国公労新聞2016年10月25日号(第1472号)

【データ・資料:国公労新聞】2016-10-25
地味にスゴイ!組織拡大


  31支部で47人拡大(10月の18日間で)【全医労】
 全医労は10~11月の「組織拡大・強化月間」の10月18日までに31支部で47人の仲間を全医労に迎え入れました。
 全医労は8月31日に組織強化対策会議を開催し、5年連続で達成した増勢の勢いを引き続き堅持し、6年連続増勢の実現へ意思統一。10~11月の「組織拡大・強化月間」では、①全支部がすべての未加入者に組合加入を訴え、各月2人以上の拡大をめざす②全支部が「11・11全国統一行動」(いい・いちにち行動)で、終日組合が見える行動(朝ビラ配布、「看護を語る会」、昼食会、退勤時間調査など)を展開します。
 「11・11全国統一行動」では、支部執行委員は一日休みをとり、青年組合員などに協力を呼びかけ、すべての職員に組合をアピールし、「明るく・楽しく・元気よく」、終日、全職員の目に見える行動を展開することにしています。

職場要求実現と拡大を結びつけて
 全医労四国地方協議会は11年連続の増勢を続けています。なかでも、善通寺支部(四国こどもとおとなの医療センター)は今年5月の組合員数が484人となり、昨年同月(452人)を32人上回るなど、組織拡大の先頭を走り、10月もすでに、2人の仲間を労働組合に迎え入れました。
 善通寺支部は働きやすい職場づくりを求め、要求実現と組織拡大をむすびつけて活動してきました。9月20日には、「年休取得しやすい環境づくりにすること」を議題に、団体交渉を実施しています。

青年を一人にしない【全司法最高裁支部青年部】
 「最高裁の青年を一人にしない」を目標に、最高裁支部青年部を結成してから1年が経過しようとしています。
 最高裁は全国から異動して来た青年同士が顔を合わせる機会が少なく、孤立しがち。交流の機会を持とうとしても、単発の企画を行うのでは普段から集まるという習慣がないため、参加者を集めるのも難しい上に、運営側の準備も大変となりがちでした。そこで青年同士が顔を合わせる機会を増やしたいという思いが青年部をつくる最初の一歩となったのです。
 この1年間で「最高裁の青年を一人にしない」という目標については、ある程度まで達成できました。月に1回程度、青年部主催で昼休みのランチ会や夜の懇親会を行うことによって青年が定期的に集まるという習慣をつけることができました。またその場で顔をつないだメンバーが、さらに在京支部の青年の集まりや親支部の職場大会や定期大会にも参加しています。
 全司法本部の教宣紙や全国大会で青年部結成を紹介してもらえたこともあり、異動前から存在を知ってもらうことができ、転入してきた青年に挨拶に行きやすくなり、転入者からも青年同士の方が集まりやすいとの声が寄せられています。
 青年組合員同士の距離が縮まり、職場の状況なども気軽に聞きやすくなるなど青年に労働組合のことを身近に感じてもらえ、組織の拡大・活性化につながっています。


非常勤の仲間が正規職員を拡大【全厚生本省支部】
 旧厚生本省職場には多くの非常勤職員が働いており、定員削減の中、正規職員が行うべき様々な業務を担い、今や職場になくてはならない存在です。ところが、雇用が不安定で、無給の休暇制度が多いなど、安心して働き続けられる実態にはありませんでした。
 期間業務職員制度が導入されてからは、支部主催の制度学習ランチ会を定期的に開催し、そこでつながった期間業務職員から休暇や賞与など相談などが寄せられるようになり、困ったことがあったら、組合に相談しようという信頼関係ができました。
 学習会と併せて重視している、フラワー教室、日比谷ランチウォークなど多彩なレク活動を通じて少しずつ仲間も増え、増えた仲間が、自分のつながりに声をかけ、自分の言葉で組合の魅力を語り、自発的に仲間を増やしています。6年前は一人だった非常勤の組合員が今は50名近くとなりました。

期間業務職員の仲間が青年拡大
 青年の拡大は長年苦労していましたが、ここでも期間業務職員の仲間が奮闘し、自分の部屋に配属された新採正規職員に声をかけ、企画に誘い加入につながる経験も多く生れ、3年連続の拡大で、20代の組合員が7名となりました。青年部は定期的に交流する場を作り、「仕事のスキルアップ講座」や、少ない給料をやりくりする「マネー講座」など、新採職員の要求を取り上げて運動を発展させています。





【政府】人勧完全実施を閣議決定 

 国公労連は、10月13日に政府・内閣人事局との最終交渉を実施し、①非常勤職員をはじめとする給与・処遇の改善、②扶養手当改悪の不実施、③雇用と年金の確実な接続などを求めましたが、政府は従来どおりの回答に終始し、翌14日に政府は、2016年人事院勧告を完全実施する「公務員の給与改定に関する取扱いについて」を閣議決定しました。改正給与法は、臨時国会の状況にもよりますが、最速で月内に国会を通過すると言われています。
 一方、給与関係閣僚会議で山本幸三大臣(国家公務員制度担当)は「厳しい財政事情を踏まえ、『経済・財政再生計画』に沿って、給与制度の総合的見直し等を着実にすすめる」といっそうの人件費削減を実行していく旨の発言をしています。また、消費税10%への増税を延期する法案が臨時国会で審議されているなか、代替財源問題が浮上するとともに、永田町では解散の風が吹きはじめているとの報道があるなかで、公務員の人件費に対する攻撃が強まってくることも想定されます。
 11月7日の週の「全国統一行動週間」ではすべての職場で職場集会を開催し、これら秋季年末闘争における情勢や運動の到達点を確認するとともに労働条件関連予算や昇格等の民主的運用などにかかわる要求で各級での交渉を強化していきましょう。





公務労働分科会で学ぶ
全国学習交流集会に450人


 10月8~10日、「全国学習交流集会inヨコハマ」が450人の参加で開かれました。
 全体会では、ジェームス三木さん(脚本家)による「憲法と私」と題した記念講演が行われ、憲法の歴史や、人に伝えることの難しさなどの学習をしました。
 2日目には10の分科会と5つのオプショナル企画が行われ、学習と交流を深めました。

第5分科会 私たちの権利と公務労働
 公務労働者に対する攻撃が強まるなかで開催された公務労働を学習する分科会では、晴山一穂専修大学教授から「日本国憲法と公務員」と題し、全体の奉仕者の意味などを学び、参加者の交流を行いました。
 全労働神奈川の参加者からは、ハローワーク横浜の相談ブースでの非正規の多さや、労働基準監督官の少なさを紹介し、問題を共有しました。鎌倉市職労の参加者からは、市議会が最高17・9%にも及ぶ賃下げを一方的に実施したことや組合事務所の立ち退き請求がされ、現在たたかっていることが報告されました。
 会場からは、大阪など各地のたたかいの報告や、国民・市民のことを考え主人公とし、憲法を学び活かしていくことの重要性が語られるとともに、民主的な政府を実現していく決意を固めあいました。





政府方針違反の社保庁解雇

 2009年末の社会保険庁(社保庁)解体・民営化により、職員525人が分限免職(解雇)された問題で、全厚生闘争団による裁判がたたかわれています。各地の裁判(日程表参照)が結審、判決を迎えるにあたって、国公労連の盛永雅則顧問に問題点を解説してもらいました。


 社保庁職員の分限免職(解雇)には、政府のやってきたことから見ても大きな問題が2つあります。

◆政府の定員管理方針に違反
 1つは、これまでの政府の定員管理方針から逸脱している問題です。
 政府は1969年、国家公務員の定員削減をすすめるために、国の行政機関全体で定員を抑制する総定員法を制定しました。
 この総定員法を制定するときの国会審議で、「首切りが起こるのではないか」という議論になり、政府は「出血整理は行わない」「首切りは行わない」と答弁し、これが付帯決議にも盛り込まれたのです。これ以降、社保庁職員が分限免職されるまでは国家公務員の分限免職はなかったのです。

◆省庁再編や独法化、定員純減でも雇用は確保
 2001年の中央省庁再編や、これと前後して行われた国の機関の独立行政法人化や食糧庁の廃止などもありましたが、このときも首切りはありませんでした。
 さらに、2006年には行革推進法により国家公務員の純減を定めますが、「雇用の確保を図りつつ純減を進める」と閣議決定し、省庁間での配置転換などによって首切りをしませんでした。
 このように総定員法制定以降の政府の定員管理方針は、定員削減や定員純減を行っても首切りは行わないということであり、社保庁職員の分限免職は政府方針違反です。加えて公務組織の人事管理の基本となる差別的取り扱いの禁止、平等取り扱い原則にも反しています。

◆分限免職を回避する責任は政府と厚労相にある
 もう1つは、分限免職を回避するための努力にかかわる問題です。
 国は裁判において、分限免職を回避する努力は任命権者である社保庁長官と、各都道府県の社会保険事務局長の責任であって、政府や厚生労働大臣にはないと主張してきました。
 たしかに、欠員補充や懲戒、分限免職は任命権者の権限とされています。しかし、社保庁の場合は国が社保庁組織の廃止を決定したわけで、すべてなくなる組織の任命権者が分限免職の回避方法を持ちようがないのです。
 そのため政府も分限免職を回避するための対策として、①退職勧奨、②厚労省への配置転換、③官民人材交流センターの活用を基本計画の中で定めたのです。この3つの対策の中で、②は厚労大臣の権限ですし、③は総理大臣の権限ですから、政府みずからが決めた対策自体が分限免職を回避する努力義務が任命権者にだけあるとする政府の主張が間違っていることを明確に示しているのです。

◆裁判で勝利を
 そして、②の厚労省への配置転換は、裁判に先立つ人事院の判定で、分限免職の回避努力としては不十分と指摘されたものですし、③についても、300人を超える応募者がいたにもかかわらず、民間企業の雇用につながったのは100人強です。これで、分限免職の回避努力が十分だったと言えるはずがありません。政府は、すべての分限免職を取り消すべきです。そして、裁判所も処分取り消し判決を出すべきです。