国公労新聞2016年9月10日号(第1469号)

【データ・資料:国公労新聞】2016-09-10
 国公労連は「戦争する国づくりを許さず、今こそ憲法をいかし、民主的な行財政・司法を確立しよう」をスローガンに、第62回定期大会を8月25日から3日間、東京都内で開き、代議員65人をはじめ総勢196人が参加しました。大会では、新たに提起された「国民の権利と安心・安全をまもる運動」とともに、行政需要に見合う大幅増員の実現、仲間を増やし組織強化をはかる運動方針を決定しました。

 
総定員法の廃止、定員合理化計画の中止・撤回を  
 
 2016年度運動方針案、2016年秋季年末闘争方針案、組織拡大5か年計画案について鎌田書記長は、「誰もが安心して働き続けられる社会」をめざして、①「21世紀国公大運動」と「まもろう憲法・国公大運動」をさらに発展させて、新たに「国民の権利と安心・安全をまもる運動」をとりくむ②すべての労働者の賃金・労働条件改善をかちとる③改憲阻止をはじめ、安倍政権の暴走を阻止するための共同を広げる④組織強化・拡大5か年計画の推進――などを重点課題とする1年間のたたかいを提案しました。
 
満場一致で方針確立
 討論では、単組・県国公から46人が発言し、運動の経験が報告され、議案が補強されました。 
 討論を受け、鎌田書記長による総括答弁の後、採決がおこなわれ、2016年度方針・財政方針、組織拡大5か年計画など、すべての議案を満場一致で可決・承認しました。
 大会1日目に4人の来賓から、2日目に日本航空解雇撤回乗員原告団の清田均事務局長から連帯のあいさつを受けました。
 
岡部委員長のあいさつ(要旨)
憲法が花開く社会へ
 全国の職場・地域で奮闘している仲間のみなさんに敬意を表します。
 いま、世界各地で紛争やテロがあいつぐなか、武力衝突を解決するためには、憲法9条をもつ国として、日本が従来に増して非軍事の外交努力を尽くすことが求められています。しかし、安倍首相はまったく正反対の方向へ日本を導こうとしており、改憲勢力が3分の2を占めた参議院選挙の結果を受けて、安倍首相は任期中の改憲にむけて前のめりの姿勢を強めています。
 平和主義など憲法の根本原則、立憲主義と民主主義が根底から破壊されようとしていることは、公務労働者の本質に関わる重大事態です。憲法にもとづいて国民の諸権利を保障する公務労働者にとって、そのプライドをかけて奮起する時です。
 また、参議院選挙後はじめての本格的な論戦の場となる秋の臨時国会では、総額28兆円もの経済対策とともに、TPP関連法案や残業代ゼロ法案など悪法がねらわれるなど、安倍政権は暴走をつづけています。しかし、有権者は与党に白紙委任したわけではなく、国民との矛盾がいっそう激化することは明らかです。
 その点で、広範な市民と野党の共闘で、参議院選挙では32の1人区すべてで野党統一候補が実現し、11県で勝利したことは画期的な成果です。共同は、社会権の全面的な実現を求める運動に発展しつつあります。このように、国民の自覚的な行動参加にこそ希望があります。
 公務員労働者の権利と労働条件をめぐって、むこう1年は節目の年となります。「賃下げ違憲訴訟」の控訴審は9月12日に結審し、年内判決も想定されます。また、社会保険庁不当解雇撤回裁判も、京都事案の控訴審が11月16日に判決をむかえ、北海道事案が11月24日、愛知事案も12月21日に結審する重要局面をむかえています。
 自民党の「改憲草案」で「公務員の権利はその全部または一部を制限することができる」として、憲法上も基本的人権を制限しようとしているもと、改憲阻止と一体で公務労働者の権利を守るたたかいを強化することが求められています。
 こうしたもとで国公労連は、あらためて職場の実態を直視し、定員合理化計画の中止・撤回、行政需要に見合う大幅増員をかちとるため、国公産別の総力をかけてたたかいます。3年一律雇い止めや「公募要件」の撤廃など、非常勤職員の雇用の安定、賃金、休暇など常勤職員との均等待遇実現へ運動を強めます。定年延長の早期実現、育児・介護など両立支援策や心身の健康と安全対策など、安心して働き続けられる職場づくりに力を集中します。すべての労働者の賃金底上げと安定した雇用の確保へ、みなさんの奮闘を呼びかけます。
 組織拡大では、今大会では新たに「組織拡大5か年計画」を決定します。組合員を増やすには特効薬はなく、先進的な事例にも学び、職場に根ざした目的意識的なとりくみこそ求められています。そのため、わたし自身、仲間たちの声を直接うかがう機会をもっとつくっていきたいと決意しています。
 歴史の歯車の逆回転を許すのか、憲法が花開く社会への確かな歩みを刻むのか、正念場の1年です。国公労連の社会的存在をかけて奮闘する決意を固め合うため、積極的な討論をお願いし、あいさつとします。

 
国公労働者のプライドをかけて
討 論(要旨)

 大会議長に、真貝正治(全国税)、秋山正臣(全労働)、田中年也(全司法)の各代議員を選出し、各種議案の提案の後、討論に入りました。この1年間の運動の到達点、運動方針をめぐってのべ46人が発言に立ち、たたかう決意の表明をふくめて活発な議論が続きました。
 
民主的な行財政・司法・医療の確立をめざすたたかい
 民主的な行財政・司法の確立の課題では、「裁判所の増員を求めて、今年で20回目の国会請願が採択された。国民の理解もひろがっている。総人件費削減政策の撤回をめざした『国民の権利と安心・安全を守る運動』は大胆な提案であり、結集を強めたい」(全司法)、「定員合理化や民間委託で、法務省では10年間に3千人以上が削減。精神疾患など健康被害は深刻で、職員の献身的な努力で行政サービスが成り立っている。増員を求める国会請願署名が6月に採択されるなか、概算要求は17年ぶりに増額に転じた。引き続き、大幅増員へ奮闘する」(全法務)、「国立病院の廃止計画は、患者の医療を受ける権利を奪い、国の責任を放棄するもの。地元の地方議会は計画見直しの意見書を採択し、国立病院機構との団体交渉でも計画の中止撤回を強く求めた。患者の療養権、職員の雇用を守るため引き続きたたかう」(全医労)など、公務・公共サービス拡充、大幅増員にむけてたたかう決意が各単組からのべられました。
 全国各地で災害があいつぐなか、行政の役割が高まっています。「熊本地震で16万棟以上の建物が被害を受けた。県国公で復旧活動の状況を調査した。全壊した住宅の解体にかかる自己負担、道路の早期復旧、地殻変動への対応など復旧・復興への道は遠い。画一的な定員削減をやめ、いのちと暮らしを守る人員体制が不可欠」(熊本)、「震災から5年が経つが、いまだに15万人が避難している。自治体まかせにせず、国が責任を持つことが必要だ。真の復興へ、国公労働者として、国の政策の拡充を求めていく」(岩手)など被災地でのとりくみが報告され、「被災者が自立するまで支えるのが、わたしたち公務労働者の役割だ。今後も被災者に寄り添っていく」(東北ブロック)との決意ものべられました。
 
憲法改悪を許さず、平和と民主主義をまもるたたかい
 憲法改悪阻止へ「まもろう憲法・国公大運動」にとりくむなか、「『2000万署名』を住宅に配布し、そのうち約3%が返信封筒で返ってきた」(徳島)、「戦争法廃止、改憲反対の運動では毎月19日や毎週昼休みに行動を続けてきた」(北海道)、「改憲阻止へ『若者の会』が結成され、若手弁護士のレクチャーやグループワーク、映画会が開かれている。県国公も参加をうながしていきたい」(宮崎)、「青森の自衛隊から南スーダンに派遣が決まり、隊員や家族の思いに寄り添った集会開催を準備している。参院選で野党統一候補が5千票差で勝利。垣根を越えたつながりが前進した」(青森)、「集団的自衛権の行使を想定した日米訓練が10月におこなわれる。稲田防衛大臣は核兵器保有も否定していない。これからも草の根の運動が重要であり、憲法改悪阻止へ国公労連に結集していく」(全通信)などの決意や1年間の「国公大運動」の経験が活発に報告されました。
 また、沖縄の米軍基地をめぐって、「抵抗する市民を500人を超える警官が包囲し、強権的に高江ヘリパッド建設をすすめている。米軍による女性殺害事件の後、省庁出先機関の職員が地域安全パトロール隊にかりだされ、本来業務に支障をきたしている」(開建労)、「県知事、衆議院、参議院の選挙で『基地はいらない』の民意を示した。なのに政府は、辺野古新基地、高江ヘリパッド反対運動を強制排除している。辺野古、高江の問題は日本全体の問題であり、全国の自治体に基地建設反対の意見書採択をよびかけたい」(沖縄)との決意が示されました。
 このほか、「労働法制改悪の本質は、勤労権、職業選択の自由、生存権を侵害する。民間・公務労働者がとりくみを強めよう」(全労働)、「参院選では野党統一候補が自民党候補に1万票弱まで肉薄し、松山市では自民票を上回った。この力で伊方原発の即時停止と原発廃炉を求めていく」(愛媛)など幅広い課題で発言がつづきました。また、社会保険庁職員の不当解雇撤回のたたかいでは、「6年8カ月のたたかいへの支援に感謝。これからの1年は裁判の重要な段階。国民本位の行政のためにも、公務員の権利を守るためにも、何としても負けるわけにはいかない」(全厚生)との決意や、各地での裁判闘争の報告がありました。
 
公務員賃金の改善、すべての労働者の賃上げにむけて
 すべての労働者の賃金引き上げにむけて、「16(ヒーロー)春闘をかかげ、2月に行政相談、3月には『なんば宣伝』で公契約、最賃引き上げをアピールした。来春闘にむけて地域から奮闘する決意だ」(大阪)、「社会的世論づくりのために、幅広い共同が求められている。そのために、大企業の内部留保を告発した『ビクトリーマップ運動』を、いっそう強化しよう」(全労働)、「道労連の最低生計費試算調査や、寒冷地手当改善を求めて公務・民間を超えた労働組合が参加する『越冬共闘』でたたかってきた」(北海道)など共同の重要さが強調され、また、公務員賃金の改善をめぐっては、「3年連続プラス勧告でも、中高年層は賃金が上がらない。扶養手当改悪は情勢適応の原則を無視したもので、政府追及を強める必要がある」(全労働)、「政府言いなりの人事院に対して、もっと職場の怒りを結集するたたかいが必要だった」(全法務)、「扶養手当改悪に対して、足並みのそろった反対運動をもっと早くから展開できれば、情勢は変わったはずだ」(愛知)など、人事院が強行した扶養手当の改悪に意見が集中しました。
 高齢期雇用をめぐって、「再任用職員は現場では戦力だが、賃金は3分の1ではモチベーションが上がらない。再任用制度は破たんしており、定年延長が必要だ」(全税関)、「アンケートにとりくみ、再任用を希望する理由は『生活が成り立たない』『再就職先がない』で9割をしめる。7割が年金制度の改善、5割が定年延長を求めている。高齢者が安心して、職務に専念できる環境が求められている」(全労働)など、年金支給開始年齢の繰り延べのもとで、定年延長は公務・民間に共通する緊急の課題です。
 非常勤職員の処遇改善をめぐって、「雇止めを許さず、公募要件の撤廃にむけて、非常勤職員の手記をまとめて訴えてきた。行政サービスを十分に提供できる体制づくりが必要だ」(全労働)、「正規職員の削減が続くもとで、非常勤、派遣・委託の組織化が求められている。非常勤職員の賃金・労働条件改善のためには、人事院への行政措置要求の検討も必要だ。人事院や内閣人事局との交渉配置、非常勤職員交流集会の開催を要望する」(国公一般)、「幅広い労働組合の共同で『なくそう官制ワーキングプア北海道集会』を開催してきた。非常勤職員の実態を可視化し、マスコミなど外にむけた発信、世論づくりが重要だ」(北海道)など、職場・地域でのとりくみが紹介されました。
 その他の労働条件にかかわって、「長時間残業によって健康破壊がひろがっている。東京税関では、今年5月時点で1カ月病休者が20人を超え、8割はメンタル疾患だ。『ゆう活』について税関当局と交渉し、去年は1時間早出だったが、今年は水曜のみの早朝30分早出に緩和させた」(全税関)、「女性の比率が他省庁と比べて高い裁判所は、女性活躍推進法により行動計画を策定し、管理職の女性登用をはかり、職場環境の改善をすすめてきた。家庭生活に配慮した登用など、女性の能力を十分に発揮できるよう当局を追及しつつ、制度要求の前進へ国公労連に結集してたたかう」(全司法)、「看護師の離職防止、医療の充実へ、子育て経験をいかすために、『子育て支援制度の拡充を求める署名』にとりくんでいる」(国共病組)などの発言がありました。
 
国公労連の組織拡大・強化をめざして
「組織拡大5か年計画」を成功させよう
 今年度を起点にした「組織拡大5か年計画」の提案もうけて、組織拡大・強化をめぐって多くの意見が出されました。「目と目、心と心で対話することが大事。20人拡大した支部もある。国公労連の将来は組織拡大にかかっている。仲間の心に寄り添って日常活動を推進しよう」(国土交通)、「なんでもアンケートや職場訪問で組合員の声を聞き、分析し、方針化している。常勤・非常勤を問わず、一人ひとりの組合員の声に敏感になることが必要だ」(全労働)、「全厚生本省支部は、この6年間で68人から106人に増えた。ランチ会や交流会の開催、セクハラ、パワハラなどの相談へのきめ細かな対応の成果だ」(全厚生)、「組織拡大は幹部役員だけの仕事ではなく、職場の仲間が隣の人に声をかけていくことが重要。地域と単組本部、国公労連本部が一体となった運動をすすめよう」(全法務)など組織拡大への決意がのべられました。
 とくに次世代を担う青年の活躍に期待が集まり、「国土交通労組の青年運動推進委員会で議論し、昨年11月に全国交流集会を九州で開いた。交流会とともに道州制・国家戦略特区の学習を深めた。3年後の国公青年交流集会の成功へ組織拡大をめざす。財政援助などバックアップを要望する」(国土交通)、「増勢をかちとるため、日常活動の推進、組合員育成をすすめている。青年を視野の中心において、新採用者に対しては、同世代の青年が主体になって歓迎会・説明会で拡大している。国公労連青年協の活動再開へ単組としても奮闘する」(全司法)、「青年が楽しく元気に活動するために、県国公として6月に新人歓迎交流会をやり、9月にはキャンプを企画している」(三重)、「県国公ボウリング大会を開催。『こんなにも組合員がいるんだ』との感想が青年から寄せられた。今後も交流の場をつくっていきたい」(岡山)など、各単組・県国公からのわくわくする発言が会場を盛り上げました。

 
総括答弁(要旨)
 総括答弁を鎌田書記長が行いました。

 討論では、この1年間の実践に裏打ちされた内容の濃い発言が多く、困難に直面しながら全国各地で奮闘されていることが伝わり、身の引き締まる思いです。今後のとりくみにかかわって、いくつかの点についてふれておきます。
 
定員削減を許さず本格的な増員闘争に着手
 新たに提起した「国民の権利と安心・安全をまもる運動」は、職場で矛盾が集中している定員問題を抜本的に解決するたたかいです。半世紀以上にわたる総定員法と定員削減計画が、国家公務員の労働条件にきわめて大きな影響を及ぼし、公務・公共サービスの低下を招いています。
 そうした実態を具体的に国民に明らかにすることで、政府が聖域としてきた定員問題に、わたしたちの手で大胆にメスを入れるたたかいです。初年度は、内外にアピールしながら、国公労連が本格的にこの課題に着手する姿勢を政府に示し、運動の前進をめざします。
 
すべての労働者の賃上げへたたかいぬく
 今年の人事院勧告にかかわって、多くのみなさんから発言がありました。とくに、扶養手当の改悪強行は、政府にも人事院にも、いささかの道理はありません。昨年、人事院は扶養手当改悪を意図したのではなく、むしろ政府の言いがかりに近い要請をかわそうとしていましたが、今年に入って態度を翻して、政府言いなりですすめられたことは重大です。
 また、国公労連が、再三再四、合意抜きの改悪は認められないと追及してきたにもかかわらず、人事院が勧告ぎりぎりまで内容を示さなかったことは、きわめて異例の事態です。
 たたかいの舞台が政府に移るなかで、あらたな決意で政府との交渉に臨んでいくこととします。
 3年連続のベア勧告となったものの、官民較差は昨年の半分にとどまりました。そうしたもとで、公務・民間、正規・非正規のすべての労働者の大幅賃上げこそ求められています。その点で、みなさんから、来春闘にむけた決意も語られました。17春闘では、「格差と貧困をなくそう。過剰な蓄財を社会に還元を」のキャンペーンを展開して、大幅賃上げと格差是正の気運を高めるなど、国公産別全体で積極的に春闘に結集することをめざします。
 
非常勤職員の処遇改善へILO申し立ても検討
 非常勤職員の処遇改善をめぐっては、今回新たに提起した抜本改善要求と運動の基本方向にもとづき、職場討議を推進したいと思います。雇用形態にかかわらず、自由にものが言えて、仕事の問題点を改善することが、職場と行政の民主化に結びつきます。
 非常勤職員制度は、法制度上もあいまいで、運用に関しても、各府省や現場任せになっているため、問題が山積しています。ILOなどの国際機関に申し立てするなども含めて、問題を解決する姿勢でこの運動を展開する決意です。
 また、高齢期雇用について、定年延長の必要性と再任用職員の処遇改善が指摘されました。年金の支給開始年齢が繰り延べられるもと、定年延長の早期実現と希望する職員すべてのフルタイム再任用の実現、職務と経験を活かせる官職と処遇をめざして、アンケートのとりくみなどを通して政府追及を強化します。
 
憲法改悪阻止へ引き続き全力をあげる
 安倍政権によって憲法改悪がねらわれるなか、この1年間は「まもろう憲法・国公大運動」にとりくんできました。みなさんから運動の経験が報告され、改憲阻止のたたかいの重要性が指摘されました。
 提案でも強調したように、憲法尊重擁護の義務を負う国公労働者として、今後とも、国民的な運動の一翼をになって、憲法改悪阻止へ奮闘する決意を新たにするものです。また、政治的中立に名を借りた政府による政治活動の自由の侵害には、毅然として対決していきます。
 関連して、沖縄の仲間から新基地建設やヘリパッド建設に反対するたたかいについて報告がありました。機動隊を動員して住民を強制排除しながら、「防犯パトロール」を国公労働者に押しつけるといった本末転倒の施策には、断固反対します。
 
青年を視野の中心に据えた組織拡大を
 組織拡大・強化をめぐって、多くの発言が集まりました。発言は、組織強化には組合員に寄り添った職場活動が不可欠であること、青年運動の強化が重要であることで共通しています。
 組織人員の減少は、いままさに緊急事態ですが、悲観すべきではありません。とりわけ、青年運動推進委員会のとりくみの経験、国公青年交流集会への期待など、今回の大会では青年のみなさんの発言に勇気づけられた思いです。新たに決定する「組織拡大5か年計画」にもとづいて、青年を視野の中心に据えた組織拡大強化に全力をあげる決意です。
 これからも困難なたたかいの連続だと思いますが、産別運動の長所を活かしながら、職場と組合員に寄り添った運動に、お互いに心がけることで、連帯が深り、仲間が集まり、要求前進の力になることを確信しています。来年の大会では、みなさんが笑顔で再会することを祈念して総括答弁とします。
 
 
財政方針 月額会費を20円引き上げ
 2015年度一般会計決算は、経費の効率執行に努めたものの会費収入の減少などもあって繰越金は前年度より3900万円減の1057万円となりました。財政的に非常に厳しい状況であり、これから一年をかけて持続可能な組織のあり方を組織財政検討委員会で検討していきます。
 2016年度の一般会計予算は、月額会費について20円の引き上げをおこない収入とします。特別会計においても闘争会費は据え置きますが、単組派遣役員専従補償単組分担金については補償金の財源を確保するために10円の引き上げをおこないます。
 支出では、運動方針の具体化を財政面から支えるため、必要経費を確保するとともに更なる効率的な執行に努めます。
 以上の2015年度会計決算報告と会計監査報告は拍手で承認され、2016年度財政方針は満場一致で可決されました。
 
国公共済会 12月に「加入拡大・学習交流集会」を開催
 国公共済会2015年度事業・活動報告および2016年度事業活動方針案、シニア共済事業規約改正案、新年度役員候補が提案され、いずれも承認・採択されました。
 この1年間、全国の仲間に支払われた共済金の総額は、7億6800万円と昨年より1億6千万円減少し良好な運営状況となりました。
 熊本地震による見舞金は、6月末までに98件3200万円(8月末時点では180件6900万円)を支払いました。なお、その支払いに充てるため災害給付準備金の取り崩しを確認しました。
 承認された剰余金処分額は3億7300万円となり、個人還元金の還元率は27.43%となりました。
 新年度となる12月に「国公共済会加入拡大学習・交流集会(仮称)」を開催し、職場・地域で講師を担い加入者拡大を推進する人材育成をめざすこととしました。

大会宣言
 国公労連は8月25日から3日間、都内において第62回定期大会を開催し、この1年間のたたかいの総括を行い2016年度の運動方針を確立した。大会では、「戦争する国づくりを許さず、今こそ憲法をいかし、民主的な行財政・司法を確立しよう」のスローガンのもと、国民との共同を大きく広げ、全国の職場と地域で全力をあげてたたかう決意を固めあった。
 
 昨年9月の安保法制(戦争法)成立後、初の国政選挙となった7月10日の参議院選挙では、自民・公明与党が改選議席数の過半数を上回る議席を確保し、補完政党を加えた改憲勢力が衆・参両院で3分の2以上を占める結果となった。一方、立憲主義と民主主義を取り戻すため、32すべての1人区において政策合意のもと市民と共同してたたかった野党統一候補が11県で勝利し、歴史的にも市民が政治を変える足がかりをつくった。今後、憲法改正へ向けて憲法審査会での議論も含め具体的な動きが加速するなか、TPP推進、労働法制改悪、沖縄米軍基地問題、原発問題、災害復興問題など国民的課題への安倍政権の露骨な攻撃に対抗するたたかいを国民とともに全国の職場と地域から広げよう。
 
 本年8月の人事院勧告は、月例給・一時金ともに3年連続の引き上げとなる一方、「給与制度の総合的見直し」を促進する「本府省業務調整手当の段階的引き上げ」に踏み切ったことは、いっそうの地域間格差を拡大するもので断じて認められない。また、非常勤職員の処遇改善には全くふれず、扶養手当の「見直し」にいたっては、政府の要請による見直しであることは明白であり、まともな労使交渉もせず6万人以上の職員の不利益変更を勧告したことは、労働基本権制約の代償機関である人事院の役割放棄であり許されるものではない。安心して暮らせる賃金・労働条件の確立のため、人事院、政府・内閣人事局への追及を強めよう。
 
 公務労働者の権利をめぐるたたかいにおいては、「公務員賃下げ違憲訴訟」の控訴審が9月12日に結審となり、早ければ年内判決が想定される。また、3高裁、4地裁でたたかっている「社会保険庁不当解雇撤回裁判」においても、京都事案の控訴審が11月16日に判決となり重要な局面をむかえる。いずれの裁判闘争も組合員自らの権利闘争と受け止め、全国的な世論の支持と理解を広げるとともに、JALや日本IBMなどの解雇撤回闘争との連帯・共同のとりくみで、裁判勝利に向けて奮闘しよう。
 
 国公労連は、次世代の国公労働運動の担い手を育成するためにも新たな「組織拡大5か年計画」に果敢にチャレンジし、総定員法の廃止と大幅増員の実現、非常勤職員の処遇改善、定年延長の早期実現、育児・介護などの両立支援策や心身の健康安全対策の充実など、職場環境の改善と実現、国民の権利と生活を保障する公務・公共サービスの拡充をめざす。そして国民誰もが安心して働き続けられる社会の実現のため、「国民の権利と安心・安全をまもる運動」の推進に全国の職場と地域からおおいに奮闘するものである。
 以上宣言する。
2016年8月27日
日本国家公務員労働組合連合会第62回定期大会