけて(声明)

責任放棄の回答は許されない!
今年こそ生活改善できる大幅賃上げを勝ち取ろう

2026年3月27日
日本国家公務員労働組合連合会 中央闘争委員会

 国公労連が提出した「2026年国公労連統一要求書」等に対し、政府(内閣人事局)は3月24日、人事院は3月26日に最終回答を行った。
 大幅な賃上げで生活改善を求める国公労連の要求に対し、政府は「人事院勧告を踏まえ、国政全般の観点から検討」、人事院は「情勢適応の原則に基づき、必要な勧告を行う」との回答に固執し、具体性を欠く極めて不満なものであった。
 2026年1月の実質賃金は比較対象となる前年1月の低水準の反動で13か月ぶりにプラスに転じたものの、生活を抜本的に改善するには至っていない。そうしたなか、高市首相は第221回特別国会の施政方針演説で「物価上昇を上回る継続的な賃上げ」の実現を明言している。そうであるならば、公務員に対しても例外なく、賃上げを行うべきである。政府・人事院は、900万人以上の労働者に影響を及ぼす国家公務員の「政策的な賃上げ」を民間企業に先行して実施し、民間労働者が生活改善できる賃上げにつなげていくべきとの国公労連の主張に応えるべきであった。
 このような、政府・人事院の従来どおりのスタンスを崩さない姿勢は、それぞれの責任、役割を放棄したものと言わざるを得ない。
 
 公務員の賃金改定は人事院勧告制度のもとに置かれているが故に、民間の春闘相場を大幅に下回り続け、職員生活実態を悪化させている。こうした状況が「公務員離れ」を加速させ、有為な人材の確保を困難にしている要因のひとつになっている。2025年4月に強行された「給与制度のアップデート」によって、この4月にも地域手当の支給割合の引下げ、配偶者にかかる扶養手当の廃止、寒冷地手当の改悪が実施される。これらは政府の賃上げの方針とも逆行しており、極めて問題である。
 また、国公労連が26春闘において全世代で生活改善できる大幅賃上げはもとより、重視してきた定年延長職員や再任用職員を含めた中高齢層職員の賃金改善、非常勤職員の安定雇用と均等・均衡待遇についても政府・人事院の具体的回答はなかった。定年延長や再任用の職員は、従前から職務・職責が変化しないまま、大幅な賃下げを余儀なくされていることに伴う不公平感と負担感が顕著になっている。非常勤職員についても雇用不安が十分には解消されておらず、早急な改善が求められている。
 現在、人事院において2026年夏に措置の骨格を、2027年夏に具体的な措置内容を報告といったスケジュールで「新たな人事制度」が検討されている。給与制度においては、国公労連がこの間指摘してきた「情勢適応の原則」「職務給原則」「生計費原則」を毀損する問題などを内包する人事院勧告制度の矛盾と限界を解消するものでなければならない。
 しかしながら、「新たな人事制度」は、人事評価を徹底し能力・実績主義を強化するねらいがある。国公労連は、こうした手法での制度見直しには反対である。
 また、すべての職員が納得でき、 労働条件改善につながる制度とするためには、そのための原資の確保が不可欠である。したがって、昨年夏に100人以上に引き上げた官民給与比較企業規模を1000人以上に改善することを求める。
 
 一方、全労連・国民春闘共闘委員会の運動は、物価高からくらしを守る大幅賃上げを求める世論を昨年以上に広げた。全日本国立医療労働組合(全医労)では、ストライキを構えたたたかいで賃上げなど要求の前進を勝ち取った。国家公務員共済組合連合会病院労働組合(国共病組)をはじめ、多くの労働者・労働組合がストライキに立ち上がって今も果敢にたたかっていることに敬意を表する。
 国公労連は、全労連の社会的な賃金闘争(最低賃金改善、公務員やケア労働者の賃上げ、公契約条例制定など)に結集し、公務員賃金改善を柱に主体的にたたかう方針を掲げ、官民共同の行動に積極的に参加するとともに、自らの要求実現にむけて職場・地域で奮闘してきた。
 26国民春闘では、この間の労働者・労働組合のたたかいによって政府・財界に「物価上昇を上回る継続的な賃上げ」の実現を言及させ、昨年並みの賃上げを確保し、その流れを継続させる到達点を築いたものの、生活改善には不十分な水準である。
 これから中小企業や非正規労働者の賃上げにむけたたたかいが本格化する。国公労連中央闘争委員会は、26国民春闘の諸行動に結集された全国の仲間の奮闘に敬意を表するとともに、すべての労働者が生活改善できる大幅賃上げ・底上げを求め、官民共同のたたかいに引き続き全力をあげる。

 他方、2月28日にアメリカとイスラエルはイランへ大規模攻撃を行い、イランも近隣諸国へ報復攻撃、ホルムズ海峡を実質的に封鎖している状況にあり、原油価格の高騰や円安の加速、それらに伴う物価上昇が懸念されている。
 双方の攻撃によって民間人・民間施設にも多くの犠牲が出ており、いずれも国連憲章、国際法、国際人道法違反であり、許されるものではない。これらを強く非難するとともに、即時停戦し、対話・外交により解決することを求める。日本政府には、これらの解決にむけて外交努力を尽くすなど、役割発揮を求める。そのことが、物価高対策となり、国民のくらしを守ることにもつながる。
 平和でなければ私たちのくらしや仕事もなりたたない。憲法尊重擁護義務を課せられている公務労働者として、国民のいのちやくらし、権利を守るためにも、憲法を守りいかすとりくみの推進や公務・公共体制の拡充など、その責務を果たしていかなければならない。
 組合員の団結と産別結集を強め、仲間を増やし、市民と共同をいっそう広げるとともに、26春闘後半と今夏の人事院勧告・概算要求期のたたかいに固く結集することを呼びかける。

 以 上

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