国公労新聞2017年9月10日号(第1490号)

【データ・資料:国公労新聞】2017-09-10
 国公労連は「9条改憲・『働き方改革』阻止、行政の私物化を許さず、国民本位の行財政・司法を確立しよう」をスローガンに、第63回定期大会を8月31日から3日間、東京都内で開き、代議員65人をはじめ総勢190人が参加しました。大会では、加計・森友問題に見られるような歪められた政策決定、政治家による行政と公務員の私物化を許さないたたかいを強め、憲法尊重・擁護の義務を負う公務員労働者として憲法改悪を許さず、国民犠牲の政治からの転換をめざすため、幅広い国民との共同を拡大して、全国の職場と地域から全力でたたかう決意を固め合いました。



行政の私物化を許さず、国民本位の行財政・司法めざそう
総定員法の廃止と大幅増員の実現を

 2017年度運動方針案、2017年秋季年末闘争方針案、国公労連と国公共済会との一元化案、雑誌『KOKKO』の季刊化などの見直し案、第6次学習教育活動要綱案について鎌田書記長が提案。鎌田書記長は、「国民の権利と安心・安全をまもる運動」を提起し、とりわけ2020年度からの新たな定員削減計画の策定を阻止することを当面の目標として位置づけ、総定員法廃止や大幅増員を求める署名、要求運動にとりくむことを強調しました。
 
満場一致で方針確立
 討論では、単組・県国公から52人が発言し、それぞれの職場・地域の実態を踏まえたとりくみの経験や教訓が語られ、議案が補強されました。
 討論を受け、鎌田書記長による総括答弁の後、採決が行われ、すべての議案を満場一致で可決・承認しました。
 大会1日目に4人の来賓から、2日目に日本航空解雇撤回乗員原告団の山口宏弥団長と、社保庁不当解雇撤回弁護団・公務員賃下げ違憲訴訟弁護団の三澤麻衣子弁護士から連帯あいさつを受けました。

 
岡部委員長のあいさつ(要旨)
安心して働き続けられる職場へ

 全国の職場・地域で奮闘している仲間のみなさんに敬意を表します。
 「みなさんの希望になればと思います」。6月29日に、社保庁不当解雇撤回裁判の東京事案で処分取り消しを勝ち取った原告、相川寛さんの第一声です。
 分限免職回避努力の義務を負う主体や政府・厚生労働大臣の義務違反については、以前の5地裁の判決を超えるものではなく、不当にも被告・国が控訴したため、これで確定とはなりません。
 しかし、社保庁解体、525人もの解雇から7年半、7地域29人の原告と弁護団が連携して一歩一歩追い詰め、一部とはいえ回避努力義務を怠ったことを認めさせたことは、今後のたたかいに希望を紡ぐものといえます。
 「常勤職員との権衡を考慮し、予算の範囲内で支給」するとされている非常勤職員の給与ですが、政府は「各府省で適切に対処」するとして使用者責任を放棄し、人事院も労働基本権制約の代償機関としての役割を果たしてきませんでした。これに対して、国公労連は「非常勤職員制度の抜本改善要求」を確立し、追及を強め、来年度から事実上の昇給や期末・勤勉手当の支給、給与法改正に伴う賃金の遡及改定などが実現することとなりました。
 これらは、切実な要求からすれば決して満足できるものではありませんが、大義と道理ある要求を繰り返し主張し、職場・地域からねばり強く運動を積み上げた貴重な到達点です。
 こうした要求と運動の前進を、職場全体の確信にすることが求められています。そして、労働組合の存在と役割、要求実現の展望を共有することで仲間を増やし、組織の強化・拡大に結びつけなければなりません。
 安倍政権は「戦時体制」づくりの本丸である憲法9条に自衛隊を明記するなどの改憲発議に前のめりの姿勢を露わにしています。
 一方、世論は、森友・加計疑惑や自衛隊PKO派遣の日報問題などの真相解明を求めています。特定の法人に対する恣意的な政策決定、公正・中立であるべき行政が時の政治権力によって歪められ、税金の不適切な支出が行われたとすれば納税者・国民の理解は到底得られず、この国の存立をも脅かしかねません。
 この問題は、議会制民主主義のもとでの政と官の役割、「全体の奉仕者」か「時の政権の奉仕者」かが問われる、公務労働者にとってもきわめて重要な問題です。
 国民の関心が高まっている今、公務員制度と人事権を通じて行政と公務員を統制、私物化している問題点を明らかにし、行政の民主化と公務員の権利回復をめざす運動を一体で強化することが求められています。
 その立場から、そもそも国家戦略特区とは何だったのか、公務・公共サービスの実施体制の問題点を含め、「民主的公務員制度確立に向けた提言」を内外に問うシンポジウムを年内に具体化することとします。
 9月25日の週に開会とされる臨時国会では、「働き方改革」関連法案が大きな焦点です。
 長時間労働の是正と言いながら、残業時間の上限を月100時間、2~6カ月の平均80時間、年間720時間、休日労働を含めれば960時間と、過労死ラインを超えて認める一方、その方向性と矛盾する高度プロフェッショナル制、いわゆる残業代ゼロ制度の導入や裁量労働制の拡大など「働かせ放題」を合法化するものです。
 公務職場における長時間過密労働を解消し、利用者・国民本位の質の高い行政サービスを提供するためにも、大幅増員の実現と同時に、労働法制の改悪を何としても阻止しなければなりません。
 一昨年の戦争法反対のたたかいで育まれた民主主義は、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」に結実し、その後押しで野党共闘が実現、昨年の参議院選挙と新潟県知事選挙に続き、仙台市長選挙でも統一候補の勝利につながりました。
 そしていま、保守層を含むさらに広範な共同で、「安倍改憲NO!全国市民アクション」という「総がかりを超える総がかり」体制が準備され、国民過半数をめざす構えの署名や10万人規模の集会など壮大な運動が提起されています。
 こうしたもとで国公労連は、切実な要求の解決を阻んでいる政治・経済・社会の背景、要因にしっかり目を向け、誰もが将来に希望をもてる、自分らしく生きられる社会を構築する運動に全国で結集するとともに、引き続き職場の実態を直視し、安心して働き続けられる職場づくりに全力をあげたいと思います。
 この1年、国公労連の社会的存在をかけて奮闘する決意を固め合うとともに、要求と運動の前進をめざす揺るぎない方針の確立に向けて積極的な討論をお願いし、開会にあたってのあいさつとします。


 
世論・政治・労使関係 ― 3つのチェンジを
討論(要旨)


 大会議長に、桂敦史(全法務)、仲原悟(開建労)、細川善広(国土交通)の各代議員を選出し、各種議案の提案の後、討論に入りました。この1年間の運動の到達点、運動方針をめぐってのべ52人が発言に立ち、たたかう決意の表明をふくめて活発な議論が続きました。
 
国民本位の行財政・司法確立のとりくみ
 国民本位の行財政・司法確立の課題では、「加計・森友問題は、『安倍首相お友達本位』の行政になっていることを示した。ウソをつく幹部が出世するのは内閣人事局に問題があり、どう改善するのか、国公労連としての提案が必要」(国土交通)
「増員署名にとりくみ21回目の請願採択を勝ち取った。また中矢委員長が裁判所職員定員法について衆院で陳述を行い、職場実態を踏まえ増員を訴えた。全体の定削計画とたたかうことなしに要求前進はなく、国公産別への結集を強める」(全司法)
「法務局はこの10年間で20%純減。職場は長時間労働が常態化し、病休者、自死、毎月の現職死亡が多発。職員の犠牲で行政を運営している実態で増員は急務だ」(全法務)など
各単組からの決意が述べられました。


 ブロック・県国公からは、「歪められた行政のあり方に国民から厳しい目が向けられている。いまこそ、国民の権利と安心・安全を守る運動が求められている。関東ブロックは秋に行政研究集会を開催する。プレ企画で行政現場の見学学習会も実施」(関東ブロック)
「7月にシンポジウムを開催。パネルディスカッションで監督官の仲間らから国公職場の疲弊した実態を告発するとともに、教員や自治体の仲間らと公共サービスの必要性を訴え、充実した内容となった」(中部ブロック)
「1980年から行政相談活動を実施し今年で37年目。今年は不払いの長時間残業を強いられている切実な相談などが寄せられた」(愛媛)
「7月5日にシンポジウム『壊れゆく公務』を開催。市民からの参加もあり、パネルディスカッションでは『北海道版公務員酷書』を発表するとともに、市民が求める公務のあり方を考えた。利用者として窓口で対立させられることがあるが、こうして公務労働者とつながることで理解が進む。公務労働者の生の声を聴く機会がなかったが現場の実態が聞け良いシンポだった、などの感想が寄せられた」(北海道)
「熊本地震から1年経過したが、JR線など鉄道は寸断されたままで復興なかばの状態。100時間を超える残業を強いられている仲間も多く、復興事業での労働災害などが多発している労働行政など増員が切実」(熊本県)
「6月のシンポジウムで『地方版酷書』の暫定版を発表。年内には完成させたい。8月25日に徳島でバス事故が発生。私自身、公共交通事故の被害者支援の業務を行っているが体制が不十分」(四国ブロック)など
各地でとりくまれたシンポジウムを中心に、市民との対話が広がっていることが語られました。
 
非常勤職員の処遇と制度の抜本的な改善をめざすとりくみ
 非常勤職員の処遇改善の課題では、「東北大の非常勤職員の雇い止め問題でシンポジウムを開催し、当事者がその場で組合に加入するなどの成果があった。課題は、無期転換権のことを当事者の非正規労働者が知らないこと。組合としても国公労働者としても無期転換権を広く知らせていく必要がある」(宮城)
「人権侵害につながるハローワークの非常勤職員の公募が行われている。国会でも取り上げられたが、産別全体でとりくむ必要がある。無期転換権が社会的にも注目されるなか、国公職場でも無期化・定員化を進める必要がある。また、ハローワークの非常勤職員の勤務時間が1時間短縮された。窓口は9割が非常勤職員で窓口体制に支障が出ている」(全労働)
などの発言がありました。
 
労働条件改善、労働時間短縮、職場環境改善をめざすとりくみ
 労働条件改善の課題では、「航空管制官は高齢期における困難職種だが、航空機離発着数の増加で年々業務の難易度が高くなり拍車がかかっている。アメリカの航空管制官は55歳前後の退職だ。これまでの経験を活かせる人材育成の仕事ができるようにするなど高齢期の働き方を考えていく必要がある。子連れでの交渉や機関会議の参加を可能にして女性の組合参加を促進している。また、一部当局が昇任の条件に転居を入れないよう今年度中に整備すると回答。育児介護を担う女性の登用の妨げになっているので、すべての職場で改善を勝ち取りたい」(国土交通)
「厚労行政で電子申請と様式統一などが狙われている。対面での手続きは、企業情報を得たり事業主との信頼関係を構築する場であったが全く考慮されていない。電子申請が集中する部門では健康被害も顕在化している。無理に様式を統一することは制度そのものを歪めることになりかねない。職業紹介業務のオンライン化は、これまで職員が介在することによって賃金・労働条件を明確化させるなど求職者の権利を確保していたので、求職者の権利が後退する。オンライン化は時代の流れと受け止められがちだが、問題点をしっかり発信していく必要がある。また、働き方改革では国家公務員にもテレワークが進められている。雇用型と非雇用型がテレワークにはあり、雇用型はノートPCの内蔵カメラの顔認証を使って勤務時間を管理する。映画『スノーデン』にあるように人権侵害を伴う監視型の労働をもたらしかねない。それがいやなら非雇用型というが、非雇用型は雇用関係によらない働き方で、組合も労働法も時代遅れとし労働者の権利を奪う危険なものだ」(全労働)
「国公職場は連年の定員削減で過重労働、健康破壊が深刻化している。人事評価や超勤予算縮減なども相まって超勤を申請しない隠れ残業が蔓延し、非常勤職員には労働契約法のらちがいに置かれる無権利状態が広がっており、国公職場における真の働き方改革を提示する必要がある」(全労働)
「過労死ライン超えの長時間残業が広がり、現職死亡が1年で11人、1カ月以上の病休が40人余でうちメンタル疾患が8割にのぼる」(全税関)
「神奈川選出の国会議員が公務員バッシングを繰り返し公務員の労働条件切り下げを主張している。これに対し議員要請を行い、事実に基づかない主張をあらためるよう要請。公務員バッシングへの粘り強い反撃が必要」(神奈川)
「ハンセン病療養所の介護員の24時間交替制勤務が始まった。高度な介護力を持っているのに夜勤手当は780円。あまりに低く介護員を確保できず150人を超える欠員で深刻な状況。この間、行(二)不補充に対して、運動で期間業務職員による確保を行ってきたが、正規職員化をはかりたい」(全医労)、「退職手当引き下げ反対、現給保障打ち切り中止などを求める人事院四国事務局宛の個人署名をブロック独自で取り組んだ」(四国ブロック)
「現給保障の期間延長の要求を強める必要があったのではないか。また夏季休暇は5日にすべきで、自治体はすでに5日だから国は遅れている」(福島)
などの発言がありました。
 
改憲阻止、平和と民主主義、国民的課題のとりくみ
 改憲阻止など国民的課題では、「この短期間で、沖縄、オーストラリアでオスプレイが墜落し、大分で不時着。オスプレイ撤去が必要。開建労役員への不当処分を許さないたたかいを連合の仲間とも共同し行っている」(沖縄)
「ネーミングとキャラクターで春闘や平和行進などに、組合員が楽しく参加できるようにしている。今年も「じゅうなん」春闘で、平和行進で10匹の猫「ジュウニャンズ」をキャラクターとしてのぼりを作製しアピールした」(大阪)、
「自衛隊を南スーダンに送るなど平和大会や青森集会をとりくんだ。県民所得が低い青森では自衛隊就職率が最も高くなっており低賃金が貧困と戦争につながっている。最低賃金の大幅引き上げへ奮闘したい。また月1回の機関紙発行で情報発信。組合員一人ひとりが発信することで運動を盛り上げられるSNS活用を拡げたい」(青森)
「共謀罪法は施行されたが違憲立法は廃止する必要がある。概算要求に新時代の刑事司法制度予算が計上されており、戦争する国づくりが裁判所にも波及。改憲阻止3千万署名に全力をあげる」(全司法)
「東日本大震災から6年半になろうとしているが今も1万3千人が仮設住宅暮らしで孤独死は50人を超える。憲法の幸福追求権に基づく被災者一人ひとりの暮らしの復興こそ必要」(岩手)
「九州北部豪雨で福岡で33人が死亡し、現在も5人が行方不明。こうした自然災害は各地で頻発している。国公として日本の国土づくりの政策提言が必要」(福岡)
「原発再稼働反対やオスプレイの佐賀空港配備反対のとりくみを進めている。佐賀は低賃金のため地元に就職できない。持続可能な佐賀を考えるシンポジウムを9月に開催する」(佐賀)
「3月に訓告処分を受けた。辺野古新基地建設反対の座り込み行動への監視は私たちの本来の仕事ではない。県民のための仕事がしたいとの私の発言がマスコミ等に掲載されたことをもって訓告処分というのは、言論の自由の侵害、組合活動への不当介入であり、撤回を求めたたかいを進める」(開建労・仲里氏)
などの発言がありました。
 
公務員の権利確立、組織強化・拡大等のとりくみ
 公務員の権利確立の中で、社保庁不当解雇撤回の課題では、「秋田事案は、9月25日に結審を迎える。裁判所要請ハガキのとりくみを進めている」(東北ブロック)
「東京地裁で一部勝訴判決を勝ち取ることができたことは大きな希望となっている。解雇撤回へ一層の支援を」(全厚生)
「愛媛事案は10月16日に高松高裁大法廷で第4回控訴審が行われる。東京地裁一部勝訴判決についての学習決起集会などを通して運動の輪を広げる」(愛媛)
「北海道事案は地裁で不当判決を受け、控訴していたが、原告の申し出で6月28日に控訴を取り下げた。支援に感謝。東京事案の勝利を通し私たちの正しさが証明された」(北海道)
などの発言がありました。

 独法のとりくみでは、「独法化され13年が経過。当局は職員につけを回すだけ。スト権を確立しないと労働者側は対等に交渉できない。スト権を確立し労働者の団結で要求実現をはかりたい」(全医労)
「独法職場の研究機関は、統合されて運営費交付金が削減され、従来の業務ができなくなっている。航空大学校では学生増により教官を増やす必要があるが低処遇で確保できない。国民のための独法には運営費交付金と人員を増やす必要がある」(国土交通)
などの発言がありました。

 組織強化・拡大の課題では、「機関紙を月に1回のペースで発行し、横のつながりを強め、組織強化をはかっている」(岡山)
「新設された外国人技能実習機構において3月に組合を結成。組合員が全国各地に散在するなか丁寧な組合運営を通じ組合員から情報提供が寄せられ業務改善へつながってきている」(外国人技能実習機構労組)
「組織の立て直しが急務だ。活動の棚卸しとともに戦略を持ち共感を得られる活動スタイルに変えていく必要がある」(全労働)
などの発言とともに、次世代育成などの重要性について、全司法、国土交通、全労働、国公一般、近畿ブロックからの発言がありました。

※沖縄県国公の又吉事務局長がオール沖縄訪米団の特別報告を行いました。次号に詳細を掲載します。


 
総括答弁(要旨)
長期的視野で「安心社会」をめざす

 発言の内容は、この1年間の実践に裏打ちされた内容の濃い発言が多く、困難に直面しながら、全国各地で奮闘されていることが伝わり、身の引き締まる思いです。今後のとりくみにかかわって、いくつかの点に触れておきます。
 たたかいの基本方向にかかわって、長期的視野で政策を確立すべきと指摘されました。物事は長い時間軸でとらえることで、目先の利益や効率化ではなく、人間が生きていく上で必要な方策が、浮かび上がります。そのため国公労連は、「誰もが安心して働き続けられる社会をめざす」ことを目標としています。また、短期の目標は、困難な課題を先送りする傾向がありますが、国公労連は、法・制度の壁があろうが、それを解決する姿勢に立つことを心がけています。その代表的な課題が定員問題であり、非常勤職員の問題です。
 
3つのチェンジで定員問題にチャレンジ
 2年目に入る「国民の権利と安心・安全をまもる運動」のとりくみは、総定員法と定員削減計画をターゲットに、職場の矛盾の最大の要因である定員問題を根本的に解決しようとするものです。そのため、3つのチェンジ、①世論を変える、②政治を変える、③労使関係で変える、に果敢にチャレンジして、国会請願署名や定員管理要求書、公務員酷書などのとりくみを強化して、内外へのアピール力を高め、政府への追及も強化します。
 
地域間格差の解消と賃下げ回避を
 人事院勧告にかかわって多くのご指摘をいただきました。それらをふまえて賃下げの回避、地域間格差の解消や中高年層の賃金抑制の解消に向けて、政府・人事院との交渉や協議を強化します。また、勧告のとりあつかいは、政府に移りましたので、引き続き、労働条件の不利益変更を許さない立場で交渉等に臨みたいと思います。
 来年の春闘では、すべての労働者の大幅賃上げをめざすことも重要です。
 
政策決定歪める制度の抜本改善めざす
 民主的公務員制度確立では、年末に開催するシンポジウムにむけて政策決定を歪めている公務員制度を抜本的に改める提言などを準備します。
 また、政策決定を歪めるような事案の告発や防止については、シンポジウムや各種集会の開催とともに、ホームページ上に受付窓口を設置します。
 
非常勤職員制度の抜本改善は急務
 非常勤職員の処遇改善と制度の抜本的見直しの必要性が指摘されました。政府・人事院との交渉にいかしたいと思います。無期転換制度の周知とのとりくみにも結集していきます。
 定年延長についは、要求を確立して政府交渉を強化するとともに、総人件費抑制の動きに警戒を強めていきます。
 労働時間短縮について、実態把握の必要性が強調されました。厚労省のガイドラインで管理者自ら把握するか、タイムカード、ICカード、パソコンなどのいずれかの方法で把握する必要があることが示されています。政府・人事院への追及を強化します。
 独立行政法人等のたたかいについて、スト権を確立する構えが、要求前進に必要であることが強調されました。この教訓を広げていきます。
 男女共同参画について、女性組合員の率直な意見として「労働組合がジェンダー問題で遅れている」などの指摘は、率直に受け止めたいと思います。他方で女性の意識も考えなければならないとの指摘もその通りだと思います。そろそろお互いに壁を取り払う努力が必要だと感じています。
 組織強化に非常に多くの発言が集まりました。
 
青年活動の再開に着手
 青年セミナーについては、沖縄支援と連帯を目的として、青年に沖縄県民の思いとたたかいの意義を受け継いでもらいたいという強い願いから提起したものです。したがって、事前に学習を推進して、意義・目的に賛同する一人でも多くの青年の参加を追求します。
 青年組織の活動再開は、役員育成の見通しなどを考え、国公労連が政策的に提起するものです。再開に向けて単組書記長会議や組織部長会議が責任をもって検討を進めますが、青年の意見反映が不可欠であることから、新年度の青年運動推進委員会に活動再開準備会(仮称)としての役割を担っていただきます。
 
改憲阻止に全力を
 北朝鮮のミサイル発射に対する日本政府の過剰対応が、戦前の日本と同じだとの指摘がありました。先日、戦争体験のある先輩方が口をそろえて、Jアラート警報は、戦時中の空襲警報と同じで、日本が標的でもないのに警報を出すことには、戦前の空襲警報で危機感を植え付け、大戦に突入したことと同じであると指摘していました。
 国公労連は、改憲阻止に全力をあげるとともに、政治の民主的転換に向けて多くの市民と手を携えて、とりくみをひろげていきます。
 新たな年度は、困難なたたかいの連続だと思いますが、職場と組合員に寄り添った運動が要求前進の力となり、それが社会変革の原動力になることを確信しています。来年の大会で笑顔で再会することを祈念して、総括答弁とします。