国公労新聞2016年3月25日号(第1458号)

【データ・資料:国公労新聞】2016-03-25
■官・民共同で労働者の大幅賃上げを
 3・9中央行動に全国から2000人

 安倍政権の暴走ストップ、大幅賃上げなどを掲げて、3月9日開かれた全労連・国民春闘共闘の中央行動に、国公労連は全国から300人(全体で2千人)の仲間が結集しました。この日は、振り続く雨の中、日比谷野外音楽堂での労働者総決起集会、全労連公務部会による総務省前行動、国会議員要請などで終日奮闘しました。国会請願デモ行進終了後には、国公労連主催で「まもろう憲法・国公大運動 3・9学習決起集会」を実施し、大いに学び、奮闘していく決意を固めました。

 
□公務員賃金の改善を
 公務員賃金の改善、「給与制度の総合的見直し」中止などを求める「総務省前要求行動」では、全労働の森﨑巌中央執行委員長が決意表明。「法人税の減税では賃上げに回らない。増えるのは役員報酬や内部留保だけだ。トマ・ピケティがいう公務員賃金の引き上げでこそ、景気への波及効果が大きい。引き上げは月例給の引き上げでなければならない。非常勤職員の大幅な賃上げも大変重要だ」と述べました。
 全労連・国民春闘共闘主催の「厚生労働省前行動」では、大阪国公の堀川裕之書記長が決意表明し、「16春闘をヒーロー春闘と位置づけ、一人ひとりが主役になる春闘を実践しようと意思統一してとりくんでいる。戦争法廃止、大幅賃上げ、労働条件改善にがんばる」と訴えました。
 
□職場・地域で宣伝を
 2千万署名に奮闘を
 都道府県会館で、「まもろう憲法・国公大運動3・9学習決起集会」が開かれました。
 主催者あいさつで岡部委員長は「安倍首相は在任中に改憲を明言している。繰り返し学習と対話を深めて、2千万署名の1人10人分の署名目標達成に全力をあげよう。16春闘は山場、賃金や労働条件改善、非常勤職員の雇用の安定と定員の問題に最大の力点をおいてとりくみを強めたい。全国の職場・地域からいっそうの奮闘を」と呼びかけました。
 笠松書記次長(まもろう憲法・国公大運動事務局長)は行動提起で、「学習をすすめ、確信をもって運動をすすめよう。2千万署名では、当面3月末まで目標1人5人分30万達成へ全力をあげよう。憲法にもとづく行財政・司法の確立にむけ、大幅増員を求める署名にとりもう。参議院選挙にむけて、『投票に行こう』と呼びかけよう」と訴えました。
 参加者2人が決意表明。国土交通労組神戸海運支部の豊永支部長は「兵庫県国公は月に2回宣伝行動をしている。先週、私も弁士となり、自民党の改憲草案の問題点について話した。道行く人も、こちらを振り返った。改憲草案の中身を多くの国民は知らないと思うので、知らせていく必要がある」、全厚生中央執行委員(近畿社会保険支部)の小川さんは「日本は憲法9条やそれを守るためにたたかってきた人たちによって戦争のない平和な社会が築かれてきた。今、その社会が一部の政治家によって破壊されようとしている。私たちの手で憲法を守り、民主主義を平和な世界を取り戻そう」と力強く発言しました。
 
□公務員賃金引き上げよ
 中間交渉で追及 
 国公労連は、民間集中回答指定日の翌日となる3月17日に、政府・人事院との春闘期中間交渉を配置しました。
 交渉では、使用者としての責任ある回答を求めたにもかかわらず、「人勧尊重が基本姿勢(政府)」、「情勢適応の原則に基づき勧告を行うことを基本(人事院)」など、従来の域を出ない回答に終始しました。
 国を挙げて景気回復をめざすには、毎月の実質賃金を上げることが不可欠です。
 しかし、民間の賃上げ回答は、昨春闘を下回る低額となっており、景気回復につながる引き上げにはほど遠い状況です。
 こうした状況下でこそ政府は、国家公務員労働者の使用者として職員の生活改善をはかる責務を果たすとともに、景気回復に向けすべての労働者の賃金引き上げを図るため、私たちの要求に応え、率先して公務員賃金を引き上げる姿勢を示すべきです。
 最終交渉は24日の予定ですが、国公労連では、最後まで、政府・人事院への追及を強めていきます。 
 



■大阪・なんばでヒーロー16春闘賃上げ大宣伝

□すべての労働者の賃上げで地域経済の活性化を

 【大阪国公発】大阪国公は、3月10日、国公近畿ブロック・近畿公務共闘の人事院近畿事務局交渉の後、大阪・なんば高島屋前で、憲法違反の賃下げ違憲訴訟勝利、大幅賃上げ要求も含めたヒーロー(16)春闘大宣伝行動を行い、31人の仲間が参加しました。
 中根副委員長(全法務)の進行で始まった大宣伝行動は、大阪労連、大阪公務共闘から連帯あいさつがあり、リレートークや賃下げ違憲訴訟の原告団からの決意表明を行いつつ、横断幕やポスター、ビラ入りのティッシュ配布での宣伝を行いました。
 リレートークは賃上げに関係のある「公契約の実現」「最低賃金の大幅改善」について、近畿建設支部の中家委員長、全労働大阪基準支部の宮風書記長から、「賃金支払いのルールの確立を」「働く(はたらく……働楽)とは、働いて楽になる社会、賃金の確立を」とそれぞれ呼びかけ、大阪国公の堀川書記長からは「公務・公共サービスの拡充」を訴えました。
 賃下げ違憲訴訟の原告団からの決意表明の他、街頭では、「働きやすい職場の確立」「残業代は払われていますか?」「職場に労働組合はありますか?」「労働者が分断されることなく団結してたたかいましょう」など呼びかけました。
 立ち止まって話を聞く市民もあり、用意した1千個のビラ入りティッシュはあっという間になくなりました。寒風の中、18時30分から19時30分の1時間、元気が出る大宣伝行動の最後は小林委員長から、「街行くみなさん、みんながヒーロー・ヒロインです。ともに頑張りましょう」と締めくくりました。大阪国公では引き続き、このような地域での宣伝行動を継続していきます。
 



■ねばり強い運動の成果人事院が規則改正

□育児休業期間1カ月以下の勤勉手当は減額しない

 人事院は人事院規則9-40-45を改正し、育児休業期間1カ月以下ならば、勤勉手当を減額しないこととしました。施行は2016年4月から。
 すでに期末手当については、2011年11月の改正で「短期間(1カ月以下)の育児休業を取得した職員について、期末手当を減額しない」としましたが、勤勉手当は勤務状況に応じて減額されていました。
 
□産休から育休へ代替の任用継続が可能に
 仕事と子育ての両立を進めるために、安心して産前・産後休暇と育児休業を取得できる制度の充実は切実な要求です。人事院は「人事院規則8―12(職員の任免)の一部」を改正し、産前・産後休暇に引き続き育児休業を取得する職員の代替職員の採用手続きを円滑に行うことが可能となりました。施行は2016年4月から。
 
 ≪改正内容≫
1 産前・産後休暇期間中の代替職員確保のための任期付採用を措置
○ 産前・産後休暇を取得する職員の業務を処理することを職務とする任期付採用を行うことができることとする。
○ この場合、採用する職員の任期は、産前・産後休暇期間(通常6週+8週)を限度とする。
○ 上記の任期付採用を行う場合、係員の官職への採用であっても、選考の方法により採用することができることとする。

2 育休代替の任期付職員を採用する際の公募・能力実証手続の簡素化
○ 上記1による任期付職員を引き続き、育児休業法の規定に基づく任期付職員として採用する場合であって、官職に係る能力及び適性の判定を上記1による任期付職員としての従前の勤務実績に基づき行うことができるときは、公募によらない採用ができることとする。
○ この場合における能力の実証は、産休代替の任期採用時の勤務実績に基づき行うことができることとする。
 
 これまで、産前・産後休暇の代替は国家公務員法第60条の規定に基づく臨時的任用について、育児休業期間は「国家公務員の育児休業等に関する法律」第7条の規定に基づく任期付採用又は臨時的任用で確保することとなっていました。
 制度が異なり、産休と育休に連続して代替職員を確保することが困難なため、職場からは制度の矛盾や改善を求める声が寄せられるもとで、国公労連は「産休代替措置を義務化し、代替措置を育児休業に継続すること」を要求に掲げ、人事院を追及してきました。
 今回の人事院規則の改正により、採用手続きが円滑となるとともに、運用についても「産休代替任期付職員」の公募に際しては、良好な成績で遂行した場合には、引き続き「育休代替任期付職員」として採用される可能性があることについて明示することが適当である」と言及しています。今回の改正は、粘り強い要求の前進です。
 「産休代替職員」は、各府省の予算措置がなければ、任用されないこととなっており、今回の規則改正が、絵に描いた餅になってしまうおそれがあります。引く続き、予算確保を強く求めるとともに、活用の実態把握や、必要な改正を要求していきます。
 



■小林 節氏が講演

 3月9日の「守ろう憲法・国公大運動学習決起集会」で、小林節氏(慶應大学名誉教授)が1時間にわたって講演しました。(以下要旨)

 
□学習深め、改憲阻止へ一票の行使を
 公務員になにを期待するか。労働組合は待遇改善が目的の団体。じゃあ、なにをするか。みなさんには、憲法尊重擁護の義務がある。まずはきちんと学習すること。その上で、各人は、おかしなことについては一言を言うことが大事。そのために、有権者として1票を行使すること。
 政権交代は十分に可能。そうなったら、政治家だけでなく我々もチームとして政権運営にかかわっていく。そして、反主流の人に役所の決定権を移す。そうすると役所自体が民主的組織になる。
 安倍首相の国会論戦はかみ合わない。人間的にアウトだ。安倍首相は人気が陰っていることに気付いている。
 内閣支持率はたしかに高いが、政策については国民の過半数が反対。なぜ、それを許しているか。野党も悪い。わくわくするような顔がない。安倍首相は、追いつめられている。参議院選挙1人区で野党共闘をし、全力でたたかえば、ねじれ国会の可能性がある。
 安倍首相は同時選挙をやれば、負け方は少ないと考えている。35%の浮動票を野党票にしていかなければならない。政権交代する時は、投票率が上がり、無党派層が風を起こす。
 立憲主義という言葉が、安倍のおかげで広がった。36年間、大学の教壇に立ったが、立憲主義は当たり前のことだから言わなかった。自民党の勉強会でも、なんで政治家が憲法を守らなければならないのか、議員たちはわからない。基礎的教養がない。
 憲法は英語で、Constitution(骨組み)であり、国民の自由、豊かさ、平和を保障するもの。安倍政権の政策は、まさに自由の敵、豊かさの敵、平和の敵。立憲主義とは、簡単に言えば、「政治家・公務員は憲法守れ」「守らないやつは退場せよ」ということ。
 戦争法は9条違反。自民党は議員内閣制を無視している。国会が機能していない。安倍首相の「協賛機関」に成り下がっている。
 言論弾圧もひどい。表現の自由とは、どういうことか。どこであれ、先着順にいろんな意見を言わせる。国民誰もが、十人十色であることこそ、自由な社会と言える。
 緊急事態条項の新設など、冗談ではない。事前または事後に国会の承認を得るだけで、首相が立法権、財政権をもち、地方自治も奪う。まるで憲法否定条項だ。
 参議院選挙は最初に話したように、十分に勝ち目のあるたたかい。それぞれの立場で、がんばっていただきたい。
 今回の改正で、育児休業期間1カ月以下の期末・勤勉手当が減額されないこととなりました。
 



■被災62年3.1ビキニデー集会
 核のない世界へ新たな行動を

 「被災62年 2016年3・1ビキニデー集会」が2月28日から3日間、静岡県静岡市と焼津市で開かれ、全国から2千人が参加しました。

 29日の日本原水協による全国集会では、当時、第五福竜丸の近くの海域にいた漁船の元乗組員の長女が登壇し、東京電力福島第一原発の事故に触れ、「直ちに影響はないと発表する政府を見てビキニと同じだと思った。ビキニは過去のことではない。放射能被害の恐ろしさを伝えるために申請した」と全国健康保険協会に船員保険の適用を求め、集団申請をしたと報告しました。
 3月1日のビキニデー集会では、スピーチをした被ばく者、学生、海外代表らが登壇し、参加者全員立ち上がり、「ウィ・シャル・オーバーカム」を合唱し、「日本政府を被爆国としてあるべき姿にしよう」と決意を固めました。
 集会前の墓参行進・墓前祭には1500人が集まり、被ばく後、半年で亡くなった無線長の久保山愛吉さんの墓まで核廃絶を訴え、行進しました。