国公労新聞2016年11月10日号(第1473号)

【データ・資料:国公労新聞】2016-11-10
級別定数の改定で昇格改善を

 秋季年末闘争における労働条件改善をめざすとりくみにおいて、昇格の民主的運用を迫るとりくみも含め、級別定数の改定等を求める昇格闘争に各単組、ブロック・県国公、国公本部一体となってとりくんでいます。昇格闘争での課題を確認し、全体で運動の前進をはかっていきましょう。


標準職務表だけでは職務を正しく評価できない  
 人事院は、級別定数の改定は「各ポストの職務・職責の変化を、級別標準職務表(表①参照)を物差しとして適切に評価することが基本であり、そのなかで、それぞれの職場における業務の複雑・困難・高度化という実情や組織の人員構成をも考慮して、世代間の公平性や円滑な人事管理といった面にもできる限り配慮しながら改定を行ってきている」ということを基本姿勢としています。
 国の職場では行政需要が高まるなかにおいても、その実態を顧みない定員削減が連年にわたって強行されています。そのしわ寄せは、とりわけ国民と直接向き合う地方出先機関の職場に押しつけられています。その結果、職員一人ひとりの業務量は増大するとともに、政府の新規重要施策推進のためにも、幅広い行政・司法の知識が必要になっており、質の面でも困難性が増し、職務に対する責任も高まりつづけています。
 そのことについては、人事院も「行政ニーズの多様化にともなう業務内容の複雑・困難化、業務量の増大がある」と認めているところです。しかし、一方では「各組織段階および各役職段階の相対的な関係は変化していない」ことを理由に標準職務表の改善を拒んでいます。これは、標準職務表を職務評価の絶対的尺度として単純に当てはめているだけで正しく評価しているとは言えません。職場の状況が大幅に変化していることから標準職務表だけでは、職員の職務を正しく評価できない実態となっており、結果として給与抑制の手段にさえなっています。また、昇格の要件のひとつとして「数値目標ばかりにとらわれて公正な評価が行われていない」「恣意的な評価となることが排除できない」などの声がある人事評価の結果が活用されていることも問題です。
 国家公務員の給与は国家公務員法第62条で「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす」とされおり、いわゆる「職務給の原則」が給与決定の根本基準です。そうであるならば、私たちの処遇は改善されるべきですが、そうはなっておらず、「職務給の原則」に反していると言えます。

 
機関間、地域間格差の解消を
 標準職務表では行政職(一)の場合、各級ごとに組織区分ごとの標準的官職が列挙されています。例えば、同じ「課長」でも本府省機関の課長は9~10級で地方出先機関の課長は4~5級といった格付にされているので、大きな差が生じています。
 また、「給与制度の総合的見直し」によって、地域間格差が広がっているだけではありません。本省庁、地方出先機関の違いにかかわらず、国民の暮らしや権利、安心・安全をまもることを基本とする仕事に従事していますが、16人勧にあるように本府省業務調整手当も段階的に引き上げられようとしており、本省庁と地方出先機関の機関間格差もいっそうの拡大傾向にあります。
 こうした極端な格差を縮小させていくためには、格付の基準である標準職務表を、現在の単純な職務区分や職制系列による格付方法から抜本的にあらためさせ、実際の職務の内容や業務量をもとに客観的に職務を評価・格付けさせる方法に変えていくことが必要です。
 
年齢構成上のコブ対策を
 年齢構成上のコブは各職場によって違いがありますが、総じて問題なのは4・5級の高位号俸者がいまだに多数存在していることで、その解消が課題となっています(表②参照)。
 私たちの運動の反映もあって、14年度の給与改定で5・6級では8号俸の号俸延長(行(一)職および税務職俸給表)が行われ、多少の改善につながってはいるものの、根本的な改善とはなっていません。最高号俸で頭打ちとなっている職員も昨年と比較して4・5級ともに増加しています。とりわけ、4級では頭打ちの職員が1000人を超えており、早急な対策が必要です。
 4・5級の高位号俸者の多くは、高齢層職員で現場の第一線で中心となって奮闘しています。「給与制度の総合的見直し」による賃金抑制をはじめ、高位号俸からの昇格時の対応号俸の引き下げ、退職手当の見直しも予定されているなかで、高齢層職員のモチベーションの低下につながるとともに、将来への不安も増大しています。年齢により、責任は増加しても処遇が確保されないような矛盾が拡大しており、影響は甚大です。
 要員構成の偏りは、職員の問題や責任ではありません。大幅な定数(暫定を含む)の確保など、抜本的な対策が必要となっています。  

 
級別定数は労使合意にもとづき決定すべき
 級別定数は私たちの処遇に直結する重大な労働条件であり、労使合意にもとづいて決定することは当然です。しかし、2014年4月11日に成立した「改正」国家公務員法によって国家公務員の労働基本権を制限したままで、給与法第8条に級別定数の設定・改定にあたって人事院の意見を尊重することが盛り込まれているものの労働条件の決定にかかわる権限が人事院から使用者機関である内閣人事局に移管されています。
 本来は、労働基本権の回復を求めることが基本ですが、それまでは労働基本権制約の代償機関としての人事院の役割を十分に果たさせるとともに、人事院が級別定数の設定・改定の案をつくって内閣人事局がそれを尊重して決定するという枠組みをまもらせることが必要です。そのために、各単組(職場)やブロック・県国公から人事院に対する追及を強化するとともに、11月7日の週の「全国統一行動週間」においてすべての職場で職場集会を開催し、政府あて「職場決議」を採択・送付するなど、昇格改善にむけてねばり強い運動を展開していきましょう。



 
非常勤の仲間が派遣労働者を組織拡大
国公一般第14回定期大会

 国公一般は10月26日に第14回定期大会を開催。31人が参加し、今後1年間のたたかう方針を満場一致で採択しました。
 この1年、国公一般は本府省で働く労働者の労働条件改善や非常勤職員の雇い止め阻止、公益法人などでの一方的な解雇や未払い賃金、セクハラ・パワハラの根絶に向けたとりくみなどを通じて組織拡大に結びつけ、14人の加入を勝ち取りました。労働相談では、本省庁で働く青年から、「一睡もせず48時間ぶっ続けで仕事をさせられている」という職場実態の告発が寄せられていることなどが報告されました。
 討論では、非常勤職員の組合員が、初めて国公一般の宣伝行動に参加しビラを配布するなかで、働く仲間と対話を進めて職場環境を改善することの大切さを実感したことや、本省庁で働く派遣労働者を対象にした学習会を通じて非常勤の仲間が加入に結びつけている経験が語られるなど、組織拡大への積極的な発言がありました。
 大会では、秋山委員長(新)、高橋副委員長(新)、中田書記長(再)、杵島書記次長(新)など16人の役員を選出しました。  

 
 
南スーダンへ派兵やめよ
日本平和大会に1500人

 【青森県国公発】10月22~23日、「自衛隊を南スーダンに送るな! 戦争法廃止、憲法9条守れ」をスローガンに、「日本平和大会in三沢」が開催され、全国各地から1500人が参加。青森県国公からは4単組12名が参加しました.
 開会集会(写真)では、元自衛隊員の末延隆成氏が、「南スーダンの紛争地帯では軍隊と民間人の区別はない。戦争法による駆け付け警護は人の命を奪うことになる。憲法9条を破る最初の自衛隊員を青森から出してはならない」と発言したのをはじめ、全国各地の仲間が派兵反対・基地撤去の決意を表明、会場から大きな拍手を浴びました。