政府・厚労省は人事院の断罪ふまえ、分限免職処分を撤回せよ
――3回目の人事院判定を踏まえて(談話)

【私たちの主張:私たちの主張】2013-08-23

                                                   日本国家公務員労働組合連合会
                                                     社保庁不当解雇撤回闘争本部
                                                          事務局長  川村 好伸



 人事院は8月19日、社会保険庁職員の分限免職処分取消請求の全厚生労働組合事案にかかわって、東京2人と岐阜1人、愛知4人、愛媛4人の判定書を交付した。4月の1人と6月の2人に続いて今回も3人の処分を取り消す一方で、8人の処分を承認する不当なものとなった。厚生労働省は、全厚生組合員以外にも15人の判定があり、7人が処分取消となったことを明らかにしている。

 これまでにだされた46人の判定の35%にのぼる16人の処分が取り消されたことは、今回の分限免職処分の違法性、不当性をあらためて明らかにしたものである。政府と厚生労働省は、人事院による大量の処分取消判定が社保庁職員の乱暴な分限解雇に対する断罪した事実を重く受けとめ、処分承認となった者も含めたすべての分限免職を直ちに撤回するよう強く求めるものである。
 人事院の判定は、これまでと同様に政府の責任は免罪する一方で、社会保険庁や厚生労働省の分限免職回避努力が不十分であったとし、厚生労働省への転任面接での評価結果のみで処分取消の是非を判断したものである。国公労連と全厚生闘争団、弁護団は、雇用調整本部など政府が省庁間配転の枠組を使わなかったことは平等・公正取扱原則を踏みにじるものであることや、厚労省への転任手続きは不公正であることなどから、全員の処分を取り消すよう求めてきた。これらの主張を全く反映しない処分承認の判定は断じて認められるものではない。
 同時に、今回の処分承認者には、病気休職中と育児休業中の職員がそれぞれ1人含まれているが、当該職員への配慮や労働者の権利行使中の分限免職の是非を検討した記述は一言もない。これは、職員の利益擁護機関としての人事院の役割を放棄するに等しいものであり人事院の猛省を求めるものである。
 人事院は、分限免職回避努力が不十分なままの処分は裁量権の濫用としているが、この点は今回分限免職された525人のすべてに当てはまるものであり、残る全厚生組合員17人を含むすべての請求者の分限免職処分を早急に取り消すよう求める。
 また、年金記録の未解決が2200万件も残っている中、年金記録問題の早期解決をはじめ日本年金機構の業務運営を確立するためにも、「懲戒処分歴のある職員は年金機構に採用しない」との閣議決定を直ちに撤回し、本人の希望にもとづいて経験ある職員を年金業務に活かすことを求める。
 国公労連は、政府・厚労省のずさんな分限免職処分(整理解雇)の実態を広く社会に明らかにし、請求者全員の分限免職処分の取り消しと不当解雇の撤回を求めるとともに、労働者に対する乱暴な解雇や「解雇自由化」の流れをストップさせるため引き続き奮闘するものである。