国公労新聞2016年2月25日号(第1456号)

【データ・資料:国公労新聞】2016-02-25
■生活改善できる賃上げへ
 春闘交渉がスタート

 国公労連は2月19日、月額平均2万円以上の賃上げ、非常勤職員の時給150円以上引き上げ、超過勤務の大幅縮減、公務員の増員などを求めた「16年春闘統一要求書」を、政府・人事院に提出しました。3月下旬の最終回答を求めて交渉を積み上げていきます。

 
□力の集中で使用者責任を徹底して追及
 春闘要求の柱となる賃金改善をめぐって、昨年は1469円(0.36%)のベースアップにとどまり、しかも、平均2%の賃金を下げた「給与制度の総合的見直し」のため、2年連続のベアも実質的な賃上げにつながっていません。
 悪化する公務労働者の生活実態を、政府や各省当局に具体的に訴え、使用者責任を徹底して追及していく必要があります。とりわけ、昨年の春闘では、「人事院勧告制度を尊重」(政府)、「情勢適応の原則に基づき、必要な勧告をおこなう」(人事院)などと具体性がない回答にとどまっているもとで、職場からねりあげた要求に対する誠意ある回答をせまることが焦点となります。
 民間労組も2月中旬にいっせいに要求を提出しています。安倍首相は財界に賃上げを要請しても、大企業各社はベースアップに消極的です。加えて、連合加盟の自動車や電機などの大手組合の賃金要求は、昨年の半額の「3千円(1%)以上」と「要求自粛」を強め、全労連・国民春闘共闘に結集する民間労組は、大手組合を乗り越える春闘回答を勝ちとるため交渉を積み重ねています。
 こうしたもと、みずからの要求にもとづく使用者へのたたかいとともに、労働者全体の賃上げにむけた官民共同のたたかいを一体で強化する必要があります。
 安倍首相が賃上げを言うのなら、使用者として国公労働者の大幅賃上げを決断すべきです。非常勤職員の賃上げにつながる最低賃金の引き上げも、政府がその気になればすぐにでも可能です。そうした道理ある主張を前面に、賃金改善を迫っていきます。
 国公労連は、政府・人事院との各レベルでの交渉を積み上げ、ブロック段階では人事院地方事務局交渉を配置してたたかいます。さらに、職場からは各級機関での所属長交渉、上申闘争にとりくみ、使用者責任をあらゆる段階で徹底して追及するなど、力の集中で要求実現をめざします。
 3月14日からの「全国統一行動週間」では、すべての職場で集会を開いて政府・人事院への「要求決議」を採択、最終回答へ一気に追い上げをはかります。この週は、全労連・国民春闘共闘の「全国統一行動」(3月17日)が配置され、公務・民間の労働組合が総決起する重要段階です。こうしたとりくみを力に、政府・人事院との最終交渉へとつなげます。
 公務労働者の要求実現へ、一人ひとりが主人公になる16(ヒーロー)春闘を、意気高く奮闘することを呼びかけます。


■女性交流集会の成功へ
 職場や地域で元気に明るく奮闘を


□女性協拡大代表委員会  

 国公労連女性協は、2月13日、東京都内で2016年女性協拡大代表委員会を開催し、9単組、4ブロック9県国公からオブザーバーを含め28人が集まりました。
 討論では、18本の発言があり、「女性組合員の懇談会で、弁護士による講演で学習を深めた(全経済)」、「女性が少ない職場だからこそ女性集会は重要で、組織強化にもつながるもの(国土交通労組)」「ストライキ権の学習を深め、95%の高い批准率でスト権が確立できた。そのスト権を背景に、人事院勧告通りの賃上げと非常勤職員の時給20円の引き上げを勝ち取った(全医労)」等のとりくみの報告がありました。
 また、「両立支援のためのハンドブックで管理者に説明して、制度の活用につながった。民間の育児介護休業の改正が予定される中で、介護休暇制度の改善を1番の要求にした(全労働)」との発言や、「この職場には民主主義はない。上司の言うことだけを聞いておればいい」と話す強権的な管理者と対峙している実態、仮眠用の布団が新しくなった等の職場改善を勝ち取り、組合加入を検討してくれる仲間が誕生していることが報告されました。
 このほか、「第46回国公女性交流集会には多くの組合員を参加させたい」と多くの発言があり、集会実行委員会の中部ブロック国公、愛知国公女性協からは、物販の協力や集会参加の呼びかけがありました。他にも組織強化の重要性、学習の必要性など多岐にわたって発言がありました。
 2016年春闘方針を満場の拍手で決定し、5月21日・22日に開催する国公女性交流集会で多くの仲間と交流し、共同と連帯の輪を広げ、しなやかにしたたかに、職場や地域で元気に明るく奮闘することを確認しました。


■内部留保の社会的還元を
 Vマップ運動強化しよう 


 国公労連では、「2016年国民春闘白書」(全労連・労働総研編集)に掲載された主要企業・連結内部留保一覧をもとに、企業利益のため込みを還元させることで実現できる賃金・雇用の改善を試算し公表しています。

 主要企業の内部留保は、前年度から34兆円増加し、総額で534兆円におよんでいます。特に、資本金10億円以上の大企業(約5千社、0.2%)では、前年度から14兆円積み増しし、299兆5千億円に達しています。利益が上がっても、労働者の賃金をはじめ社会的に十分還元されることなく、ため込まれていることが日本経済の循環を悪化させる要因となっています。
 2016年春闘では、これらの資料をもとに、膨大な内部留保の労働者への還元を求め、大企業の社会的責任を追及するビクトリーマップ運動を全国各地で展開しています。
 また、大企業の社会的責任を追及するとりくみは、企業格差の背景となっている「重層下請け構造」や大企業優遇の不公平税制の解消をはかり、労働者の不当解雇、非正規労働者やワーキングプアの増大、過労死・過労自殺などを解消するうえでも重要です。
 
□優遇税制14兆円も
内部留保増大の要因
 国公労連では、毎年1月に、「税制改革の提言」を発表し、独自の試算にもとづき、大企業の内部留保の活用や優遇税制の是正を訴えています。
 国民一人ひとりの基本的人権を保障・実現するために必要不可欠な財源としての税金は、公平な税負担にむけて、負担能力のあるものがより多く負担する「応能負担原則」が基本です。とりわけ貧富の格差が拡大する現在、利子所得や配当所得等の資産性所得を総合課税化して真に累進的な所得税制を構築し、税制による所得の再分配を図る必要があります。
 法人税率は最高で43.3%だったものが、段階的に減税され、2012年度からは25.5%に軽減されています。大企業が内部留保を積み増しできる要因の一つには、こうした優遇措置があります。国公労連の試算では、14兆円余り納税優遇との結果となりました。
 
□47.5万人の雇用、月2万円の賃上げが可能
 主要企業131社が内部留保の1%を活用すると47万5千人ものあらたな雇用を創出することができます(年収300万円、1年間)。そのうち93社では、それぞれ千人を超える雇用が、11社では1万人以上の雇用が可能です。
 個別企業をみると、トヨタ自動車は内部留保が18兆5700億円余であり、その1%によって6万人以上の雇用が可能であるなど、大幅な雇用創出が可能です。
 また、主要企業131社で、月2万円の賃上げに必要な内部留保の取り崩し率を算定しました。その結果、内部留保3%未満の取り崩しで、94社が正規労働者に、また、88社で非正規を含めたすべての労働者に月2万円の賃上げが可能です。


■安倍政権の退陣を 東京・渋谷で1万人大行進


 「安倍政権NO! 0214大行進in渋谷」が2月14日、東京都渋谷区で行われました。主催は全労連も参加する同実行委員会。1万人が集まり、戦争法の強行、原発再稼働、消費税増税など、安倍政権の暴走に抗議し、渋谷の街をデモ行進しました。

 代々木公園で開かれた集会では、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんが主催者あいさつし、「『野党は共闘』を実現し、選挙で勝つことを目標にたたかっていきましょう」と呼びかけたほか、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の中野晃一さん(上智大学教授)が連帯あいさつ。
 民主党、維新の党、日本共産党、社民党、生活の党の代表がスピーチ。野党5党の代表は、「野党は共闘」のプラカードを持ち、行進しました。
 
□全厚生が東京・浅草で「戦争法廃止」をアピール
 全厚生は2月6日、東京・浅草で開いた第57回中央委員会の昼休み、浅草寺雷門前で「戦争法廃止」のプラカードを掲げ、スタンディングパフォーマンス。多くの観光客にアピールしました。