国公労新聞2020年4月25日5月10日合併号(第1542号)

【データ・資料:国公労新聞】2020-04-25
コロナ災害を乗り越える
リーマンショック時上回る電話件数42万回


  新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって生活困窮が広がるなか、4月18~19日に、「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守るなんでも相談会」がとりくまれました。主催は全労連や貧困問題にとりくむ団体などでつくる実行委員会で、国公労連、全労働の仲間も相談対応を行いました。
 全国31カ所の125の電話が途切れることなく鳴り続け、5009件の相談を受けましたが、相談会に電話をかけた呼び出し件数は42万回にのぼり、多くの電話はつながっていません。同様の相談会は、リーマン・ショック時にも行われましたが、これをはるかに上回る相談件数です。
 相談した人は、正規労働者、非正規労働者、フリーランス、自営業者など、あらゆる働き手に及びました。



労働組合の力で「賃金全額補償」「解雇撤回」
メーデー100年 SNSを活用して声あげよう
平和でこそ要求を実現できる


 今年の5月1日は、日本で第1回メーデーが開かれてから、ちょうど100年目に当たります。100年目なのに「第91回メーデー」になっているのは、1936年から1945年までの10年間は戦時体制によって労働組合が弾圧され、メーデーを開催することができなかったためです。戦争にむかう流れが強まれば、労働者が声を上げることさえ困難になります。平和を守ることは、、私たち労働者の要求を実現していく土台であることを、メーデーの歴史が教えています。

「8時間働けば暮らせる」がメーデーの起源
 メーデーの起源は、1886年5月1日に、アメリカの労働者が「8時間は労働に。8時間は睡眠に。8時間は自由な時間に」のスローガンを掲げてストライキで立ち上がったことにあります。
 今年は新型コロナウイルスの感染を広げないために、大勢が集まる集会やデモを中止・縮小するところが多くなっています。しかし、国民に自粛を求めながら収入減への十分な補償をしないなど、国民不在の政治が続き、雇用と生活の危機的な状況に対して、集会やデモ以外でも声を上げる必要があります。
 全国各地でSNSなどを活用・工夫したメーデーに参加して、私たち労働者の声を上げていくことが大事です。
 全労連など幅広い労働組合でつくる雇用共同アクション「わたしの仕事8時間プロジェクト」が全国各地のSNSを活用したメーデーのとりくみを紹介しています。5月1日以降もさまざまなSNSコンテンツを視聴することができますので、ぜひアクセスしてください(右のQRコード)。また、国公労連が作成したパンフレット「SNS活用のススメ」(左のQRコード)を使って、SNSで声を上げていきましょう。
 相談の内容では、生活費問題が最も多く、続いて「休業補償がない」「解雇された」などの労働問題が多く寄せられました。相談員は、この間、労働組合のとりくみによって休業時の「賃金全額補償」や「解雇撤回」などを実現していることも伝えながら相談にあたりました。

一刻も早く現金給付を
 この相談結果を踏まえて実行委員会は4月23日、厚生労働省など政府に緊急要望書を提出しました。要望書は「仕事と収入が途絶え、家賃やローンが払えず、生活費も底を突くといった崖っぷちの状況が共通している。外出自粛と休業を要請するなら、安心して休める補償(現金給付)がセットで行われるべきだ」と指摘。その上で「一刻も早く、直接当事者に、自宅や店舗の維持確保と生活を支えるための現金給付を、単発でなく継続的に行うこと」などを求めました。



 公立・公的病院統廃合の白紙撤回を
「医療崩壊」防ぐ署名ひろげよう


 国公労連、全医労、医労連、自治労連、全労連、中央社保協でつくる「公立公的病院等再編・統合阻止共同行動」は4月22日、厚生労働省に対して、公立・公的病院統廃合の要請リストを白紙撤回し、医療現場が新型コロナウイルス対応に専念できるよう求める要請行動を実施しました。あわせて、統廃合の要請リストの白紙撤回を求める12万8000人分の署名を提出しました(うち4万5000人分は下記のネット署名)。

命を守る砦がいま危機的状況
 要請にあたって医労連は、「いま医療現場は待ったなしの状況。公的病院の感染症対応病院でも、ICU(集中治療室)管理や一般外来を制限しなければならないなど、大変な状況になっている。医療従事者のメンタル問題も心配される状況だ。採算が取れなくても公立・公的病院は命を守るために医療を実施しなければならない。命を守る砦が公立病院のはず」(森田しのぶ委員長)、「コロナ問題の現状から、病院の再編統合はすべきでないとの声が地域から多くあがっている。地域医療計画のこの20年で、感染症病棟はすでに半分に減らされている。その結果、コロナ問題に対応できていない状況がある」(森田進書記長)と述べました。
 ところが、対応した厚生労働省の医政局・地域医療計画課の担当者は、「将来の医療需給を見越した計画策定を求めている。3月まで結果の報告を求めていたのを延期したのは、コロナ対策に集中してもらうためであり、当面ペンディング状態だ。今後 、感染症対策問題も含めて、地域医療計画の議論を地域で進めてもらいたい。まずはコロナに対応してからということだ。提供体制の見直しについても、コロナ問題の対応の反省も含めて政策提起していきたい」と回答しました。つまり、公立・公的病院の再編統合は撤回しないということです。コロナ対策のため、実施を先延ばししているだけで、地域医療計画は進める、というのです。

「医療崩壊」を招く愚策は撤回させよう
 国会でも、この問題は追及される見通しです。加藤厚生労働大臣から前向きな答弁を引き出し、「医療崩壊」を招く愚策は撤回させ、政府の医療政策をまともな方向へと軌道修正させなければなりません。そのためにはさらなる世論の後押しが必要です。職場・地域で、ネット署名(QRコード)への賛同を広げましょう。