憲法とILO基準に沿った労働基本権回復を求める 
――交渉・協議を尽くさず一方的な人勧取り扱い決定に抗議する(声明)

【私たちの主張:私たちの主張】2012-11-16
2012年11月16日
国公労連 中央闘争委員会

 政府は、本日開催した第2回給与関係閣僚会議及び閣議において、2012年人事院勧告の取り扱いについて「2014年度から実施する方向で、13年度中に結論を得る」として先送りを決定した。
 政府は、人事院勧告による「高齢層職員の給与水準等の見直し」は重要課題としつつ、「給与改定・臨時特例法」(以下、「賃下げ法」)によって「特に高齢層職員は相対的に厳しい減額措置を受けている」ことから2014年度からの実施としたと説明している。
 
 国公労連は、議員立法により強行された「賃下げ法」は、労働基本権制約の代償措置と公言してきた人事院勧告制度を無視した憲法違反であることから、即時廃止を要求してきた。同時に、7.67%の官民較差を容認した人事院勧告・報告の扱いについては、国公労連との交渉にもとづく合意の上で決定することを求めてきた。
 しかし、「賃下げ法」廃止要求にはまったく耳を貸さないばかりか、国公労連との交渉・協議を尽くさず、一方的に勧告の取り扱いを決定した政府の姿勢は断じて許されるものではない。
 
 結果として、「高齢層職員の賃金水準抑制策」の一つである55歳以上の昇給抑制は、当面実施されないが、当該職員が職場で担っている役割や生活実態をふまえれば当然のことである。しかし、今回の決定はあくまで先送りにすぎず、その方向性に変わりはない。
 職務給原則に反し、公務の昇進・人事管理上の特性を無視して年齢差別を持ち込み、高齢層のみならず全ての国家公務員労働者の働きがいを奪う賃金水準抑制方針は即刻中止すべきである。
 また、高位号俸からの昇格対応号俸の見直しは人事院規則によるものであるが、同様の問題をもつ改悪であり、断念することを人事院に強く求める。
 
 一方、職場には超過勤務縮減や非常勤職員の処遇改善等の切実な課題が残されている。過労死やワーキングプアといった社会問題を国が率先して解決していくことは当然であり、具体的で実効性のある対策を早急に講じることが求められている。
 また、この間、労働基本権が保障されている独立行政法人の賃金決定について、運営費交付金をタテに公然と政府が労使関係に介入していることは、断じて認められない。
 
 12年人勧をめぐっては、まともな交渉・協議もないまま3か月以上も放置したあげく、国会解散が確定した中でその取り扱いが急遽決定された。また、先に閣議決定された退職手当削減の経過をみても、交渉とは名ばかりの政府・使用者による一方的な押しつけが繰り返されており、公務労働者の権利侵害が極まっている。
 国公労連は、憲法とILO基準に沿った労働基本権の回復、全ての労働者の賃上げと雇用確保などを実現するため、「賃下げ違憲訴訟」を軸に2013年春闘を全力で奮闘するものである。