国公労新聞2017年8月25日号(第1489号)

【データ・資料:国公労新聞】2017-08-25
核兵器禁止条約を力に核なき世界へ
原水爆禁止2017年世界大会ひらく 

 8月3日から7日間、「核兵器禁止条約を力に、核兵器のない平和で公正な世界の実現を」をスローガンに、「原水爆禁止2017年世界大会」が開かれ、広島2千人・長崎7千人の参加者が集まりました。
 メインとなった長崎での世界大会開会総会で主催者挨拶した世界大会実行委員会議長団の安斎育郎氏は、「核兵器禁止条約はパワフルな条約だが、パーフェクトにするために、核保有国と同盟国の政策を変更させ、核兵器廃絶の道を歩もう」と訴えました。
 また、国連軍縮問題担当上級代表の中満泉氏は「核兵器のない世界という目標へ具体的な歩みを進めるため、すべての国々や市民社会と協力し、いっそう努力したい」と述べました。
 さらに、9日の閉会総会には、核兵器禁止条約交渉会議で議長を務めたエレン・ホワイト大使から「みなさんのリーダーシップを頼りにしている」とメッセージが届けられました。
 最後に、「核兵器禁止条約に背を向け、9条改憲をもくろむ安倍政権を、市民と野党の共同の力で解散総選挙へと追い込みましょう」と「長崎からのよびかけ」が決議され、満場の拍手によって閉会しました。

長崎で「国公平和のつどい」
 国公労連は、8月8日、長崎・被爆マリア像小聖堂で「国公労働者平和のつどい」を開催し、32名が集まりました(写真左中)。
 つどいでは、14歳で学徒動員時に造船所にて被爆したカトリック浦上教会顧問の深堀繁美さんから、被爆体験をお話しいただき、参加者による交流も行いました。
 北海道の全労働・高橋さんは「国民平和大行進の礼文出発式にも仲間が参加した。被爆者の言葉を聞く最後の世代。どう伝えていくか考えていきたい」、全労働の住谷さんは「これから何が出来るか、自分を問い直したい」など、決意や感想が述べられました。


 
4万5千人が新基地ノー
「沖縄県民大会&辺野古・高江行動」に参加して
九後 健治 全労働書記次長

 8月10日から12日の3日間、安保破棄実行委員会が全国各地からの参加者を募って企画した「沖縄県民大会&辺野古・高江行動」に参加しました。
 初日は、15時頃から普天間基地に配備されているオスプレイを視察に行ったのですが残念ながら一機も駐機していませんでした。当初、普天間基地には24機が配備されていましたが、豪と沖縄で墜落した機体の2機がなくなり、22機となっているそうです。オスプレイの危険性が指摘されているにもかかわらず、豪での事故直後に政府が飛行を容認する姿勢を明らかにしたことは、今年度から自衛隊が導入することを踏まえれば、沖縄だけでなく日本全体が不安に包まれる事となります。視察の最後には、参加者全員で普天間基地ゲート前でシュプレヒコールなどの抗議行動を行いました。

 
高江ヘリパッド警備に1日あたり1800万円
 2日目は、高江の「N1地区」(ヘリパッドのある地区)ゲート前へ行きました。ヘリパッドは昨年12月に完成したものの、突貫工事であったため、補修が必要になっているとの事で、現在も工事車両が出入りしています。ゲート前には、沖縄防衛局から委託を受けた警備会社の警備員が15人くらい直立不動で立っていました。前日の情勢報告によれば、工事車両の出入りの有無にかかわらず、24時間体制で警備員が配置されており、1日あたり1800万円もの経費がかかっているとの事でした。ここでも座り込みテント前で抗議行動を行いました。
 続いて、辺野古基地建設現場への視察を行いました。ニュース等でも報道されているとおり、「K−9」と呼ばれる護岸の工事が始まっていますが、現在は全長320メートル弱のうち、100メートルほど埋め立てたところで工事がストップしています。その理由は、翁長知事が無許可のまま岩礁破砕を行う事に対する訴訟を起こそうとしていることや海底のボウリング調査の分析が終わっていないからだそうです。こうした中、政府は「もう工事を止められない」という印象操作に躍起になっており、「1日100台のダンプが土砂を運搬している」などとしていますが、工事完了には350万台分の土砂が必要とされていることを考えれば、進捗状況は新基地建設全体の0・01%程度が進んだだけであり、こうした現状を広く明らかにするとともに「あきらめない運動」を継続していくことが重要だとの事でした。
 最終日は、午前中に沖縄県庁前で、行動参加者による街頭宣伝を行い、地元の人から激励もいただきました。
 
4万5千人がアピール
 午後からは今回の行動の目玉である、奥武山陸上競技場での沖縄県民大会に参加しました。焼け付くような強い日差しの下、辺野古基地建設反対・オスプレイ撤退を求める全体で4万5千人が参加。沖縄県国公、全労働沖縄支部の仲間とともに、「NO辺野古新基地」「我々はあきらめない」と書かれたメッセージボードを掲げ、アピールしました。
 大会は、地域でたたかっている方や関係自治体の長からの決意をはじめ、米軍退役軍人の団体からもメッセージが寄せられるなど、連帯が広がっていることを感じられる内容でした。あいさつの最後に登壇した翁長知事は「県民に対する差別的・犠牲的な扱い、基地負担の押し付けに反対し、オスプレイの配備撤回、辺野古新基地建設反対、普天間飛行場の閉鎖・撤去の実現にとりくんでいく」と決意を述べ、総理大臣などにあてた特別決議と大会宣言を採択して閉会しました。

 

 
人勧取扱いで内閣人事局交渉
現給保障終了による賃下げは許さない

 8月8日に出された人事院勧告の取扱いについて国公労連は、政府・内閣人事局に対して翌9日に「2017年人事院勧告の取扱い等に関する要求書」を提出し、交渉にもとづく合意のもとで決定することを強く求めました。内閣人事局は植田人事政策統括官らが対応しました。
 交渉では、鎌田書記長から「再任用職員や非常勤職員の賃金水準、退職金にも波及するものの、その改善額については、生活改善に遠く及ばない」と追及し、賃金の大幅引き上げを求めるとともに、給与制度の総合的見直しにかかわって、「本府省業務調整手当の改善は、二重の評価であり、地方勤務職員との格差を拡大するもので安易に行うべきではない」、「今年度末の経過措置終了にともなう賃下げで、約13.3%、1万8662人が不利益を被り、1人平均・月6000円の賃下げとなる」と問題を指摘し、「総合的見直し」廃止と現給保障終了による賃下げの回避を求めました。
 また、長時間労働の是正について、政府の「働き方改革」の限界を指摘し、適正な勤務時間把握と必要な要員の確保、そして、超過勤務の上限規制、窓口受付時間設定の制度化などを求めました。
 さらには政府が「公務員の定年の引上げに関する検討会」を設置し検討を行っている雇用と年金の確実な接続について、人事院が報告で問題視していることもふまえて、定年延長と希望者全員のフルタイム再任用の実現を迫りました。
 非常勤職員課題については、「給与決定の指針は改定されたものの『勤勉手当の支給に努めることを追加した指針に沿った改善が行われるよう各府省を指導する』、『慶弔に係る休暇等の検討』にとどまっており、私たちの要求に全く応えていない」と指摘し、「『国家公務員の非常勤職員の給与に係る当面の取扱いについて(申合せ)』にとどめることなく、均等待遇を確保する法・制度を整備、最低でも労働契約法に準拠して、賃金・諸手当を改善すること、世間一般的に当たり前である夏季休暇をはじめとする休暇制度など、公務職場から率先して改善していくことが必要である」と主張しました。
 それに対し、内閣人事局は「国家公務員の給与については、国家公務員の労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ち、国政全般の観点から、その取扱いの検討を進めてまいる所存。」という回答にとどまりました。
 8月15日には、第1回給与関係閣僚会議が開催され、閣議後の記者会見で菅官房長官は「国家公務員の給与の取扱いについては、人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ち、適正な結論を得られるよう、国の財政状況、経済社会情勢など国政全般の観点から、検討してまいりたい」と表明しました。閣議の際、梶山大臣(国家公務員制度担当)が退職手当について「支給水準の見直しについても、その内容の具体化を進める」と言及しています。このように政府は人勧の取扱いと退職手当の見直しの検討を進め、臨時国会での給与法と退職手当法等の成立をめざしています。
 この秋にも賃金や退職手当など、私たちの労働条件改善にむけた山場を迎えます。引き続き、改善勧告の早期実施をはじめ、すべての職員の労働条件改善や、退職手当の引き下げ阻止にむけて、、政府・各府省当局に対する追及を強めていきましょう。