国公労新聞2019年8月25日号(第1529号)

【私たちの主張:私たちの主張】2019-08-25
長崎を最後の被爆地に
被爆74周年 原水爆禁止世界大会ひらく

 
 8月3日から9日にかけて広島・長崎で「原水爆禁止2019年世界大会が開催されました。メイン会場である長崎で開かれた7日の開会総会には4000人、9日の閉会総会には5000人が参加しました。
 7日の開会あいさつでは、ボリビアが核兵器禁止条約を批准し、発効に必要な50カ国の半数の25カ国に達したことが報告され、会場は大きな拍手に包まれました。
 オーストリア、メキシコ、ベネズエラの政府代表のあいさつに続き、田上長崎市長が「核兵器をなくために市民社会の力をよせて被爆者国際署名を集めようと9日の平和式典で呼びかけたい」「毎年、平和を願う多くの方々がこのように長崎に集まることは、長崎にとって大きな励みとなる。核兵器廃絶をめざす仲間として、ともに頑張っていきましょう」とあいさつしました。
 9日の閉会総会では、玉城デニー沖縄県知事から「74年前、広島と長崎に原爆が投下され、一瞬にして多くの尊い生命が犠牲となり、生きのびてもなお、心身に深い傷を負い、今も苦しんでいる方がおられることに、胸が締めつけられる思い。悲惨な地上戦が行われた沖縄でも、多くのかけがえのない生命が失われ、戦争の不条理と残酷さを身をもって体験した。人間が人間でなくなる戦争は、2度と繰り返してはならない、平和こそが何事にも代えがたい宝である」とのメッセージが紹介されました。
 総会の最後に日本原水協の安井事務局長が、「2020年を核兵器廃絶の歴史的転機とするため、5月のNPT再検討会議で、すべての政府に核兵器禁止条約への参加を迫る世界的行動を起こすため、ヒバクシャ国際署名にとりくもう」と呼びかけました。
 8日には「2019国公労働者平和のつどい」を長崎市内で開き、33人が参加しました。開会にあたって国公労連の中本中執は「労働組合が平和活動を行うのは、世の中が平和でなければ、公務公共サービスも行えない。被爆者の方の体験談を聞いて一緒に学ぼう」と呼びかけました。
 その後、長崎市内で被爆した深堀讓治さんから被爆体験を語っていただきました。深堀さんは、15歳の時に、爆心地から3・3キロメートルの地点で学徒報国隊として勤務している時に被爆しました。実家は爆心地から600メートルしか離れてなく、母親と2人の弟、妹を原爆で亡くしました。爆心地付近では、風速が秒速440メートルで3千〜4千度の高熱によって7万人以上が亡くなりました。その時の状況を地図や写真を使って、詳細に報告してくれました。参加した仲間たちは、深堀さんの体験談に真剣な面持ちで聞き入り、原爆の悲惨さを学習しました。
 最後に深堀さんは「当時の音やニオイ、感覚は一生忘れない。次世代にこの想いを伝えたい」と話しました。
 参加者からは「体験談を聞けて大変勉強になった」「戦争体験をどう伝えていくか」などの感想がだされ、引き続き平和活動をとりくんでいくことを確認しあいました。



 
開催迫る国公青年交流集会2019 <10/25〜27>
職場から1人でも多くの青年を送りだそう


 国公青年フォーラムは、10月25日〜27日に福島県いわき市で「国公青年交流集会2019」を開催します。
 この集会の目玉は、学びとレクリエーション、そして仲間づくりです。学びでは、東日本大震災をはじめ多発する自然災害のもと、公務の重要性が増していることから、「自然災害と公務」をテーマとし、仲間同士の話し合いで、国民のための行政や司法のあり方を考えます。レクリエーションでは、日ごろのストレスを発散し、笑いと汗で交流を深めあいます。
 国公青年交流集会は各単組から200人の青年の参加をめざしています。同じ国公労働者ですが、職場も地域も異なる仲間が集まり、職場や仕事、組合のことを語り合って大いに盛り上がる3日間にしましょう!

原発差し止め判決とは
 学びのメインは「原発再稼働を司法の場から問う〜私が大飯原発を止めた理由〜」と題した講演です。2014年5月に福井地裁にて関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止めを命じた裁判官である樋口英明さんが講演します。実際に判決に関わった裁判官が原発や国民に対する司法のあり方についての講演を、原発事故の収束もままならない福島の地で聴く貴重な機会です。分散会では、職場も地域も異なる参加者のグループで、災害対応や被災者支援、防災などでの公務の役割や必要性、その意義をみんなで考え交流します。

なかまと笑い交流 ストレス発散
 2日目のレクリエーションの競技は、フリスビーを使ったゲームや二人三脚ドリブルなど体力勝負ではなく、笑顔で参加できる種目を準備しています。チームは初日の分散会グループを基本に構成し、4種目(予定)のポイントを競いあうなかで交流を深め、仲間づくりをすすめます。
 物販で復興支援も
 国公青年フォーラムでは、集会の周知と成功めざして第2弾の福島県の物販活動にとりくんでいます。「ご当地のなみえ焼そば」や県産の白桃でつくったゼリーなどを集めました。食べておいしく、そして復興支援にもつながります。ご協力をお願いします。
 参加のとりまとめは単組とブロック・県国公それぞれです。各単組では、参加費を補助するなどして集会への参加を呼びかけています。国公青年交流集会を成功させるために、職場の青年を1人でも多くこの集会に送りだしましょう。



 
19人勧取扱いで政府と交渉
住居手当の改悪は許さない


 国公労連は8月7日にだされた人事院勧告の取り扱いについて、翌8日に「人事院勧告の取扱い等に関する要求書」を政府・内閣人事局に提出し、交渉を行いました。交渉では、国公労連の要求をふまえて検討を行い、交渉にもとづく合意のもとで勧告の内容を含めた取扱いを決定するよう求めました。政府・内閣人事局は堀江人事政策統括官らが対応しました。

最低賃金を下回る地域が増加
 交渉では、九後書記長から賃金の改善等について6年連続で引き上げになったものの、若年層以外の俸給表改定はなく、再任用職員については一時金の改正さえない問題、初任給・若年層での引き上げも不十分で高卒初任給が最賃を下回る地域が増加している問題などを指摘し、生活改善となる政策的な賃上げが必要と基本スタンスを述べたうえで、少なくとも、改善部分を早期に実施するよう求めました。

労働条件引下げとなる住居手当改悪
 住居手当「見直し」については、改善される職員がいる一方で、「改悪となる職員も少なくない。この改悪の影響は、家賃が比較的安価な地方に勤務する職員や単身若年層職員に大きいことが想定される。国策で国家公務員宿舎の削減、使用料引き上げなどが行われてきた経過もふまえれば、このような『見直し』は認められない」と労働条件の引き下げとなる改悪は行わないよう求めました。

業務量に見合う定員増を
 働き方にかかわって、超過勤務の上限規制等が4月からスタートしているものの、本省の多くの部署が他律的業務の比重の高い部署として指定されている点や、当初から各省各庁の長が認める「特例業務」を想定した運用が行われていることなど、職場で起こっている問題を指摘しました。
 また、超過勤務時間が高止まりしている最大の要因である定員管理政策について、公務員人事管理に関する報告にもふれながら、総定員法と定員削減計画を即刻廃止し、行政需要や業務量に見合った定員の確保を求めました。
 さらに、定年年齢の引き上げについて、政府から何らの内容が示されていないことを批判するとともに、あらためて国公労連との協議を尽くし、合意を前提とすることを求めました。

非常勤職員の処遇改善を
 非常勤職員の処遇改善については、夏季休暇の新設以外は不十分で、均等待遇が社会的にもすすんでいることからしても、常勤職員と相違する不合理な労働条件を改善し、無給の病気休暇の有給化、寒冷地手当などの生活関連手当等を支給すべきと指摘しました。あわせて、無期転換請求権と同様の制度の構築、更新にかかる公募要件の撤廃を求めました。
 また、人勧の取り扱いとともに、この間高騰している赴任旅費や通勤手当など、労働条件・業務関連予算等にかかわっても改善を求めました。

政府・各府省当局に対する追及強化を
 これらに対し、政府・内閣人事局は「国家公務員の労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ち、国政全般の観点から、その取扱いの検討を進める」「給与以外の要求事項についても、しかるべき時期に回答したい」との回答にとどまりました。
 政府は8月8日に、第1回給与関係閣僚会議を開催し、人勧の取り扱いの検討に着手しています。会議では、財務大臣が給与改定の所要額は約350億円となるとし、「総額の増額の抑制」に努める必要性に言及する一方、菅官房長官は会議後の記者会見で「人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ち、適正な結論を得るよう、国の財政状況、経済社会情勢など国政全般の観点から検討」と従来どおりの立場を表明しています。
 引き続き、改善勧告の早期実施をはじめ、すべての職員の労働条件改善にむけて、政府・各府省当局に対する追及の強化が必要です。