国公労新聞2016年4月10日号(第1459号)

【データ・資料:国公労新聞】2016-04-10
■戦争法廃止へ
 「2千万署名」を知人・友人に広げよう

 安倍首相は昨年9月19日に戦争法を成立させた後、「国民の皆さまに誠実に粘り強く説明を行っていく」と表明したにもかかわらず、任期中の「憲法改正」に言及するなど、「戦争する国」づくりにむけ、暴走を続けています。
 3月29日には、国民の反対の声に耳も貸さず、戦争法施行を強行しました。3月30日には、自公の谷垣・井上両幹事長が会談し、野党提出の「戦争法廃止法案」について、「すでに決着している」として、国会審議に応じない方針で一致しました。
 戦争法の施行により、南スーダンPKO(国連平和維持活動)に派遣されている自衛隊の「駆けつけ警護」や、「住民保護」などの任務拡大がされ、その遂行のため武器を使用する可能性も出てきました。まさに日本が「殺し殺される」国になってしまいます。違憲立法である戦争法は廃案しかありません。
 一方、NNNの世論調査(3月25~27日実施)では、安倍首相在任中の「憲法改正」について「評価する」は28・3%にとどまり、「評価しない」は52・5%と半数以上にのぼっています。
 この結果に象徴されるように、全国各地で戦争法廃止、安倍政権NO、民主主義・立憲主義を取り戻す運動が波状的に展開されています。こうした運動が戦争法廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を共通目標とし、国政選挙で最大限の協力を行うことなどの野党合意をつくりだしています。私たちのたたかいが情勢を動かしていることを確信に戦争法廃止の世論をさらに広げていきましょう。
 戦争法廃止に向け「まもろう憲法・国公大運動」の柱の一つとしてとりくんでいる「2千万署名」は、2月末現在で約3万筆の集約にとどまっています。組合員一人10人分の目標からすれば、とりくみはまだまだ不十分です。家族のほか友人、知人などからも集め、よりいっそうの奮闘しましょう。みんなの力で戦争法廃止をはじめとする「まもろう憲法・国公大運動」を成功させましょう。



 
■社保庁解雇撤回裁判・愛媛事案
 高松地裁が不当判決

 旧社会保険庁・愛媛社会保険事務局職員3人の分限免職処分の取り消しを求めた裁判で、3月30日、高松地裁は、「原告らの請求をいずれも棄却する」という不当な判決を出しました。
 判決は、主な争点となっていた、①行政組織の改廃による本人の意に反する免職の妥当性②分限免職努力違反・裁量権の逸脱・濫用③国賠法上の違法性――の三点について、いずれも原告の主張を退けました。(次号に詳報)
 



 
■勧告期にむけ、職場・地域で引き続き奮闘を
 春闘最終交渉を踏まえて

 国公労連は3月24日、政府・人事院との春闘期最終交渉を配置しました。回答は、「人事院勧告も踏まえ、国政全般の観点から検討」(政府)、「情勢適応の原則に基づき、必要な勧告を行う」(人事院)とする、私たちの要求に正面から向き合わない、建前ばかりの従来回答にとどまりました。(3面に「中闘声明」)
 2016年春闘では、安倍首相が財界に賃上げを要請し、「同一労働同一賃金」に言及し賃金格差の是正にまで踏み込むもとで、すべての労働者の賃上げが最大の焦点となっています。
 国を挙げて景気回復をめざすのであれば、まず、政府みずからが公務員賃金を積極的に改善してこそ、すべての労働者の賃上げにつなげることができると最終交渉でも強く主張しました。引き続き、勧告期に向け、政府・人事院追及を強めることが重要です。
 一方で、今春闘期には、産休から育休まで継続した代替確保措置の新設や、勤勉手当の除算期間の改善(1カ月以下の育休取得)など、不十分ながら要求を前進させることができました。
 また、すべての職員を対象とした「フレックスタイム制」は強行されたものの、政府・人事院に「職員の発意」に基づく運用を約束させるなど、最低限の歯止めをかけることができました。わずかな前進ですが、これまでの私たちの運動が反映した貴重な成果として、さらなる要求前進につなげることが重要です。
 今後、配偶者の扶養手当や、政府・内閣人事局がようやく実態調査に乗り出した非常勤職員の雇用・労働条件改善などが重要な局面を迎えます。さらに、改正育児・介護休業法の成立をうけ、介護休暇制度等への早急な対応も必要です。職場や生活の実態にあった制度にするため、職場での当局対応と、政府・人事院追及が必要です。
 さらに、これらの課題にも関わって、今春闘期以降、国公労連として重点課題としている、大幅増員の課題では、「行政需要に見合う大幅増員の実現を求める署名」のとりくみ強化が求められます。
 6月上旬に予定している内閣人事局交渉で、多くの職員・国民の声を突きつけ政府を追い込むため、職場・地域でのとりくみ強化が求められています。



 
■非常勤職員制度の抜本的改善を
 雇用の安定・均等待遇を実現しよう

 アベノミクスの第2ステージとして「一億総活躍社会」が打ち出され、厚生労働省は「正社員転換・待遇改善実現プラン」を示しています。しかし、国の職場で働く非常勤職員は、安倍政権がめざす方向とは反対に、不安定な雇用かつ低賃金に置かれています。
 
□安定した公務・公共サービスを支える非常勤職員
 職場は、総定員法と定員令によって常勤職員数の上限が押さえられる一方、相次ぐ定員削減の強行や新規業務に対応するため、各省庁は恒常的に非常勤職員を採用・配置せざるを得ない状況です。そうした中、非常勤職員は安定した公務・公共サービスを支えるためになくてはならない存在となっています。
 しかし、政府は「臨時・緊急の必要に応じて任用される」などと職場の実態をふまえない建前論に終始しています。
 そうした状況を改善するため国公労連は、安定した雇用をはじめとする労働条件改善にとりくんできました。その結果、2010年10月に1年以内の任期を定めた上で、複数年の任用更新も可能となる「期間業務職員」が創設され、子の看護休暇の新設(2005年4月1日)、「非常勤職員の給与に対する指針」の発出(2008年8月26日)、「夏季における弾力的な年次有給休暇の付与」などの改善措置を講じさせてきました。
 
□人事院勧告へたたかいを強めよう
 国家公務員法に「非常勤職員」という用語は一言もありません。つまり、常勤・非常勤という区別はなく、法律上は同じ一般職の国家公務員です。
 しかし、非常勤職員の任用や労働条件等については、人事院規則でわずかに規定しているにすぎないなど、法律や制度的な位置づけが曖昧なことに根源的な問題があります。
 また、「予算の範囲内」で給与を支給するという制約のもと、非常勤職員は低賃金に据え置かれたままです。さらには、「常勤化防止」の閣議決定(1961年2月28日)を理由にした3年雇い止めや、採用され3年が経過した段階で公募要件があるがゆえに、毎年数千人単位で雇い止めされています。まさに実態は「官製ワーキング・プア」です。
 国公労連は非常勤職員の「均等待遇」や「雇用の安定」を求めるたたかいを今夏の人事院勧告にむけて強化していきます。その具体化として非常勤職員の労働条件改善署名や、7月に予定している非常勤職員交流集会(仮称)の開催にむけて準備をすすめています。
 


 
■ハンセン病療養所の期間業務職員
 雇用・賃金で大幅改善 

 【全医労発】全医労は、国立ハンセン病療養所で働く期間業務職員の雇用問題で、これまで公募によらない採用は連続2回までとしていた限度を2016年度から撤廃させました。引き続き雇用を希望する期間業務職員については、原則として全員が採用されました。
 また、期間業務職員の公募見直しに伴い、昇給も6年目まで延伸するという賃金改善も勝ちとりました。
 さら、国立療養所大島青松園(香川県)の船員は、これまで行政職(二)でしたが、海事職(二)を適用させることも勝ちとりました。
 全医労は雇用継続と定員化・処遇の抜本改善を求める署名を取り組み、独法支部の組合員の協力も得て、1万2327筆を集めてきました。
 また、ハンセン病療養所の入所者の組織である全療協をはじめハンセン病裁判の弁護団、超党派の国会議員団との協力・支援も受けながら今回の成果につながりました。
 今後とも、賃金職員と期間業務職員の定員化と処遇改善めざして奮闘していきます。
 


 
■5月6日スタート 国民平和大行進

 国民平和大行進は「ノーモア・ヒロシマ! ノーモア・ナガサキ!」「核兵器のない世界を」と核兵器廃絶を訴えて、全国を歩く行進です。1958年6月に、被爆地広島から東京へ、1千㎞の道のりを歩く最初の平和行進が行われました。
 以来この半世紀以上、雨の日も風の日も毎年休まず行進は続けられ、いまではすべての都道府県と7割を超える自治体を通過し、毎年10万人が参加する国民的行動となっています。核兵器廃絶を願う人なら誰でも参加できる行動です。
 今年も5月6日の東京・夢の島をはじめ、各地から広島・長崎に向けて平和大行進がスタートします。職場の仲間や友人・家族と一緒に歩いてみませんか。
 昨年の平和大行進の様子を収めたDVD「一歩でも二歩でも」が好評発売中です。(原水協ホームページにて予告編を視聴できます)
 

■賃上げで消費拡大めざすなら
 公務員賃金を改善すべき(中闘声明)
 ~2016年春闘期における政府・人事院の回答をうけて~

1 3月24日、政府・人事院は、国公労連の2016年統一要求書への回答を行った。その内容は、「人事院勧告も踏まえ、国政全般の観点から検討」(政府)、「情勢適応の原則に基づき、必要な勧告を行う」(人事院)とする従来の回答に固執するものであった。
 2016年春闘は、大企業が空前の利益をあげる一方で、労働者の実質賃金が4年連続前年比マイナスとなり景気が低迷するもとで、非正規労働者を含めすべての労働者の賃上げが最大の焦点となっていた。そのため政府は、賃上げを財界に要請するとともに、同一労働同一賃金の必要性に言及するなど、格差是正に踏み込まざるを得なかった。そうであるならば政府は、民間同様に政策的に公務員の賃金引き上げの姿勢を示すべきである。
 しかし、従来回答に終始した政府・人事院の姿勢は、賃上げで消費拡大を図る政府の政策と不整合極まりなく、それぞれの責任、役割を放棄したに等しいものである。
 
2 財界は、拡大した収益を内部留保や株主配当に厚くする一方で、労働者への配分に消極的姿勢を崩さなかった。そのため、国民春闘共闘委員会・全労連に結集する労働者・労働組合は、ストライキ配置などを背景に、粘り強くたたかいを展開し、現時点で、加重平均で前年水準を上回る回答を引き出し、特に非正規労働者の賃金改善が顕著である。他方連合の主要組合は、昨年を下回る要求を行い、低額回答を早々と受け入れる一方で、非正規労働者の賃金改善は前進傾向にある。
 今後のたたかいが民間中小に移っていくことをふまえれば、すべての労働者の賃上げを実現するために官民共同のたたかいを地域から前進させることが重要である。
 
3 国公労連は、2万円(4・9%)以上の賃金引き上げ要求をはじめ、非常勤職員の労働条件改善、定年延長による雇用と年金の接続など自らの要求課題とともに、すべての労働者の賃金改善と雇用の安定、戦争法廃止などをめざして、たたかいを展開してきた。
 戦争法廃止2千万署名やビクトリーマップをはじめとする宣伝行動、中央行動や職場集会、所属長交渉・上申闘争等々を、中央・地方一体となってとりくんできた。
 これらのとりくみが反映し、政府が非常勤職員の実態調査に乗り出すとともに、再任用職員の能力や経験の本格的活用に言及し、人事院が産休から育休まで継続した代替確保措置を新設するなど、今後の足がかりとなる回答を引き出した。
 国公労連は、人事院勧告・概算要求期にむけて、賃金改善、扶養手当の改悪阻止、非常勤職員の処遇改善、定員管理政策の転換による大幅増員、「ゆう活」の中止など、組合員の要求実現をねばり強く追求する決意である。
 
4 いま、安倍政権に対する国民の不満が高まっており、憲法改悪阻止、戦争法廃止、原発廃止、格差是正などを求める国民各層の運動が全国津々浦々に広がり、それが今夏の参議院選挙に向けた野党共闘という政治状況を切り開いた。
 国公労連は、「まもろう憲法・国公大運動」のとりくみを推進するとともに、一致する課題での国民的共同をいっそう追求しながら、安倍政権の暴走をストップさせる運動に結集する。
 国公労連中央闘争委員会は、厳しい職場実態のもとで、要求前進のために精一杯奮闘された全国の全ての仲間に深い感謝と敬意を表するとともに、組織のいっそうの強化と引き続くたたかいへの総決起をよびかけるものである。
 
2016年3月24日 国公労連中央闘争委員会
 


 
【インタビュー】
 誰が「橋下徹」をつくったか
 フリーライター  松本 創さん

まつもと はじむ 1970年、大阪府生まれ。神戸新聞記者を経て、現在はフリーランスのライター・編集者。関西を拠点に、政治・行政、都市や文化などをテーマに取材し、人物ルポやインタビュー、コラムなどを執筆している。著書に『誰が「橋下徹」をつくったか――大阪都構想とメディアの迷走』(140B)、『日本人のひたむきな生き方』(講談社)、『ふたつの震災[1・17]の神戸から[3・11]の東北へ』(共著、講談社)、取材・構成に『生きるためのサッカー』(ネルソン松原、サウダージ・ブックス)ほか。

 激しい公務員バッシングなど「敵を作る政治」の演出、メディアへの恫喝と責任転嫁、前言撤回もどこ吹く風―こうした「橋下劇場」はなぜ起こるのか? ベストセラーになっている『誰が「橋下徹」をつくったか―大阪都構想とメディアの迷走』を書かれたフリーライターの松本創さんに2時間にわたってインタビューしました。インタビューの詳細については、『KOKKO』5月号に掲載しますので、ぜひご購読ください。(聞き手=国公労連調査政策部・井上伸、インタビュー収録日=2016年2月25日)

 
□橋下氏の従軍慰安婦発言とメディアの危機的状況
 
―この本をつくるきっかけは何だったのでしょうか?
 直接のきっかけは2013年5月に起こった橋下徹氏の従軍慰安婦発言をめぐる問題です。
 橋下氏が「大戦当時、慰安婦制度が必要だったことは誰でもわかる」などと発言した上に、沖縄・普天間基地の米軍司令官に「風俗活用」を勧めたことも自ら明かした。この発言によって国内外で批判にさらされると、橋下氏は「大誤報をやられた」などと事実を報道しただけなのにメディアに責任を転嫁したわけです。
 ところが、メディア側は「大誤報」という報道の信頼性を失わせる発言にも沈黙し、反論も、記者クラブで団結して抗議することもしませんでした。
 これがきっかけで、橋下氏とメディアの関係を検証する必要があると思ったのです。
 また遠因としては、私が新聞記者だった時代の小泉ブームのとき、ワンフレーズ政治やテレポリティクス(テレビ政治)などに対する違和感と、自分もそれに末端ながら加担していたという事実もあります。
 そして小泉政権が終わった後、その弊害が特に格差社会、貧困問題という形で噴出し、メディアのあり方への疑問が深まっていました。この小泉劇場と同じようなことが橋下劇場でも起こっているのではないかという危惧などがこの本をつくったきっかけです。
 
□橋下氏と一体化した大阪メディア

―小泉ブームと橋下ブームはやっぱり似ていますか?
 質的には同じだと思いますが、橋下ブームは大阪ではもっと凝縮されて同調圧力みたいなものが強まっている感じがします。
 それは小泉ブームが国政レベルで、関西からすれば地理的にも遠かったのが、小泉ブームの手法をもっと凝縮した形で大阪という地方自治体にもってきた橋下氏に、大阪のメディアがより熱狂したし、それが府民・市民への熱狂につながったと思います。
 
―私たち東京の人間からすると、大阪府民が橋下氏に熱狂する理由がよくわからなかったのですが、松本さんの著書の「第1章 一体化するメディア」を読ませていただくと、大阪メディアに橋下氏がうまく乗ったことが具体的にわかります。
 大阪のメディアだからこそ橋下氏とより一体化したというのは、いろいろな点で見られます。たとえば、キー局に送り出すような政治の全国ニュースがいままでなかったのが、橋下氏の存在によって大阪発の全国ニュースネタが次々生まれることに大阪メディアが喜々とする。
 あるいは番組のつくり方で、お笑い芸人さん的な「しばきあげ」の思想みたいなものが橋下氏の公務員バッシングなど「敵を作る政治」の演出に共鳴してしまい、本来ならメディアは政治権力者をチェックする必要があるのに、売れっ子タレント弁護士だった橋下氏と「身内」同然のように在阪テレビ各局は橋下氏の主張やコメントを垂れ流したりしたわけです。
 たとえば、「ちちんぷいぷい」という毎日放送(MBS)のワイド情報番組があるのですが、政治・行政取材の経験もない若手アナウンサーを「ちちんぷいぷい政治部キャップ」という設定にして、本人いわく「お友達になれたらいいなという感覚」で登庁時の橋下氏の一言コメントを取り、毎日お茶の間に流し続けました。この「政治ごっこ」が橋下氏の登庁・退庁時の「囲み取材」に発展していったのです。
 ただし、こうした大阪メディアだからこそ橋下氏と一体化してしまったという面と、一方では大阪に限らない普遍的なメディアの問題でもあると私は思っています。
 それは、東京のメディアの政治部が政治家とベッタリになるとか、政党の代弁者になるという構造が見受けられるからです。
 メディアの番記者制度とか記者クラブ制度というものが取材対象と一体化してしまう、取材対象の論理をメディアが身にまとってしまうというのは、大阪に限らない問題です。
 そうすると、橋下的な手法をとる政治家が東京や中央政界に現れたら、むしろ大阪のメディアよりもっと簡単に一体化していくのではないでしょうか。
 
□橋下的な実体のないイメージに抗う
 橋下氏は、「フワッとした民意」という雰囲気に流されやすい人たちをつかめれば選挙に勝てるし、それでいいと思っている節があります。
 無党派というとしがらみのない洗練された層に見えますが、はっきり言えばあまり政治について深く考えていない層で、全体主義を支える層だと橋下氏は思っているのでしょう。
 そうした人たちは、大した実体がなくてもメディアが作り出すイメージで判断してしまうと思っているから、橋下氏はメディアを重視しているのだと思うし、メディアが生み出すイメージによって政治を動かそうとしているのだと思います。
 それに<RUBY CHAR="抗","あらが">うことが必要だと私は思っています。そして、「そうじゃない」と言うためには、橋下氏の発言、やってきた不祥事、一つひとつの政策の評価に対して、一つひとつ立ち止まってきっちり検証していく必要があります。本来、こうしたことを行うのがメディアの役割ですし、私もその一端を担う者として役割を発揮していきたいと思っています。
 

 
■展望鏡

 2016年3月7日国連女性差別撤廃委員会は、2月16日に行った日本の条約実施状況報告審議にもとづく「総括所見」を公表しました。所見は、57項目からなっており、「肯定的側面」と評価されたのは「女性活躍推進法」等の法律や「行動計画」の策定などについての3項目で、残る54項目のほとんどが「懸念事項と勧告」となっています▼委員会審議では「日本は文明については先進国だが、人権に対しては後進国だ」と指摘され、今回の総括所見でも、基本的人権にもとづく男女平等施策にとりくむ日本政府の対応の遅れへのもどかしさが随所に感じとれます▼安倍政権の「女性活躍」推進は、経済的な目線からの堤案であり、決して人権擁護の観点からではないことは明らかです。子どもが保育所に入れない母親のブログへ無責任な発言をした安倍政権に対して、厳しい批判が集中しています。慌てて緊急対策を発表しましたが、今すぐ使える施策がなければ当事者は仕事が続けられません。それは介護でも同じことです▼誰もが自分らしく働き続けられる職場をつくるためにも、この4月、多くの仲間を迎え入れ、人間らしい働き方ができる社会に変えていきましょう。(恵)