対話すすめ仲間づくりを 国公労連第72回定期大会ひらく
国公労連は8月27日から29日までの3日間、第72回定期大会を東京都内で開催しました。大会には代議員45人、特別代議員44人をはじめ148人が参加。「全員参加型の運動で対話をすすめ、組織を強く大きく発展させ、憲法がいきるジェンダー平等の社会、国民本位の行財政・司法を実現しよう」をスローガンに掲げました。
冒頭で浅野龍一委員長があいさつ(下記参照)を行った後、新年度運動方針案、秋季年末闘争方針案等を笠松鉄兵書記長らが提案。その後討論に入り57本(うち単組28本、ブロック・県国公29本)の発言があり、とりわけ「対話と学びあい」による組織強化・拡大の重要性が多くの仲間から語られました(2〜3面参照)。
討論を受けて、笠松書記長による総括答弁(3面参照)の後、採決が行われ、すべての議案が満場一致で可決・承認されました。
役員選挙で新執行体制が選出され、中央執行委員で全労連議長などを歴任した秋山正臣さん(全労働)が退任されました(4面参照)。
浅野委員長あいさつ(要旨)
持続可能な組織と運動へ
「戦争反対、憲法守れ」の市民の声が、国会前や全国の街頭で広がっています。ひとたび戦争が起こると、民主主義や国民の基本的人権と自由は大きな制限を受けることになります。ホルムズ海峡が封鎖されたイラン紛争で実感したように、平和は労働者・国民の生活と権利に直結しています。
世界は表面だけ見ると「法の支配」を覆す無法が横行しているように見えますが、深いところでは、「法の支配」に基づく平和の秩序をつくることを求める声が圧倒的多数になって広がっています。「公務員はふたたび戦争の奉仕者にならない」――国公労連は、「平和と民主主義」を守ることを社会的使命と受け止め、改憲を許さず、広範な市民との共同をすすめていきたいと思います。
今年の人事院勧告では、再任用職員を含むすべての世代での賃上げなど少なくない改善を勝ちとりました。しかしながら、物価高や職員の労苦に応えるには不十分で、中高齢層の賃金抑制措置は依然として存置されています。
また、今回「骨格」が示された「人事制度見直し」では、ポストの職責を俸給額で明確に位置付けるとして「職務給原則」を徹底したものになっています。その本質は、「能力・実績主義」をことさら強調した「ジョブ型人事・給与」制度の公務への本格導入と言えます。さらに今後は本府省の幹部職員から一般の職員にも広めようとしています。公務を歪める人事制度を断じて許すわけにはいきません。
私たちは国公労連の組織と運動の「持続可能性」を真正面から議論する必要性に迫られています。「持続可能性」とは、単に組織を維持することだけではなく、「働く公務員の生活と尊厳を守る」という原点と「国民のための行政を支える」という使命を両立しながら、公務労働者と公務産別労働組合の主体的力量を高め続けられるかどうかにあります。将来を見据えた戦略的ビジョンを持って持続可能な組織と運動を追求することが求められています。
そして、団結と連帯の力で国公労働運動を強く大きくして、新自由主義政策を転換し、公務・公共の役割を再生させ、行政体制の拡充をはかりましょう。
大会宣言
国公労連は8月27日から第72回定期大会を開催し、依然として戦禍が絶えない国際情勢、迷走と暴走をつづける政権に対峙しつつ、平和と民主主義、労働者の尊厳と権利を護り、持続可能な国公労働運動を実現するため、さまざまな議論に基づく決意のもと、2026年度のたたかう方針を確立した。
新自由主義的な政策による「失われた30年」が過ぎ、「失われる40年」への突入が危ぶまれるなか、この国の経済財政運営には、誰一人として孤立・困窮させないという包摂的な観点が致命的に欠落してきた。賃上げが「成長戦略の起点である」にもかかわらず、最低賃金の改善を失速させ、実質賃金の上昇が低迷する一方で、金融取引は文字どおり「異次元」の回復を実現するなど、貧富の格差が拡大しつづけている。
それを背景とした人事院勧告では、再任用職員の大幅な賃上げをはじめ、連年にわたって諸要求を実現しながらも、過剰で不合理な賃金抑制を打破できず、とりわけ高齢期と非正規の賃金・雇用が蔑ろにされている。世代・性別・地域・役職など、あらゆる差別と格差、労働者の分断を許さないたたかいにつなげるため、「社会的な賃金闘争」の重要性を再確認し、官民一体のとりくみに全力をあげなければならない。
熊本や千葉をはじめ、近年に頻発化・激甚化した自然災害は苛烈な被害を招き、過去の教訓からアップデートされていない被災者支援の実態に国民は落胆を隠せない。公務・公共の役割がクローズアップされながらも、行政の実施体制が整備されないまま、現場の公務労働者はジレンマに陥っている。
その一方で、深刻な人材不足を緩和するという口実のもと、AIの活用を前提とした行政が推進されようとしている。「人が人に提供する」公務・公共サービスを担う国家公務員の矜持を維持しつつ、「人間力」を発揮することが労働者のテーマとなり、その転換点を迎えている。国民本位の行財政・司法を確立するとりくみは、新たなフェーズにあることを自覚し、行政DXの狙いや本質を顕在化させるとともに、労働者本位の視点から「全体の奉仕者」である「国家公務員の在り方」を検証・考察していく必要がある。
7月に閉会した第221回特別国会は、極めて強引で無秩序的な運営に翻弄され、将来に禍根を残す歴史的な結果に至った。改正再審法、皇室典範改正法、国家情報会議設置法、国旗損壊処罰法、予備自衛官等兼業特例法、副首都整備推進法など、その多くが立法事実すら疑われ、日本国憲法が保障する基本的人権を侵害しかねない悪法が拙速かつ乱暴に成立させられた。
その背景には、「平和国家」から「戦争国家」への転換を狙う政権の思惑がある。「武器輸出三原則」の見直しや防衛費予算の増額とともに、「安保三文書」の改定による「非核三原則」の撤廃すら示唆する首相の言動に国民の危機意識が高まっている。「法の支配」よりも「力の支配」を優先する覇権国家に追随・従属する姿勢や、「戦争の惨禍」への「反省」の念を棄て、その加害者性を否定しようとする企みは、歴史修正主義につながるものでしかない。そうした政策に動員される公務労働者として、「ふたたび戦争の奉仕者にならない」という信念を堅持し、政権との全面対決を辞さないとりくみにも挑戦する。
当面の最重要課題の1つに、人事院が狙う「新たな人事制度」に対峙できる組織力の強化がある。一人ひとりの組合員が主体性を発揮し、「対話と学びあい」を基盤とした組織と闘争を構築しなければ、能力・実績主義の強化や労働時間規制の緩和など、不当な攻撃に抗うことはできない。労働基本権の完全回復を展望しつつ、当事者の理解と納得、労働組合との合意を前提とした交渉・協議を徹底する。
国公労働運動の「資源」は、国家の中枢にある労働組合として行政を日常的に監視し、その不正や横暴を機敏に察知する機能にある。また、ブロック・県国公などにより地域のネットワークを構成し、機動性のある広域的な組織体制も実現してきた。政権への国民の不安が強まっているいまこそ、その意義と優位性を認識し、さまざまな期待に応えられる組織づくりと若者たちへの継承を追求していかなければならない。さらに、どこよりも労働組合の内部からジェンダー平等を実現し、多様性が尊重される風土を浸透させ、職場に蔓延するハラスメントやマイノリティの人権侵害に敏感な感性を涵養することもめざす。
これまでの成果を自信と確信に、労働組合の社会的な責任や存在価値などを広範に発信し、全員参加型の運動でさらなる要求の実現と組織の強化・拡大をめざして、全国の職場と地域から奮闘する。
以上、宣言する。
2026年8月29日
国公労連第72回定期大会
一歩踏み出し声かけを 対話ひろげ、仲間増やそう 討論(要旨)
大会議長に亀岡希和さん(全法務)、渡邉達也さん(全労働)、白岩和馬さん(全司法)の各代議員を選出し、3日間にわたって討論が行われ、この1年間の運動の到達点や運動方針をめぐって57本の発言がありました。
国民本位の行財政・司法 確立にむけたとりくみ
「国民本位の行財政・司法確立」の課題では、「『令和8年熊本地震』は10年前の教訓が活かされていない。11月設置予定の防衛庁の体制整備含め、行政運営に不利益となる総定員法廃止を国公労連一丸となり訴える必要がある」(国土交通)、「増員や交代要員の補充がされない中で、2度目の震度7の被災となった。不眠不休の復旧・復興作業が続いているが人的体制の強化が必要」(熊本)、「地元議員要請を受け自民党議員が国公労連『請願署名』に一旦は応諾するなど、地方議員要請を最後までやりきることの大切さを実感した。26人勧説明会の唐突な通知など人事院地方事務局の組合軽視の対応には強く抗議を」(北海道)、「4月に恒例の街頭行政相談行動を実施。行政体制拡充パンフレットや防災ビデオ等を活用し、『公務・公共サービス拡充を求める請願署名』への協力を呼びかけた」(神奈川)、「国立熊本南病院では被災・休院となり、避難所から他施設への派遣に応じざるを得ない職員もいる。全国76病院で耐用年数超の実態踏まえ、国立病院の『請願署名』および『ハンセン病問題基本法改正を求める署名』への支援を」(全医労)、「『裁判所の人的・物的充実に関する請願署名』は通算30回目の請願採択を勝ち取った。請願項目の実現にむけ、署名集約を強化し、紹介議員を広げる」(全司法)、「民事訴訟手続きのデジタル化は最終段階だが、職場・利用者の負担が増すばかりだ。国民本位の行財政・司法の実現にむけ、行政DXに対峙するとりくみに結集する」(全司法)、「『新たな人事制度』における能力・実績主義の強化や評価を給与・任用に直結させる手法は公務の現場になじまない。処遇は労働運動でこそ高めるものであり、そのためにも学習が必要」(全労働)、「『新たな人事制度』や能力・実績主義の強化は誰も望んでいない。人事評価制度の抜本改善要求を組合員まで広め、職場の声を背景に運動を強めることが重要」(全厚生)、「パワハラに加え、公益通報者保護もされず、分限免職処分が障がい者雇用の職員に下された。支援団体の『公益通報者をまもる会』への加入を」(国土交通)、などの発言がありました。
労働条件改善、国民的課題のとりくみ
「労働条件改善、国民的課題」では、「地方局に多い再任用職員の大幅な賃金改善は、地域から一人ひとりの切実な声をあげ続け、国公労連一丸となって追及してきた成果だ。この成果を大いに宣伝していこう」(全通信)、「27人勧にむけて、再任用職員の一時金差別の解消、60歳職員の賃金7割措置の見直し、宿舎整備よりも「較差外手当」としての住居手当拡充のとりくみ強化を」(全労働)、「再任用職員の俸給改定は評価しつつも、定年引き上げに伴う「60歳の壁」となる退職手当の改善、65歳以降も知識・経験をいかして働ける柔軟な勤務体制の確保を求める」(中部ブロック)、「26人勧は一定評価も課題が残る。課題解決にむけては運動への結集を強めることが重要。『見える化』し、参加者に自分事として捉えさせるための工夫が必要」(国土交通)、「東京(20%)と埼玉(4%)の極端な地域手当の格差により人材確保が困難となっている。東京との最低賃金格差(約1・07倍)からも8%〜12%に引上げるべき」(埼玉)、「今までと業務内容は同じだが地域手当は0%となり、近隣地域との格差が生じている。地域間格差の解消を求める」(岐阜・文書発言)、「九州の大半が地域手当0%。差を生む地域手当を廃止し、全世帯の俸給底上げの原資に活用とする『ブロック独自』要求の実現にむけ、引き続き奮闘する」(九州ブロック)、「寒冷地手当非支給地問題で、議会請願(不採択)や独自の光熱費調査データをもとに人事院交渉で不合理性を訴えた。継続して支給地域の拡大をめざす」(秋田)、「『令和8年熊本地震』の被災を受け、自然災害に伴い転居が必要となった場合の費用補償や特別休暇の柔軟な運用を求める」(全労働)、「26人勧では住宅手当の改善に至らなかったが、ネットフォームを活用した住宅・宿舎の実態アンケートにとりくんだ。継続してとりくむ」(福岡)、「赴任旅費について、全労働では『赴任前日』の宿泊費は認められたが、引っ越しに伴う負担解消にむけて、『赴任日前の複数日』が認められるよう求めていく」(全労働)、「管理職手当受給者の超過勤務手当の併給実現にむけて、当事者含めた組織拡大に奮闘する。窓口短縮化(9時〜16時)の実現には国公労連全体のとりくみが不可欠」(全法務)「25人勧で最大月額5000円の駐車場料金の支給を実現したが、松江市の月額相場は1万円。上限額の引上げを目指して引き続き声を上げていこう」(島根)、「ブロック人事院交渉に独自要請書、666通の連判状、82通(過去最大)の組合員の手紙を提出するなど、組合員一人ひとりが参加できる行動を展開した」(大阪)、「09年以来、官民共同での春闘運動を展開。公務員の賃金・労働条件改善がいかに国民全体に好影響を与えるものであるか民間労組からの発信も重要」(東京)、「26春闘は民間労組のストライキ行動等に積極的に参加したことで、官民一体の賃金闘争の意義を確信した」(岡山)、「国家公務員高卒初任給の時給単価は、地域手当がなければ神奈川県の最低賃金よりも低い。地域間格差の是正にむけ、全国一律最低賃金の確立に全体でとりくもう」(神奈川)、「25年度賃金闘争は厳しい結果となったが、3月のストライキ、5月の中央労働委員会提訴などのとりくみを通して、26年度は人勧完全実施をめざす」(国共病組)、「国立ハンセン病分会は継続雇用や予算確保など、厚労省・笹川財団の姿勢を改めさせてきた。次回交渉にむけては、全国の職員と対話し要求を練り上げた」(国公一般)、「障がいのある職員の支援・サポートが現場任せである。『相談員の資格を有する者』の定員措置、適切配置などの要員が確保されるべき」(全通信)、「育成就労制度移行にむけてとりくんだ署名により、プロパーの職員採用などの成果を得たことに感謝。外国人の排除・管理強化策は問題であり、激務化する業務・体制整備に奮闘する」(外国人技能実習労組)、「単組定期大会で平和のとりくみに対し、『交渉に特化すべき』との修正案が出された。青年層の参加者含め憲法・平和の重要性が語られ、『憲法を守り、活かす』と方針が補強された。憲法を学び、学習と対話を重ねることが重要」(全司法)、「国民の『知る権利、表現・報道の自由』を抑えこむスパイ防止法制定の動きに対し、国公労連として危険性の学習と法案の廃止、改憲阻止の運動をすすめてほしい」(埼玉)、「沖縄支援・連帯行動や原水爆禁止世界大会に多くの青年が参加し、国家公務員の憲法尊重擁護義務と戦争反対、改憲阻止の運動を結び付ける貴重な体験となった」(全通信)、「国公労働者平和のつどいを『国家公務員の立場としてどう戦争と関わることになるのか』をテーマに企画。配布の機関紙『かわらばん』を読んで平和について考えてほしい」(広島)、「予備自衛官等兼業特例法の成立に対し、実態把握や当局に安易な受け入れを行わせないとりくみなどの検討を」(愛知)、「国民平和大行進は、コロナ禍や猛暑により規模縮小。青年組合員に沖縄基地問題などの平和問題が響きにくく、平和運動の展開が課題」(岡山)、「沖縄県国公は、9月13日に投開票の沖縄県知事選挙において、県民生活を守るため奮闘している現職の玉城デニー知事を支援する。檄布、カンパ支援の協力を」(沖縄)、「莫大な予算が投じられながら辺野古新基地建設は全く進んでいない。平和のとりくみをすすめるためにもデニー知事の3期目当選にむけて支援を」(開建労)、「24年の羽田航空機事故の事故調査報告書が年内に出るが、不起訴を第一目標とし、個人に責任を転嫁させない様々な運動への支援を」(国土交通)、「他単組の雇止め事案の交渉に参加。当事者への十分なヒアリングがないなどの実態を追及し、撤回させた。今後も他単組のサポートや県国公の活動強化に努める」(宮城)などの発言がありました。
組織強化・拡大、国公共済会拡大のとりくみ
「組織強化・拡大」の課題では、「各単組とも組織率低下に苦慮している。国公労連が各地域の単組にまで足を運び、悩みを聞き、支援する体制を要望する」(全労働)、「地域の運動を国公が牽引していくために、国公労連・単組本部が連携した一体的な支援を求めたい」(国土交通)、「役員の固定化・高齢化など、どの組織も厳しい状況。具体的で持続可能な指導・援助の場を国公労連に要請する」(中国ブロック)、「県国公独自行動の減少や組合員数の大幅減ではあるが、皆さんのとりくみを参考に成果を持続的に宣伝していく」(青森)、「単組、県国公独自のとりくみを重視しつつも、現状を冷静に分析し、県労連をはじめ地域共闘への結集が地域産別運動の活性化の鍵」(岩手)、「役員の固定化や活動休止への懸念もあり、ゼロベースでの運動の再構築が必要。「動員型」からブロック労働学校のように『対話型』への運動スタイルの転換が必要」(福島)、「長年、定期大会未開催で、一部の単組に負担が集中。持続可能な組織の再構築にむけて、国公労連・単組本部の支援を求めたい」(茨城)、「役員の担い手不足で組織消滅への強い危機感がある。青年が『楽しい経験』をできる場を工夫して作り、次世代へバトンを繋ぐ」(富山)、「縮小・解散が進む『地区国公』について、国公労連の見解を求める。12月開催の国公青年交流集会の開催地として集会成功にむけ協力していく」(兵庫)、「国公労新聞のホームページ上の情報発信については、対象や目的を明確にしていくことでよりよい発信になる」(三重)、「世代交代にむけて、春闘討論集会等のネーミング(春の縁結びセミナー)や学習内容を見直すなど、若手が参加しやすくワクワクする企画にした」(広島)、「未組織の公務職場から加入があり、国公一般としての役割が発揮された結果、今期は国公単組で唯一増勢となった」(国公一般)、「組合員減少に歯止めがかかっていない。国公労連として組織と運動の『持続的可能性』を真正面から議論し、組織体制の整備の議論と実践の時期だ」(全法務)、「新システム導入による過密労働に対し、SNSを駆使し、二次元コードを活用した匿名相談口(デジタル駆け込み寺)を構築し、ハラスメント被害者の加入・救済に成功した。原口さんの分限免職撤回裁判への継続的な支援を」(全国税)、「『新プロジェクトK』のとりくみが、役員の組織拡大意識に変化をもたらせた。次年度にむけ更なるとりくみを計画中。幅広い世代にいかに伝え、確信を持ってもらうか、常に組織強化・拡大を意識した行動の提起ととりくみの実践が求められる。若手主導のSNSを活用したプッシュ型の情報共有など、活動の『魅せる化』をすすめていく」(国土交通)、「『3年間で全労働を立て直す』大方針の最終年は、職場の関係性を可視化する『マッピング』手法を広め対話で組織拡大にとりくむ。職場で積極的に仲間と対話し、要求実現と組織拡大につなげ、次回大会ではみんなで喜びを分かち合おう」(全労働)などの発言がありました。
財政方針
地域運動の活性化に予算を
2025年度会計決算については、会計監査委員より、適正な会計処理が行われていることが報告されました。また、2026年度財政方針案については、納入人員の減少により基金特別会計から4500万円を繰り入れることと、2024年度組織財政検討委員会答申に基づき、闘争特別会費と年間会費を統合し、闘争特別会費を廃止することなどの提案がありました。
これらの報告・提案について、予算等小委員会が開催され、基金特別会計からの繰入額が大きくなってきていることから、2026年度は組織財政検討委員会を設置し、①国公労連本部の人件費の縮小(役員体制の見直し)、②各特別会計からの繰り入れの考え方、③持続可能な会費の適正化などについて議論していくことを確認。また、持続可能な国公産別運動の構築をめざし、とりわけ地域産別運動の活性化にむけては、組織全体での議論の必要性についても確認されました。
以上の予算等小委員会の報告を受け、2026年度財政方針案等は満場一致で可決されました。
国公共済会
加入拡大キャンペーン継続へ
国公共済会2025年度事業・活動報告および2026年度事業活動・方針案、役員体制案は、すべて満場一致で承認されました。
具体的には、2025年度の加入状況は、6月末現在で1万8312人(前年1万9030人)、掛金収入8億8694万3749円(前年9億4748万9239円)、一方、給付状況は、4億453万3895円(前年5億4351万198円)となりました。
剰余金処分案については、すべての剰余金を個人及び組織の還元金に充てることを確認しました。
加入拡大にむけたとりくみとして実施した加入拡大キャンペーンにより、39組織で学習会が開催され、延べ約1450人が参加、その場で加入につながるなどの成果が得られました。これを踏まえ、今年度もキャンペーンを継続して実施することを確認しました。さらに、共済会への加入は国公労連の組合員の権利・メリットであると位置づけのもと、国公労連・国公共済会の加入拡大を図る方針を確認しました。
青年フォーラム活動報告
集まり、学び、つながる
国公青年フォーラムでは、昨年10月に2025年度総会を開催しました。「国公労働運動と行政民主化」をテーマに学習し、分散会では青年から活発に労働運動を盛り上げていく必要性について議論しました。
レバカレ2025では、「労働組合って古い?と思っていた自分が今ここにいる理由」をテーマに分科会を開催しました。想定を大きく上回る75人が参加し、公務と民間の垣根を越えて青年たちが交流を深めました。
春の国公青年セミナー2026には37人が参加しました。「仲間を増やそう!実践編」で学習した後、ロールプレイをつうじて、組合への勧誘について実践的に学びました。
夏の国公青年セミナー2026には21人が参加しました。国公労働運動の意義について学習するとともに、人事院・財務省との交渉で、賃上げや手当の拡充、公務員宿舎の改善など、青年の切実な要求を参加者が訴えました。
今期より新たに全厚生からも運営委員が加わりました。運営委員未選出の単組からも、ぜひ青年をお送りいただけますようお願いいたします。
12月5〜6日には、神戸市で国公青年交流集会“Connect”2026を開催します。物販活動への積極的なとりくみをお願いするとともに、多くの青年のみなさんの参加をお待ちしています。
女性協活動報告
尊厳と基本的人権守り抜く
ジェンダー平等な社会を目指す活動は単なるスローガンではなく、日本国憲法、女性差別撤廃条約に基づく個人の尊厳と基本的人権を守り抜くための非常に重要なたたかいです。選択的夫婦別姓や同性婚の法制化、人権侵害の救済を可能にする選択議定書の批准などは棚上げされたままであり、第6次男女共同参画基本計画には、選択的夫婦別姓の実現を阻む文言が強引に挿入されました。このような情勢に抗うため、請願署名の内容を含むジェンダー平等の学習を重ね、ジェンダー4署名への理解を深めた結果、国公労連の集約数は前年を上回り、取扱い団体である婦団連は過去最高となりました。
男女の賃金格差と不合理な処遇の改善にむけて、各交渉で強く主張しました。6月の人事院交渉では「一言要求タペストリー」を手交し、職場の厳しい実態と切実な思いをぶつけ追及しました。
平和のとりくみである折鶴行動に寄せられた鶴は千羽鶴にし、広島の原水爆禁止世界大会にて献納しました。
東京晴海で開催した第55回国公女性交流集会には110名以上の仲間が結集し、交流を深めました。記念講演では、正規・非正規職員の処遇格差がないドイツの公務職場が紹介され、日本の公務職場における働き方の変革についてヒントが得られました。また、改めて、交流集会を継続し、次世代へ広げていく決意を新たにする機会ともなりました。
【総括答弁】
3日間にわたる熱心な討論をありがとうございました。全体で57本の発言があり、運動方針を厚く補強していただきました。どの発言も職場や地域でのとりくみに裏打ちされており、運動をすすめるうえで、教訓となるものばかりでした。
公務・公共サービスの拡充を
公務・公共サービスの拡充を求める請願署名と単組の請願署名の重要性とさらに理解と共同を広げる必要性が語られました。政策決定に多大な影響力を持つ自民党の議員から理解と賛同を得たという報告は次への大きな一歩です。この事例やとりくみを突破口に、請願採択はもちろんのこと増員をはじめとする公務・公共サービス拡充を実現していきましょう。
新たな人事制度については、人事評価制度の弊害が改めて明らかになりました。人事評価制度を活用した能力・実績主義を強化してきて今があるのであり、政府・人事院はその反省にまずはたたなければなりません。
熊本地震に関する報告も多くありました。避難所問題も含めて、被災者・被災地本位の復旧・復興の追及とともに、支援カンパをはじめ、今後具体化されるボランティア活動等に結集していきたいと思います。
行政DXについては、国民・住民の行政サービスの向上、公務・公共サービスの拡充、職員の勤務条件改善などが前提でなければなりません。各省庁・裁判所における課題などを行財研と各単組と一緒に洗い出していくことから取り掛かりたいと思います。
再任用職員の処遇改善を
労働条件改善のとりくみについて、改善がまだまだ不十分で、単年度だけではなく、失われた30年分を取り返さないと真の改善とは言えません。
この間、国公労連、単組、ブロック・県国公一体でとりくみをすすめ、少なくない要求の前進・実現を勝ち取ってきました。組合員は減少傾向、組織的力量も低下してきている現実はあるものの、組合員一人ひとりの力を結集すれば、これだけの成果を生み出すことができる、私たちにはこれだけの力がある、このことを揺るぎない確信にし、官民一体、地域からとりくみに奮闘しようではありませんか。
秋からとりくむ再任用職員の処遇改善にむけたキャンペーンに当事者をはじめ、ぜひ、結集をお願いいたします。一時金が常勤職員の約半分というのは誰が見ても不合理で、大きな世論を必ずつくれます。世論と私たちの交渉などのとりくみで要求前進・実現を勝ち取りましょう。
対話と学びあいで改憲阻止へ
改憲に対して、全労連が提起したストライキを含む統一闘争にむけては、職場から対話と学びあいの実践をすすめていくことが大変重要です。
憲法改正、そして戦争になれば、国民のいのち・暮らし、権利を守る仕事から、暮らしはそっちのけで、命を奪う戦争に駆り立てる仕事に180度変質してしまいます。労働組合活動すらもできなくなるのは歴史が証明しています。
憲法尊重擁護義務が課せられている国公労働者として「ふたたび戦争の奉仕者にならない」をスローガンのもと、改憲阻止のとりくみに全力をあげることが求められています。職場での対話をすすめ、ペンライトデモなどに積極的に参加し、声を上げ続けましょう。
高市政権のお膝もとで働く労働者が声をあげれば、声をあげられない、躊躇していた人たちの勇気にもなるはずです。
青年・非常勤職員へ声掛けを
要求実現にむけた運動や新規採用者をはじめとする組合員拡大も基本的に行うのは地域組織や職場の皆さんです。
組織拡大に関して、マッピング手法の紹介と自分ができることをやり、その他は仲間を信頼して任せるという発言がありました。まさに仲間の資源を活かした全員参加型の運動の実践です。
次世代育成に関しては若手を主役にして任せる、そして信頼すると応えてくれる。青年は対話を待っている、少し勇気を出して声掛けをすることが大事との発言もありました。
また、声をかけられるのを待っているのは青年だけではないはずです。今年度、非常勤職員の加入拡大を重点にかかげています。
新規採用者も重点に変わりありませんが、非常勤職員の組織拡大を大いに成功させ、各単組、ブロック・県国公、そして国公労連の飛躍につなげ、第73回定期大会を増勢で迎え、みんなでセレブレーションしましょう。
それができる力は持っているし、やればできるはずです。
