社保庁職員不当解雇撤回闘争ニュース No.140

【私たちの主張:私たちの主張】2017-07-24
広島で第6回控訴審弁論開かれる
7月20日、社保庁分限免職取消訴訟裁判の広島事案第6回控訴審が広島高裁で開かれ約20人が傍聴し裁判の行方を見守りました。また、弁論に前には、広島県労連・広島県国公と全厚生闘争団の仲間がそごう前で宣伝行動を行い、不当解雇撤回ビラを配布し、市民のみなさんに解雇撤回を訴えました。
東京地裁判決で勝利判決を受けた原告とまったく同じ状況
弁論の冒頭、裁判長は証人の採否について、原告側が要求した5人の証人すべて認めない決定を述べ、両当事者に対して追加主張の有無を尋ねました。原告代理人の萩田弁護士は、東京判決(一部勝訴判決)を踏まえた補充意見を書面として提出すると回答。また、これに加えて渡辺弁護士は「東京判決での一部勝訴の理由中の判断が広島事案にストレートに当てはまる」と、この事案における東京判決の意義を説明しました。これに対して国側は、「原告側の主張を見てから反論する」と述べるに留め、裁判長は、次回期日で双方の主張を勘案し、次々回で結審との見込みを示し、弁論を終えました。
早く勝訴判決を聞きたい
弁論後は広島弁護士会の会議室で報告集会が開かれました。
まず、弁護団報告が行われ、萩田弁護士は「東京判決の一部勝訴部分は、平本さんにそのまま当てはまるので、広島事案の勝利にむけてこれを活用し、次回までにじっくりと書面を準備したい。舛添元厚労大臣の証言が聞きたかったが、証人申請が却下されたのは残念」と発言。続いて、渡辺弁護士が「東京判決はアリの一穴を開けた。非常に大きな意義がある判決。この判決で、全国の社保庁裁判闘争の最前線が広島にきた。平本さんには処分歴がなく、東京の一部勝訴部分がそのまま当てはまる。平本さんの本人尋問においても、正規職員の再募集があれば当然応募していたことを陳述していて、これが証拠化されている。今後はこのようなことを強調し、みなさんと一緒に頑張っていきたい」と今後のたたかいの展望を述べました。
原告の平本さんは「証人がひとりも認められなかったのは残念。舛添さんが、当時の責任者としてどんなことを考えていたのかを聞きたかった。裁判長は次々回で結審と言っていたが、それまでじっくりと審理を尽くしてくれるのかという期待と、早く勝訴判決を聞きたいという期待が入り混じっている。今後もすべての事案の勝利に向けて頑張りたい」と力強く述べました。
広島県労連の門田(もんでん)事務局長は「今日、宣伝行動をしていたら中年の男性が寄ってきて『文科省も悪いが厚労省がいちばん悪いで。解雇が悪い言うならもっとネットなどで宣伝して頑張らにゃいけんで』と言われた。核兵器禁止条約の国連採択は、世論の力による成果だと言われている。このたたかいも、こじんまりとせず幅広い運動にしていくために、今後もがんばっていきたい」
広島県国公の築地副議長は「このたたかいは、広島県国公に全厚生が存在しないという状態から平本さんが全厚生第一号となり始まった。最初は県国公も正直うろたえたが、かやの外からではなく、当事者意識をもって闘おうと頑張ってきた。いまは広島が最前線にきたという話もあったので、再度ねじを巻き直し、勝利に向けてがんばりたい」と決意を述べました。全国の原告も傍聴参加し、愛媛原告児島さん、京都原告北久保さん、鴨川さんが激励と決意を述べました。また、中部闘争団長の磯貝さんも愛知の状況を報告しました。
閉会前に全厚生闘争団と参加者のみなさんで「ヒューマンライツ」と「はな」を歌い、連帯の絆を深めました。最後に山本全厚生委員長は「働く者が解雇されるということは、生きる権利を奪われるということ。生きる権利を奪われるということは人権を奪われるということ。私たちはこのたたかいを人権裁判と位置付け、なんとしても奪われた人権を取り戻すために奮闘していきたい。東京判決では、社保庁職員が解雇されても仕方ないとうバッシングを打ち破った。広島高裁で平本さんが勝利すれば、国も東京事案で控訴の取り下げを考えざるを得なくなる。今後も、処分歴ある原告を含めすべての事案で勝利するため、奮闘していきたい」と述べ、団結ガンバローで締めくくりました。
次回期日(第7回口頭弁論)は、9月21日(木)14時から広島高裁で開かれます。

東京事案で国側が控訴!
6月29日に社保庁分限免職取消訴訟裁判の東京事案で、東京地裁が原告相川さんの処分を取り消したことに対し、国側が不当にも7月12日に東京高裁へ控訴しました。また、不当判決を受けた原告2人は10日に東京高裁へ控訴し、たたかいを東京高裁へ移しています。判決では、社保庁長官が年金機構の正規職員に欠員があったにもかかわらず、正規職員の募集を要請しなかったことが分限免職回避努力義務違反とされていました。
全労連社保庁対策会議で緊急の厚労省申し入れを行う
全労連社保庁対策会議では、東京地裁判決を受けて、7月27日に緊急の厚労省申し入れを行いました。申し入れは、野村全労連副議長を先頭に国公労連、秋田労連、日本医労連、愛知労連、全厚生本部あわせて9人の要請団で行い、厚労省側は年金局総務課の日向訟務専門官、沼田訟務専門官と大臣官房人事課の寺内係長が対応しました。
野村副議長から要請書を手渡し、東京地裁判決を重く受け止め控訴を取り下げるべきだと迫りました。厚労省側は、関係省庁と相談の結果控訴したので取り下げることはない。また、全国の裁判では不当と判断されていないので、こちらも取り下げないとの回答に終始しました。これに対して参加者からは、日本年金機構での欠員問題や、受給期間の短縮で業務が繁忙化している時だからこそ、ベテランの原告を直ちに職場に戻せと迫りました。最後に、民間の解雇争議では労使間で話し合い、和解解決をすることが多いことを伝え、引き続きの話し合いを持つことを確認して終えました。
以 上